『 痛快鼎談 2 僕らが考える 「日本問題」 』
日下公人 / 渡部昇一 / 竹村健一
株式会社 太陽企画出版 2002年1月発行・より
渡部 私は戦後、アメリカ人と触れ合う機会が多かった。
彼らとの交流を通じて思ったことは、「アメリカ国民の推定
九十三%は ばりばりの右翼」 だということです(笑)。
それを知った上で考えると、彼らの行動様式が詳細に説明でき
ます。
日下 愛国者的言動をしないと、近所の手前、都合が悪いのです。
つまり全体主義の国です。
渡部 湾岸戦争のときも、竹村さんと一緒にアメリカに行ったのだけ
れど、当時はホームレスの人々も、国のために立ち上がってい
ました。
日下 アメリカの愛国心の強さは、移民の劣等感からきていると私は
思います。
竹村 (笑)。
日下 移民としてアメリカに来た人は、本国で浮かばれなかった人が
多いと思うのです。
アメリカに来て 「アメリカ万歳」 というのです。
せっかくアメリカへ来たのだから、本国を見返してやりたいわけ
です(笑)。
「 アメリカの正義病・イスラムの原理病 一神教の病理を読み解く 」
岸田秀(きしだ・しゅう) / 小滝透(こたき・とおる)
株式会社春秋社 2002年3月発行・より
岸田 ▶ アメリカ人は、人類の始祖のアダムと同じように、完全に何もな
い無の世界に、古いすべてのものから開放された何もかも新し
い国を作ったというアダム幻想といったものをもっているそうで
すね。
アメリカを見るときには、負けた連中が作った国だということを
考えないといけない。
小滝 ▶ 勝ったほうはそのままヨーロッパに居つくわけですから、しかも
あの宗教戦争は、無茶苦茶な殺し合いをやっていますからね。
岸田 ▶ ユグノー戦争(1562~98)とか、そのあいだのサン・バルテミ
ーの大虐殺(1572)とか三十年戦争(1618~48)とか、血腥
いことがいろいろありましたね。
小滝 ▶ 排除されて、迫害された連中、集団心理にもトラウマを負った連
中が、新大陸にやってきたわけです。
メイフラワー号に乗って自由の希望に燃えて、なんてきれいな
ことを言っているけれども・・・・・。
2017年9月12日に 「アメリカ白人の先祖は・・・」 と題して日下公人と高山正之の対談を紹介しました。コチラです。↓
https://ameblo.jp/hitosasiyubidesu/entry-12255376233.html
12月11日 和光市内(埼玉)にて撮影