参考資料511 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

「以上の例にも少し出てきたが、ノストラダムスの予言詩は、当時の事件の描写や出回っていた文献からの借用などが、複数指摘されるようになっている。そのため、「太陽が二つ現れる」「半人半豚が目撃される」「大空で武器を打ち合う音が聞こえる」など、現代の戦争や核爆発などと解釈されてきた詩句の数々は、実は当時の噂話や瓦版などによく登場していたモチーフであったことも明らかになっている(現代で言うところの真偽不明な情報の多い大衆紙や、「都市伝説」をまとめた本に対応するような情報源が、当時も数多く存在していたのである)。
 もちろん、元ネタと思われるものをどれほど特定したところで、「それらの借用に見えること自体が見せかけで、実際に見た未来を当時のありふれたモチーフに隠した」などと解釈する可能性までは排除しきれない。
 しかし、未来を知らなければそんな風に書けないといわれてきた詩の多くも、実は16世紀の知識で書けたことが具体的に示されており、史料によって裏付けられる生前の彼の言動に、正確に未来を予言したと見なせる要素が確認できないことも考慮に入れれば、今のところ彼が書いた詩に正しい未来が書かれていると信じることはできないだろう。
 その一方で、的中したとされる解釈がまったく存在しないわけではない。たとえば、竹下登政権が20ヶ月で終わると1988年に解釈した流智明氏ら、若干ずれたとはいえ1976年に刊行した著書で1991年6月にソ連が崩壊すると解釈したヴライク・イオネスク氏などがそうである。
 だが、そうした信奉者の解釈は、数多く示された見通しの中の一つや二つが的中したというものにすぎない。そして、四行詩が非常に曖昧に書かれている以上、その程度の的中はノストラダムスのメッセージを正しく読み取った結果というよりも、今のところ、ノストラダムスも想像していなかった解釈がまぐれ当たりしただけと考える方が自然だろう。
 では『予言集』が無価値なのかといえば、そんなことはない。今年もフランス詩を専攻しているリチャード・シーバース(ニューヨーク大学教授)が対訳を刊行したように、ルネサンス期の文学作品としての評価や研究ならば、特にこの30年ほどの間、ゆっくりとだが着実に蓄積されている。日本ではごく例外的な文献を除いてそうした動向は紹介されてこなかったが、国際的に見れば、当たる/当たらないという基準だけがすべてではなくなっているのである。(山津寿丸)」
「検証 予言はどこまで当たるのか」ASIOS・菊池聡・山津寿丸著より

感想
>ノストラダムスの予言詩は、当時の事件の描写や出回っていた文献からの借用などが、複数指摘されるようになっている。
>もちろん、元ネタと思われるものをどれほど特定したところで、「それらの借用に見えること自体が見せかけで、実際に見た未来を当時のありふれたモチーフに隠した」などと解釈する可能性までは排除しきれない。

本当に個人的にだが、ノストラダムスの言葉遊びをするような精神から、例えば10巻72番の詩(1999年恐怖の大王の詩)で「Angolmoisの大王」という名前も「Angoumoisの大王」でフランスの一地方名を使って「フランソワ1世」で言葉遊びをしていたのではないだろうか。本当にフランソワ1世の事だったらしっかり「Angoumois」と綴るだろう。
補足:http://www42.atwiki.jp/nostradamus/pages/151.html(私的には、やはり「Angolmois」と「Angoulmois」は別物。それにフランソワ1世は普通の王じゃない?偉大な王なの?)

>その一方で、的中したとされる解釈がまったく存在しないわけではない。たとえば、竹下登政権が20ヶ月で終わると1988年に解釈した流智明氏ら、若干ずれたとはいえ1976年に刊行した著書で1991年6月にソ連が崩壊すると解釈したヴライク・イオネスク氏などがそうである。
 だが、そうした信奉者の解釈は、数多く示された見通しの中の一つや二つが的中したというものにすぎない。

まぐれ当たりだろうね。外れがその何十倍もあるだろう。因みに、私もまぐれ当たりをした事がある。オバマ大統領の黒人初大統領の時だが1年前から言っていて的中したが、その後よく解釈し直してみると黒人初ローマ法王の予言でもっと未来の予言だった。(念のため、聖書と同様に当たると仮定しての話。)確率1/2でも今回のスコットランド独立のように外れる可能性は十分にある。それに私は1/1だから100%である。( ´艸`)
補足:http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10524380255.html(別に初とかは書いてなかった。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%87%E3%82%B9_(%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E6%95%99%E7%9A%87)
こんな噂もあるのか。「ある終末論を信じるキリスト教の宗派では、人類最後の時を迎える法王は黒い。」http://www.asyura2.com/0311/idletalk6/msg/263.html

>そして、四行詩が非常に曖昧に書かれている以上、

確か、五島勉氏はノストラダムスはユダヤ予言体系の最終ランナーというような事を述べていたと思うが、個人的には、聖書の予言をより具体的にしかし曖昧に表現して信じる選民を選別するのが目的に書かれたのではないかと考えている。だから、的中したとしてもシンクロニシティーレベルなのだろう。

>太陽が二つ現れる

2巻41番の詩だね。一応昔訳したものを載せておくと、

7日にわたっての大きな星は燃えるだろう
空は2つの太陽を対にさせるだろう
太った大型番犬は一晩中遠吠えするだろう
偉大なボスが国を変えるだろうとき

私は(終わりの時の)小惑星の衝突ではないかと考えている。因みに、「太った大型番犬」は「アンリ2世への手紙」でも出て来て「黙示録の獣」と思われる。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10693827341.html

>半人半豚が目撃される

1巻64番だね。これも一応昔のを載せておくが、

夜の太陽を見たと思うだろう
半分人間の豚野郎を人々が見るだろうとき
うわさ、歌、空での戦闘、ぶつかるのが見られる
そして野蛮な獣のような人が話すのを人々は聞くだろう

夜の太陽も小惑星と考えている。半分人間の豚なんて存在しないので「豚野郎」で訳した。(原語は「porceau」で古い辞書の横断検索の「porc」に「Un Porc, ou Porceau」とあるので現代語の「porc」と同じ意味だろう(古語か)。現代語の「porc」には「豚野郎」の意味もあるので。)http://artflsrv02.uchicago.edu/cgi-bin/dicos/pubdico1look.pl?strippedhw=porceau

おまけ