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『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007フランス=香港合作)

2008年7月18日(金) 黄金町シネマ・ジャック

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007フランス=香港合作)

<MY BLUEBERRY NIGHTS>

http://www.blueberry-movie.com/


別れを突き付けられるのは辛いが、別れを告げることもまた、辛くて悲しいこと。NYから始まる傷心娘の旅日記。出会いと別れ、そして再会が紡ぎ出す揺れる心模様。明日のページを作るのは、閉じたドアを開ける勇気

ウォン・カーウァイ監督にとって初の英語作品はアメリカが舞台。アメリカ国外のルーツを持つ役者陣を揃えながらも、いい意味でアメリカの薫りが漂う作風だ。


本作でしなやかに主演女優デビューを飾ったグラミー歌手、ノラ・ジョーンズの飾らない魅力が新鮮。自身が歌うオープニングナンバー「ザ・ストーリー」に加え、名手ライ・クーダーによる劇中のギターサウンドBGMが、NYから始まりメンフィス、ラスベガスへと続くひとりの女性の再生のときを優しく彩る。


ダイナー、バー、さらにはカジノで働くヒロイン、エリザベスのウェイトレス姿が凛々しい。実際に音楽活動の下積み時代にはウェイトレスの経験があるノラ嬢、注文をとる姿やカウンター越しに接客する姿が様になっている。


英国出身でNYのカフェオーナーという本作の“鍵を握る男”ジェレミーを演じるのはジュード・ロウ。届かない葉書を送り続けながら、ドアが開かれるのを待つ男をちょっといじらしく好演している。


見所はエリザベスが見聞きするサイドストーリーにもある。震える口元で酒を呷るデイヴィッド・ストラザーン、乱れ髪も美しいレイチェル・ワイズが年の離れた夫婦のすれ違いを、新車ジャガーを転がす男前なナタリー・ポートマンが、父親の愛に無自覚な女性ギャンブラーの孤独を演じる。


さてさて、“売れ残り”のブルーベリーパイが待つドアは、開かれるか?戻る勇気と受け入れる勇気が鍵を握る。


『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007フランス=香港合作)

<MY BLUEBERRY NIGHTS>

監督:ウォン・カーウァイ

音楽:ライ・クーダー

出演:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、デイヴィッド・ストラザーン、レイチェル・ワイズ、ナタリー・ポートマン

配給:アスミック・エースエンタテインメント
上映時間:1時間35分

公式サイト:http://www.blueberry-movie.com/


黄金町シネマ・ジャック

横浜市中区若葉町3-51

TEL: 045(243)9800

劇場サイト:http://www.jackandbetty.net/


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