ウィーンフィルの「旅の恥は・・」 | 人差し指のブログ

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本を読んで面白かったところを紹介します

 

 

 

『 「おやじ」 の正論 平成我鬼草紙 

 石堂淑朗(いしどう としろう 昭和7年~平成23年

PHP研究所2006年8月発行・より

 

 

 

クラシックの演奏会が駄目になった。

地味な室内楽などはともかく、外来の大管弦楽団やオペラが酷(ひど)くなった。

(略)

 

 

ウィーンフィルなどもバブル時代に随分堕落した。

 

 

何しろバブル、泡である。演奏者にいくらでも払う。

 

 

しかし人間とはおかしなもので、金だけでは屁は出せても音は出ないらしく、第一ヴァイオリンが信じられないミスを犯したのをこの耳で聞いたことがある。

 

 

 

連中は予備楽器の持ち込みが税関に許されているのをいいことに、

始めから売るつもりで安物ヴァイオリンをウィーンの名器と偽って持ち込むこともしばしばであったらしい。

 

 

 

ウィーンに行って同フィルの音を聴いた友人によると、

彼(か)の地と日本で出す音とでは天地の差があるそうである。

 

 

調べると日本に来るメンバーにはアルバイトが一杯紛れ込んでいるそうである。

 

 

さしずめ 「旅の恥は掻き捨て」 ウィーンフィル版であるが、

それもこれも日本の呼び屋が泡銭を払い過ぎるからとのことである。

 

 

 

 

昨年11月20日 光が丘公園(東京・練馬)にて撮影