参考資料824 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

「諸国民の集合」の続き
「この三つの“汚れた霊”を、歴史上の人物の影響力と解釈しようとする者もいる。この言葉については、特定の国家が象徴する邪悪な意図を表すとみる立場が、広く支持されてきた。しかし、単語本来の意味は、そんな解釈をゆるさない。本来、予言者がこの言葉を選んだのは、“霊”が超自然的起源をもつことを強調するためである。
 読者が超自然的諸力の存在に否定的なら、もちろん、わたしの主張を否定し、予言者たちの幻をすぐさま忘れ去ることだろう。読者がそうされる場合は、ぜひお願いしたい。どうか、これからは梯子の下を歩くのを嫌がったり、肩ごしに塩をひとつまみ投げたりするような真似はつつしんでいただきたい。こうした行為はふたつとも、われわれの理解を超えた何ものかが存在し、われわれの生活があやつられているという信念を示すものだからだ。
 だが、全世界を問題の大戦争に引きずりこむのは、人間の手先ではなく、この世を超えた力だと、予言がはっきり示しているという主張を引っこめる気は毛頭ない。本当の戦いは、人間同士のものではなく、諸霊と神々のあいだで戦われると、予言ははっきり教えてくれている。現世の問題は、地上に端を発するのではなく、人間にはほとんどうかがいしれぬ領域、全人類の未来を握る領域に源を持つというのである。
 たぶん予言者はわれわれに助け船を出してくれたのだ。さもなければ、諸国民の狂気を理解するのに、その狂気の原因を、一種の“悪魔憑き”に求める以上にいい方法があるだろうか。
 予言者たちの言葉によれば、“ハルマゲドンの戦い”は、世界各国の大激突であるのみならず、“アダムの子孫”をめぐる長年の霊的闘争の大詰めにほかならない。
 すべては、あらかじめ決められているのだろう。実践的観点から言えば、予言者の語る事態が前もって決められていようと、ただの予言であろうと、人類にとって大した違いはない。どのみち、それはこれから起こることらしいからだ。」
「Ⅴ・ダンスタンの終末大予言(下)」ヴィクター・ダンスタン著・幸島研次訳より

感想
>本来、予言者がこの言葉を選んだのは、“霊”が超自然的起源をもつことを強調するためである。

この「霊」と訳されている所、ギリシャ語の原典は知らないが、英語では「spirit」で霊の他にも「精神」などもある。
http://seisyodeeigo.web.fc2.com/je66all.html(16章13節)
因みに、19章10節に「イエスのあかしは、すなわち預言の霊である」とあるが、これも「spirit」なので、以前から「イエスの証しは預言(予言)の精神である」と訳した方がいいのではないかと思っている。「預言の霊」ではちょっと意味が分からないよね。
そう考えると、カエルの方も「汚れた精神」で人間側だと思うよ。私の持論だが、「神の計画」の主役は人間だから「義」が基準(死海文書より)なのだろう。(あくまでも人間を選別するのが目的だからね。)

参考までに、この「預言の霊」という言葉、ノストラダムスの詩にも出て来る。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10623879416.html(フランス語では「esprit」でやはり「霊」も「精神」もある。)

ところで、昨日の記事の補足。
「汚れた霊は、ヘブライ語で「ハルマゲドン」と呼ばれる所に、王たちを集めた。」のフランス語版は「Et ils les rassemblèrent en un lieu appelé en hébreu Harmaguédone.」
引用元:http://www.aelf.org/bible-liturgie/Ap/Livre+de+l%27Apocalypse/chapitre/16(16章16節)
翻訳機能で訳すと、「そして、彼らはヘブライ語Harmaguédoneで呼ばれる場所にそれらを一緒に集めました」で「ヘブライ語で」が入っていて「ハルマゲドン」の「ハル」も入っている事が分かる。また、「Harmaguédone」が翻訳されないのでフランス語ではない事も分かる。因みに、英語でもフランス語でも「Armageddon」でギリシャ語では「Harmagedōn」。
一応、昨日の英語版では「Har-Megiddo」の「Har」を抜かしちゃったんだね。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%AE%E3%83%89
原文がギリシャ語でちょっと納得出来ないが、いい加減という事で納得しよう。(フランス語版の「Harmaguédone」は何語なんだ?)
念のため自分で訳すと、「そして彼らはヘブライ語でハルマゲドンと呼ばれる場所に彼らを寄せ集めた。」

おまけ