世間で普通に当たり前に言われてる
事だけど・・・・・・。
人は一人で生まれてくる。
この世に生の泣き声をあげて
「生まれたぞー！！！！」って
命の、生の炎に火を点ける。
そして人は人生という時間を過ごし
時間の長短は、それぞれあっても
いつか必ず命の炎が燃え尽きる時が来る。
生まれてきた時と同じ道を辿りながら
一人で生まれた様に一人で逝く。
祝福されて生まれてきたのとは逆で
悲しみや淋しさを周囲の人に残して逝くか
それとも独りで逝くかの違いだけだ。
でも周囲に誰が居ようが居まいが一人で
逝く事に変わりはない。
ただ、少し塩っぱい「涙」という液体を
流してくれる人が居るか居ないかだ。
人も動物も植物も生あるものは、いつか
必ず命の炎は燃え尽きる。
ただ、尽きた後に何が残っているか、何を
残せるかで全ての価値が決まるのかも
しれない。
花なら、桜なら、今年、尽きても、種を
残したり、寒い冬を凛として乗り越え
翌年、花を咲かせ、誰かを幸せにする。
動物なら、次の命にバトンを渡して逝く
のだろう・・・・・。
僕は何かを残せるのだろうか？
何も残らないのかもしれないし、残したく
無い。
むしろ、生きていた証の全てを消し去り
全ての人の記憶を消し、忘れ去られたい。
悲しみとか淋しさとか残したくはない。
皆が何事も無かったかの様に普通に日常を
直ぐに取り戻して笑顔で生きてくれたらと
思う。
それが唯一、僕が残せる事。
先に逝って、守り待ってるからね・・・。
今井美樹 -「瞳がほほえむから」
