参考資料823 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

諸国民の集合
「前にも言ったように、第一次世界大戦の従軍者たちは、これが“戦争を終わらせるための戦争”だと信じていた。当時の人びとは、これを充分理にかなった見方だと考えたはずだ。過去数年のあいだに、人類は非常に聡明になったではないか?人類は戦争を国際紛争の解決手段とみなすのを控えるようになると、期待してよいのではないか?
 たしかにそのとおり、期待するのは自由である。ただし全世界は依然として、前に書いたように武装状態にある。いま以上に大規模な戦争準備がなされている時代はない。また、現代ほど戦争の“火種”をかかえた時代も空前絶後だ。人間が戦争をもくろみ、戦闘の準備をする原理でも解明できれば、少しは慰めになるかもしれないが、それすら不可能である。革命が勃発したとたんに、革命勢力は分裂し、さらに両派がそれぞれ分裂するという具合に、派閥が連鎖反応的にふえていく!
 予言者ヨハネは書いている。

 第六の天使が、その鉢の中身を大きな川、ユーフラテスに注ぐと、川の水がかれて、東の王たちの道が用意された。
 わたしはまた、竜の口から、獣の口から、そして、偽予言者の口から、蛙のような汚れた三つの霊が出て来るのを見た。
 これはしるしを行う悪霊どもの霊であって、地上と全世界の王たちのところへ出て行った。それは、全能者である神の大いなる日の戦いに備えて、彼らを集めるためである・・・・
 汚れた霊は、ヘブライ語で「ハルマゲドン」と呼ばれる所に、王たちを集めた。
ヨハネの黙示録 16章12~16節

 同じ予言をふたたび引用したのは、読者が本章の前のほうに戻って、読み返す手間をはぶくためである。
 ヨハネは、三つの汚れた霊を見た。“汚れた霊”には任務があり、その任務とは、世界中の諸民族を“ハルマゲドンの戦い”に招集することだった。
 この場合、“蛙”という単語に心をわずらわす必要はない。“汚れた霊ども”が蛙だと予言者が言ったわけではないからだ。ただ彼らは蛙に似ているにすぎない。蛙はイスラエル人にとって、ことのほかおぞましい動物だった。その理由はもちろん、蛙の異常発生が神罰として、“出エジプト”(モーセに率いられてイスラエル人がエジプトの迫害から脱出したという故事)の前にエジプト人を悩ましたからだ。
 もっとも、そのことにふれるのは予言者の意図ではない。ここで予言者が言いたかったのは、問題の大戦争に諸国を招集する“汚れた霊”の仕事ぶりである。蛙はぬらぬらして、とらえどころがなく、あちこち跳ねまわるから、どっちに行くのか見当がつかない。見たところ目的もなく、行きあたりばったりに行動するので、次に何をするのかだれも予測できない。個人的に言えば、蛙が嫌いなわけではないが、一般的には蛙はいやらしい醜い生き物とされているのが現実である。
 読者のみなさんに注目してほしい重要な言葉は、“汚れた霊ども”という単語のほうだ。“ハルマゲドンの戦い”に諸国民を集めるのは、彼らだからである。
“汚れた”という言葉は、“アカルタルトゥス”というギリシア語から翻訳された。ほかならぬ同じギリシア語が、福音書全巻を通じて、悪魔憑きの状態を表すものとして翻訳されている。
“霊”は、“プネウマ”というギリシア語に由来する。イエスが洗礼を受けた際に、“精霊”がその上に“鳩のように”下ったというときにも、同じ言葉が使われた。これは、人間の霊魂ではなく、超自然的な精霊をさすものだ。」
「Ⅴ・ダンスタンの終末大予言(下)」ヴィクター・ダンスタン著・幸島研次訳より

感想
>汚れた霊は、ヘブライ語で「ハルマゲドン」と呼ばれる所に、王たちを集めた。

以前にも触れたが、「ハルマゲドン」はギリシャ語でヘブライ語では「ハルメギド」。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12062687098.html
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12063053570.html

因みに、英語版では「He gathered them together into the place which is called in Hebrew, Megiddo.」(16章16節)
引用元:http://seisyodeeigo.web.fc2.com/je66all.html
で、素直に訳すと「彼は彼らをヘブライ語でメギドと呼ばれる場所にいっせいに集めた。」だが、ギリシャ語の原文では「ハルメギド」(ヘブライ語)を音写した「ハルマゲドン」という言葉があるんだろうね。それにしても英語版には「メギド」という言葉しかないね。(「ヘブライ語で」という所の「Hebrew」(ヒーブリュー)を「ハル」と勘違いしたなんて事はないよね。)

>この場合、“蛙”という単語に心をわずらわす必要はない。“汚れた霊ども”が蛙だと予言者が言ったわけではないからだ。ただ彼らは蛙に似ているにすぎない。

私が「蛙」から連想したのは「ダルドリー・シッディ」かな。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=6241174&id=78205941

>その理由はもちろん、蛙の異常発生が神罰として、“出エジプト”(モーセに率いられてイスラエル人がエジプトの迫害から脱出したという故事)の前にエジプト人を悩ましたからだ。

あまり関係ないが、「ヨハネの黙示録」ではいなごが大量発生するらしい。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11624029756.html

>イエスが洗礼を受けた際に、“精霊”がその上に“鳩のように”下ったというときにも、同じ言葉が使われた。

全く関係ないが、サラリーマン時代に務めていた会社の名前が「東京ピジョン」だったなぁ(ベビー用品の会社ではありません)。

>これは、人間の霊魂ではなく、超自然的な精霊をさすものだ。

参考までにノストラダムス。http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10647193467.html

おまけ