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【インタビュー】チェーンも展開するゴッドハンド治療家 「チェーンの展開予想と実際」

予想以上に早いFC展開

 心機一転、群馬・桐生から都心近くの埼玉・越谷に出てきた丸山さん。クイックマッサージのフランチャイズチェーン(FC) 展開の誘いがあったとはいえ、最初からうまくいったわけではなかった。


 当初の話は、FC加盟店として大型スーパーマーケット内に、クイックマッサージを取り入れた整骨院を開く予定であった。しかし、この計画が頓挫。


 戸惑いはあったが、前に進むしかない。予定を変更し、移転の費用をFC店の経営が思わしくない店舗の買収という形にし、駅近くの雑居ビルの5階で開業。1997年のことだ。ここが、丸山さんの拠点となる現在の「新越谷整骨院」である。


 それから半年後の1998年、ようやくFC事業が始まる。事業内容は軽めの整体のほか、マッサージやリフレクソロジーなどを行うもの。純粋な治療院ではなく、健康・リラクゼーションサロンである。


 いよいよ、事業を大きくするチャンス。とはいえ、「10年で3店舗出せれば良いと思っていたんです。今まで、分院も出せる状況ではなかったので、それ以上の構想は描けなかったんですね」と丸山さん。


 現実には、ひとたびFCが始まると、10年に3店舗どころか、年に1~2件の割合で店舗数が増えるというハイペース。当時、健康・リラクゼーションサロン市場におけるFC事業の走りで、競合店も少なかった。丸山さんが加盟した本部自体が時代のニーズをつかんで急成長を遂げつつある時期であった。


 しかし、まもなく、丸山さんはFC加盟者としての壁にぶちあたることになる。

経営者としての目覚め

FCシステムを利用するには、メリットも多いがデメリットもある。急成長を遂げた企業本部ではスタッフの数が追いつかなくなっていた。サロン数は増えるのに、FC加盟者を指導する人間が足りない。順調に事業展開していった丸山さんに、本部から指導役の要請がくることもあった。これでは、企業の考え方や品質にも問題が出てしまうのではと不安がよぎった。さらに、ロイヤルティが高いのも負担になっていた。


「自分の納得のいく形でやっていくには、自分の会社独自のFC展開をした方が良いのではないだろうか?」


 そう考えたら、行動は早かった。2002年に、独自のチェーン展開をスタート。以降、年に1~2件の割合で東京、埼玉、神奈川のエリアで順調に店舗数を増やしている。2010年2月現在、サロン数8、整骨院2店舗を展開中。直営店とFC店舗とある。


「自分のチェーン店が増えるうちに、事業や会社を大きくすることに目覚めたのですね。もちろん、借金返済という大きなプレッシャーがあったので、少しでも早く返済しなければという思いはありました。しかし、それが目標ではなく、あくまでクリアしなければならないハードル。それよりも経営者として自分のチェーン店を育てたいと思うようになったんです。確かな技術や治療法、お客様への応対の仕方など、私が学んだものを伝えていきたかったんですね。それに、会社が大きくならなれば、スタッフのポジションも上げられない。スタッフのことを知れば知るほど、彼らの生活のこととかも考えてしまうんです」


 FC加盟店としての経験と心得、FCの本部企業としての責任と大変さ、どちらも経験することで、丸山さんは経営者としてのやりがいや楽しみも感じるようになったと話す。



最終回へつづく http://hitosapo.com/