精神科医の星野先生とTHE RIVERの編集長の対談。おそらくソフィー・ターナーが統合失調症の患者さんを通して役づくりに努めたという話から実現した対談なのでしょうが……興味深いお話をたくさん伺えて良かったです。
ステキな企画に感謝しかない。
応募した理由は、X-MENダーク・フェニックスが個人的にもう一度観たいと思える内容だったことと、純粋に精神科医の視点から見た時、登場人物たちはどう映るのだろうということに興味があったから。
作中ジーンの情緒が不安定であることは明らかだったので彼女の話が中心だろうとは思っていたし、実際、統合失調症の方の聴いている幻聴を再現したテープを聴きながら過ごしたというソフィー・ターナーの役づくりのお話は興味深かったのですが……特に面白かったのはチャールズの話です。
思わぬ形で先生から作中のチャールズへのフォローがあり、嬉しくなりました。
劇場公開時の感想でもさんざん言われていましたし、なにより劇中でチャールズは仲間から糾弾されるわけですが、個人的にはチャールズのジーンへの接し方が間違っていたとは思えなかったんですよね。
彼は彼なりに手探りで彼女を守ろうとしていたと思うんですよ。
そこにごまかしや嘘があったとしても、悪意では決してなくて。
そもそも彼が嘘をついたりトラウマを封印したりしなかったとしても、いずれフェニックスが目覚めてしまうことはすでにファイナルディシジョンで描かれていましたし。
むしろ彼の対処はあの時点での最善だったと個人的には思うんですよね。
対人コミュニケーションにおいて、絶対の正解はない中で、彼なりの対処を星野先生が「共感できる」とおっしゃられたことで、少しだけ胸の内のこのもやもやが晴れました。
THE RIVERってこういう面白い企画をたくさんやってるんだなあ、という新発見。
できればもっと早く知りたかったし、今後また面白い企画があれば参加したいなと思いました。