長崎は今日も雨? | hitonotoumadeのブログ

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60歳→65歳→ついに『75歳のブログ』

「ご当地ソング」という言葉が生まれました。

「函館の女」から始まった”女(ひと)”シリーズ、青江三奈も「伊勢佐木町ブルース」から「長崎ブルース」に辿り着きます。

柳ヶ瀬ブルース、ラブユー東京も有りました。 

一方で、”長崎もの”という括り方も出てきました。 歌が生ま

れる何が有るのでしょうね。

それに加えて、長崎には、3つの有名なキャバレーが、それ

ぞれに専属バンドやお抱えの歌手を擁して、覇を競っていま

す。 コロラティーノ「思案橋ブルース」、クール・ファイブ「長崎は今日も雨だった」、ジ・アーズ「長崎ごころ」です。

 

思案橋とは、長崎の町と丸山遊郭を渡す橋で、『渡るか、やめ

ておくか』その橋のたもとで思案したものなんです、多くの男が。 長崎ブルースにも、♪どうすりゃいいのさ思案橋♪とい

う歌詞が有ります。

 

クールファイブのボーカルは、前川清ではなく、女性でした。

その人が辞めてしまいます。 ところが、たまたま内山田洋の

ギター教室の生徒に前川清が居たのです。 しかも、佐世保の

ナイトクラブで歌っていたのを、内山田が現地で聴いていたの

です。 話はすぐに決まり、ステージに立つ前川清。

 

そんな折、TBSの「ロッテ歌のアルバム」の公開録画で訪れて

いた指揮者のチャーリー石黒の目にとまります。 そして、

東京でのレコーディングとなったのですが、当日、予定してい

た曲の作者(自身の流しでの持ち歌)がレコード化に難を示し

ます。 そこで急遽、同行していたキャバレーのマネジャーが

一編の作品を書き上げます。 何しろ、店にとっても大きな

チャンスなんです。 「長崎は今日も雨だった」の登場です。

 

因みに、長崎県は、九州7県のうち下から2番目の雨の少なさ

なんです。 長崎を(初めて)訪れた人は、口々に、こう言い

ます。 『雨、降っていないんですね』って。

 

合田道人著 「昭和歌謡の謎」参照