このレビューは2018年6月12日に一度アップし

ましたが、江花明里さんのデータ部分に関して

間違いがありましたので、訂正して6月13日に

再アップしました。

さらに、データ(観劇通し番号等)に間違いがあ

りましたので、訂正しました。

 

 

 

6月1日(金)に休暇を取って、二本の舞台を観た

ことは、既にふれました。

 

具体的には、京浜急行新馬場駅近くにある六行

会ホールで、6番シードさんの『TRUSH』(マチネ)

を観た後、京急線~山手線~東京メトロ有楽町線

と乗り継いで、小竹向原駅近くのアトリエ春風舎に

戻って来ました(ちなみにクルマは、午前中に春風

舎近くの格安コインパーキングに駐車済みです。

なので、『Q学』を観た後は、すぐにクルマで帰宅

できた…というわけです(^_^)v)。

 

また、アトリエ春風舎自体は、住宅街のど真ん中に

あるんですが、螺旋階段で地下の穴蔵に潜って行く

みたいなワクワク感が楽しい演劇スペースです。

【参考】

<『TRUSH』(2018年5-6月)のレビュー>

https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12380926956.html

 

 

では、以下、このお芝居のレビューをお届けします。

(なお、三人の俳優さんの面会時画像の下に、【参考】

という項目があり、そこに超多数のリンクを貼っておき

ました。ご興味のある記事を参照していただければ、

私としては嬉しい限りです(^人^)。)

 

 

 

 
 

■ 『Q学』

(田上パル第17回公演)

(作・演出 田上豊)

 

【2018年度観劇通し番号 No.11】
【2018年度上半期観劇通し番号 No.11】
【2018年観劇通し番号 No.38】
【鑑賞日時 2018年6月1日19:32-20:51】
【チケット代金(前売・整理番号付き)2,800円】
(於 アトリエ春風舎)
 

【評価】
☆☆☆
*****************************
【評価】<その基準は以下の通りです>

☆☆☆☆☆
=このお芝居を観て3秒後に急死してもわが人生に悔いなし
☆☆☆☆
=「あの作品良かったなぁ~」と、折にふれて反芻したくなる
☆☆☆
=チケット代分くらいは十分楽しませてもらいましたよ
☆☆
=チケット代、半額でいいんじゃねぇ?!

=チケット代と上演時間分の私の人生を返してくれ! ケッ!
*****************************

 

【短評のつもりが長くなってしまい…】
(1)

作・演出の田上豊氏は、20代の中盤に、某高校で、

表現の選択科目「演劇」の非常勤講師をしていた

そうです。

「素行不良」ということで括られた生徒達を対象に、

「不良にも演劇の楽しさは伝わるのかと、自分自身、

演劇の真価と力を問い直した時間」(当日パンフの

あいさつより引用)だった由。

 

で、この『Q学』は、非常勤講師当時の記憶をベース

に、「「死んだ魚の目」をした高校生たちがどのように

息を吹き返したのかを」(同上)描いた戯曲でした。

 

(2)

つまり、田上氏自身の教育実践としての実話部分と、

創作部分とが程よくミックスされ、いわばシームレス

に繋がった戯曲だと、まず、私は感じました。

以下、このお芝居の魅力を列挙します。

 

○ 『Q学』の魅力~その1~

やはり、JK(女子高生)を演じた8名の女性キャスト

が、個々としてみても、総体としてみても、非常に魅

力的でした。

 

私は、とみやまあゆみさん、江花明里さん、松田文

香さんの三人を特にとりあげて、(後述する)面会時

画像のところで若干のコメントを付しましたが、田上

氏のキャスティングは、さすがです:*:・( ̄∀ ̄)・:*:。

 

○ 『Q学』の魅力~その2~

おそらく(上述した)「実話部分」が含まれているから

かと思いますが、JKたちが取り組んだ科目「演劇」の

創作実践に、非常にリアリティを感じました。

 

「演劇」という科目も「試験」をすることになり、男性

講師は、「僕に「走れメロス」を教えてください…」と

発言して、「試験問題」をJKたちに呈示します。

 

科目選択者として、彼女たちも一生懸命、「走れメロ

ス」の劇化、もしくはパフォーマンス化に取り組みます。

 

で、例えば板倉と山下という生徒コンビの場合、オリ

ラジ(オリエンタルラジオ)の初期のギャグの振付で、

「走れメロス」を披露します。

 

あるいは、久住・前永コンビの場合は、ホワイトボード

を使って、(実はネットで安易にリサーチしてきた)珍

説を発表したりします。「メロス走ってない説」とか、

「メロス超人的に走った説」等々の、安住アナ(TBS)

や『水曜日のダウンタウン』(同じくTBS系列のバラエ

ティ番組)がやりそうな感じの(笑)プレゼンパフォー

マンスです。

 

一般的なJKたちの初めての創作、初めての発表、

初めてのプレゼン……等々の実際のレベルは、ま

あこんなものだと思います(^_^;)。

いきなりオリジナリティは出せません。まずは模倣や

パクりからでしょう。

 

30年以上、高校の先生をやってきた私の目から見

ても、高校生のナチュラルな生態が描かれている

筋立てだと感じました(*^.^*)。

 

○ 『Q学』の魅力~その3~

でも、やはり、演劇というアートの持つ何かが、彼女

たちをしだいに変えていきます。

 

そのきっかけとして、まずは、あまり熱心に教えない

男性講師に変わって、彼女たちの集団のなかでリー

ダー的役割を果たした坂口という生徒の、他の7名

に対する”鬼軍曹”的指導がありました。

その後、厳しい家庭事情(後述します…)に陥ってし

まった坂口は、「演劇」の授業にきちんと顔を出せな

くなってしまい、坂口自身も、やや自暴自棄的な言動

が出てきたりします。

 

でも、やはり最終的には、坂口が「指導」したノウハウ

と精神の両方とが、彼女たちに根付き、そして坂口に

対する恩返し的パフォーマンスへと発展していきます。

 

つまり、演劇とは他者との協働作業であり、その協働

作業のレベルや結束度が高まっていくためには、時間

もかかるし、みんなが汗もかかなければダメだし、何よ

りも色々な紆余曲折を経なければダメだ……という共通

認識が、彼女たち全員(坂口も含む全員)の間に形成さ

れたわけでしょう(^人^)。

 

『Q学』は、そういったプロセスを丁寧かつ愉快に描いて

くれた戯曲だと、私は解釈しました。

 

なお、蛇足ながら、非常勤講師役の亀山浩史さんの、

敢えて存在感を消したようなパッとしない演技(笑)も、

秀逸でした。

おそらく、リアル非常勤講師時代の田上氏は、(劇中の)

亀山さんよりもずっとアクティブに、ずっと熱心に指導し

たことでしょうから、パッとしない小手川講師(役名)像

は、おそらく「創作」でしょう(^_^;)。

 

 

■ ☆とみやまあゆみさん・江花明里さん・松田文香さんです☆

 

 
 
8人の女子高生のなかでは、リーダー役という
か、”鬼軍曹”的な役割を担った坂口役を演じ
た、とみやまあゆみさんです。
(事実、他の生徒からは劇中で、「鬼軍曹」と呼
ばれていました。)
(もちろん、画像のように、リアルとみやまあゆみ
さんは、しっとりとした美しさを湛えた俳優さんで
す(^_-)-☆。)
 
坂口は、厳しい家庭事情(母が大病を患い命も
危うい状況)から、しだいにこの「演劇」の授業に
出席できなくなりますが、他の7人は、「走れメロ
ス~軍曹への復讐編~」(笑)を創作し、彼女に
観てもらいたいと頑張ります。
 
とみやまさんは、今回の女性キャスト陣のなかで
は実年齢的にも最年長かと思われますが、(いい
意味での)上から目線的女子高生リーダー像を、
舞台上でしっかりと創っていました。
かなり遅れたものの、結局、何とか教室に駆けつ
けることができた坂口に対して、他の7人が一斉
に取り囲み、激しいハリセン(張り扇)攻撃をかま
して手荒いかたちで謝意を表する……なんていう
シーンも、なかなか印象的でした(≧∇≦)。
 
あゆみさんの出演した映画の公開や、秋の出演
舞台を、楽しみにしていますo(^-^)o。
 
 
 
 
ペロペロキャンディーをなめながら登場した前永
役を演じた、江花明里さんです。
 
可愛いキレイ系の端正な容姿をお持ちの俳優
さん故、ビジュアル的には、ほぼリアル高校生
でした(後で実年齢が20代後半だと知り、びっく
りしましたが(゚Ω゚;)…)。
また、常に周囲に気を配り、細かい所作を伴っ
た演技が秀逸な俳優さんだと、私は感じました。
 
「走れメロス~軍曹への復讐編~」では、久住と
いう女生徒と共に、何周も何周も何周も走りまわ
るシーンがあり、ホント大変そうでしたが、それほ
ど時間が経っていない役者面会時には、涼しい
顔で登場されましたので、江花さんの体力には
感服した次第です(o^-')b。
まあ、所属している集団(革命アイドル暴走ちゃ
ん)での、身体を張ったパフォーマンスの賜物な
のかもしれませんがv(^-^)v……。
 
まもなく開催される革命アイドル暴走ちゃんでの
イベントや、8月の出演舞台等も、楽しみにして
いますo(^-^)o。
なお、本レビュー末尾に、さらに江花さんの別画
像を掲載しています。

 

 

 
 
他の女生徒とあまり馴染まない、プチ傍観者
的な女子高生である青木役を演じた、松田文
香さんです。
 
青木はそういう立ち位置から、”鬼軍曹”の坂
口と他の女生徒たちとの間に立って、結節点
的な役割を担っていると、私は感じました。
また、(集団において)そういうビミョーなキャラ
を持ち、かつ、やや地味系なJK像を、松田さん
は上手に舞台上に表出していました(o^-')b。
 
松田さんは、大阪府出身で、東京の映画配給
会社勤務を経て文学座附属演劇研究所に入り、
今はフリーで活躍している俳優さんです。
(演劇研究所の同期に、私が昔から知っている
女性がいて、その縁もあって松田さんの舞台を
観るようになりました。)
 
今回、19歳からアラサーまで8人の女優陣が揃
った作品でしたが、もし、「一男性として、8人の
なかで最も好きな顔の女優さんを選びなさい」
と問われましたら、私は、「松田文香さんのお
顔が一番好きです!」と、即答させていただき
ます:*:・( ̄∀ ̄)・:*:。
(ちなみに、非常勤講師役の亀山浩史さんを
含む、オールキャスト9名のポートレイトが、以
下のインタビューサイトに載っていますので、
ご興味のある方はぜひご覧になってみてくだ
さい。)
【参考】
<『Q学』全出演者インタビューサイト>
 
 
すみません、話がちょっと脱線しましたが、松田
さんは夏にも出演舞台がありますので、これか
らも観続けていきたいと思います。
 
 
三人の俳優さんのご丁寧な対応に、心から感謝
申し上げます。
 
 
【参考】
[田上パル並びに田上豊氏演出公演に関する過去の記事]
<『プロジェクト 7』(2015年1月)のレビュー>
<『奇想曲第58番』(2015年10月)のレビュー>
<『僕の東京日記』(2017年9月)のレビュー>
(ただし単独レビューではありません。)
 
[とみやまあゆみさん出演舞台に関する過去の記事]
<『宮澤賢治幻灯会』(2011年11月27日)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11094339413.html
<上記『幻灯会』続報&とみやまさん舞台情報>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11099326869.html
<『ストレンジャー彼女』(2012年 3-4月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11208241807.html 
<『Happy Days~幸せな日々~』(2012年8月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11327899349.html
<『ゴルゴン』(2013年2月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11475481638.html
<『ブランシュ・ネージュ(白雪姫)』~「Le Banquet」
(ル・バンケ/饗宴)~(2013年3月23日夜-24日朝)
のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11497388239.html
<『この世の楽園』(2013年10-11月)のレビュー>
<『許して欲しいの 役者Ver.』(2014年2月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11780359587.html
<『3 crock~河竹黙阿弥作「三人吉三廓初買」より~』
(2014年5月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11851228934.html
<『単純明快なラブストーリー2』(2014年7月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11895431460.html
<とみやまあゆみさん出演・映画『ONE NIGHT(with Who?)』
(2014年7月の橫浜での上演)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11902926021.html
<『明治マコンドー 泉鏡花を読む 化鳥・国貞えがく』
(2014年10月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11940704270.html
<『狂犬百景』(2014年11月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11956651404.html
<『DREAM BOX ドリームボックス Based on true story』
(2014年12月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11966496233.html
<『ドブ恋4』(2015年3月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12000948913.html
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-11999235032.html
<『窒息』(2015年5月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12035599939.html
<『音楽劇「走ることは歌うことだ!」』(2015年6月)の
レビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12044307073.html
<『タロウ』(2015年7月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12052606042.html
<『無頼茫々』(2015年9月)のレビュー>
http://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12072529992.html
<『不完全な己たち』(2016年1月)のレビュー>
<『アンコールの夜 「女を読む」&「猫を読む」』(2016年
5月)のレビュー>
(ただし単独レビューではありません。)
<『荒川、神 キラーチューン』(2016年6-7月)のレビュー>
<『ワンス アポン ア タイム in 京都Ⅲ~錦小路の素浪人~』
(2017年1月)のレビュー>
(ただし単独レビューではありません。)
<『はたち、わたしたち、みちみちて』(2017年6月)のレビュー>
(ただし単独レビューではありません。)
<『たまたま』(2017年8月)のレビュー>
(ただし単独レビューではありません。)
<『ファンタジアック』(2017年11月)のレビュー>
(ただし単独レビューではありません。)

『宮澤賢治幻灯会』・上記『幻灯会』続報・『ブランシュ・
ネージュ (白雪姫) 』以外のレビューには、全てとみやま
さんの面会時画像が載っています。
また、とみやまさん出演舞台では、『鵺的第一短編集』
(2015年12月)という作品も観ていますが、諸般の事情
によりレビューはアップできませんでした。
申し訳ありません。
 
[江花明里さん出演舞台に関する過去の記事]
<『イカれた女子が世界を救う』(2017年2月)のレビュー>
(江花さんの舞台上での画像を掲載しています。)
なお江花さん出演舞台では、『くちびるぱんつ』(2017年
9月)という作品も観ていますが、諸般の事情によりレビ
ューをアップすることができませんでした。
申し訳ありません。
そんなわけで、面会時画像のみを、以下に掲載させて
いただきます。
……と書いて一度アップしたのですが、もう一度過去
の記事をチェックしたところ、『くちびるぱんつ』の短評
は、既にアップしていました。
<『くちびるぱんつ』(2017年9月)のレビュー>
(ただし単独レビューではありません。)
 
でも、ステキな画像ですので、江花さんの画像は、そ
のまま残しますね(^_-)-☆。
 

IMG_20170910_102537.JPG

 

『くちびるぱんつ』の際の江花明里さん面会時

画像です。

(2017年9月9日撮影・於 すみだパークスタジ

オ倉(そう))

 

[松田文香さん出演舞台に関する過去の記事]

<『わが町』(文学座附属演劇研究所本科56期昼間部

第1回発表会・2016年7月)のレビュー>

https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12179448117.html

(ただし、松田さんご本人に関する直接の言及はありません。)

<『二十世紀少年少女唱歌集』(同卒業発表会・2017年

2月)のレビュー>

https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12249576183.html

(ただし、松田さんが出ていない回の方のレビューです。)

<『万年床』(2017年10月)のレビュー>

https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12316948598.html

(ただし単独レビューではありません。)

 

 

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