あぁ~、もう10月になってしまいましたね(^_^;)。
2017年度上半期のマイベストステージランキング
も発表しなければならないのに、まだ、6月以降の
未アップレビューを仕上げているんですから、困っ
たものです。
まあ、そうはいっても、とりあえず目の前の仕事
から片づけなければ、前へは進めません。
……ということで、今回は、引き続き、~その3~
です。
(なお、「なぜ今頃になってこんなレビューの掲載
をしているのか?」という鋭いツッコミを入れたい
皆さま(笑)におかれましては、~その1~の冒頭
に、その辺の事情を詳しく書いておきましたので、
よろしかったらご参照くださいませ。)
【参考】
<2017年6月~8月の未アップレビュー ~その1~>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12285024895.html
■ 『ドブ恋8』~ネズミチーム~
(演出 金沢知樹)
(脚本 金沢知樹・藤原珠恵・倉沢学・ゆみみ(マリア)他)
【2017年度観劇通し番号 No.22】
【2017年度上半期観劇通し番号 No.22】
【2017年観劇通し番号 No.51】
【鑑賞日時 2017年7月8日14:37-16:27】
(於 千本桜ホール)
■ 『ドブ恋8』~クモチーム~
(演出 金沢知樹)
(脚本 金沢知樹・藤原珠恵・倉沢学・ゆみみ(マリア)他)
【2017年度観劇通し番号 No.23】
【2017年度上半期観劇通し番号 No.23】
【2017年観劇通し番号 No.52】
【鑑賞日時 2017年7月8日19:35-21:21】
(於 千本桜ホール)
○超短評ですが(^_^;)……
(1)
私は、『ドブ恋』シリーズを『ドブ恋4』から観ています。
で、例えば以下に示すような超長文レビューを、過去
には書いていますので、最近は短評とさせていただい
ています。お許しください。
【参考】
<『ドブ恋4~ダニチーム~(2015年3月)の超長文レビュー>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12000948913.html
(2)
学芸大学前駅近くの千本桜ホールでの上演が定番
の『ドブ恋』も、昨年の8月には、メジャーな女芸人二
人(鳥居みゆき&いとうあさこ)に座長的役割を与え
た公演を打って下北沢への進出を果たしたり、あるい
は、今春と今秋には、福岡県で九州公演を打つなど、
シリーズ舞台ものとして、大いに発展を続けています。
(3)
で、そういった”長寿舞台”になりつつある要因を、私
は以下のように分析しています。
(a)
お綺麗な若手女優陣が多数出演して、プチエロいシ
ーンが多いことが最大のウリであることは間違いあり
ませんが、男優陣(常連的な人も多い…)の奮闘ぶり
が陰の力となって、このシリーズを大いに支えていま
す(^人^)。
(b)
12~13程度の短編から構成されるお芝居故、金沢知
樹、藤原珠恵、倉沢学といったような演劇人諸氏のみ
ならず、例えばマリアのゆみみさんのようなお笑い芸
人(かつ出演者でもある)にも脚本を担当させていま
す。その結果、コント的な短編のお笑いの質が高まり
ます(^O^)。
(c)
ただ、コント的演目だけではなく、俳優としての力量が
問われる、演劇的に練られた短編も必ず含まれている
ため、演劇ファンとしての楽しみも満たしてくれますv(^-^)v。
(d)
当たり前のことですが、人間には性欲も食欲も物欲も
あります。
また、植木等さんが既に1960年代から指摘してきたよ
うに(笑)、「わかっちゃいるけどやめられない」のも、こ
れまた人間の性(さが)です。
決して社会のエリート等ではない、でも、自分の周りに
も「こんな人、いる、いる!」と思わせる市井(しせい)の
ダメ人間に対する温かい眼差しを、これからも維持して、
『ドブ恋』シリーズを続けていってほしいものです。
藤原珠恵さんは、私のブログでは既に有名人
ですよね(^_-)-☆。
『ドブ恋』の制作全般や脚本を主として担当す
ると共に、もちろん俳優としても舞台に立って
います。
(ただし、マチネのネズミチームの回には出演
していませんので、スタッフを務めていました。)
ネズミチームに出演していた古川奈苗さんです。
”昭和のオンナ”から”jk”まで(笑)、まさに幅広く
演じられる俳優さんです(o^-')b。
今回の『ドブ恋8』では、不倫関係を続けながら、
相手の中年男性に結婚を迫らない”都合のいい
女性”の哀切を、古川さんが細かい演技で表現
しきった<⑦幸せ>という短編が、印象に残りま
した。リアルキスシーンもありましたし(*゚.゚)ゞ……。
ソワレのクモチームでは、キャストとして舞台に
立った藤原珠恵さんです。
<②レイププレー>という短編は(すごいタイトル
ではありますが…)、芸人のびゃい。さんとの二人
芝居でした。
スヌーピー柄のかわいいルームウェアを身にまと
った珠恵さんの口から思いっきりよく飛び出す、ち
ょっとここでは紹介できないような(笑)、卑猥でエ
ッチな台詞群の数々(/ω\)……。
でも、珠恵さんの大音声は単にエロさを表出する
だけではなく、「エロさからの爆笑」という、コメディ
エンヌとしての基本を押さえた、いつもながらのお
見事な演技でした:*:・( ̄∀ ̄)・:*:。
■ 『ハイヌウェレの骸』
(ヅカ★ガール 流天公演)
(脚本・演出 飯塚未生)
【2017年度観劇通し番号 No.24】
【2017年度上半期観劇通し番号 No.24】
【2017年観劇通し番号 No.53】
【鑑賞日時 2017年7月9日16:40-18:43】
(於 シアターバビロンの流れのほとりにて)
○超短評ですが(^_^;)……
(1)
泉鏡花の「夜叉ヶ池」や上田秋成の「雨月物語」等
を下敷きに、民話、伝承、伝説等を絡めた怪奇幻
想異界紀行……というのが、チラシに記された謳い
文句でした。
確かにそのとおりのお芝居でした(^人^)。
が! 何せ初見の劇団であったことと、上述した
謳い文句でもわかるように、あまりにテンコ盛りの
幻想譚故、私としては消化不良で終わってしまい
ました。
ただ、ヅカ★ガールは、「上智大学劇団リトルスク
エアより派生した激情型過激派劇団」(公式サイト
より引用)の由。
上智大学生or上智大学OGを感じさせるインテリ美
女風の俳優さんが、確かに多かったです。演劇の
感想じゃ、全然ありませんが(苦笑)……。
(2)
客演の太田ナツキさんは、キリっとした容姿に華が
あり、アクションシーン等も果敢にこなしていて、次
回の出演舞台も観たくなりました(o^-')b。
(ただし、権利関係等の事情で、太田さんの面会時
画像はありません。ご了承ください。)
■ 『愛しのマーレ~海の家、はじめました~』
(チーム・ギンクラ第八回本公演)
(作・演出 檜山豊)
【2017年度観劇通し番号 No.25】
【2017年度上半期観劇通し番号 No.25】
【2017年観劇通し番号 No.54】
【鑑賞日時 2017年7月15日13:07-15:13】
(於 シアターグリーン BOX in BOX THEATER)
○超短評ですが(^_^;)……
(1)
チーム・ギンクラが自家薬籠中のものとしている
ほのぼの系人情話は、今回も健在でした。
(2)
ただし今回は、「ブラックマーケット」という、飲食店
に対する「悪評」・「悪口」専門サイトの女性記者が、
自分の故郷にある、しかも幼なじみが経営者である
海の家の「悪口」を書かなければならないという葛藤
を、ストーリーの中軸に持ってきました。
で、この女性記者まなみ役は、もちろん、ギンクラの
看板女優である佐藤雅美さんが演じました。
華やかな容姿の雅美さんは、この心の葛藤を絶妙
の塩梅で表現し、人情コメディとしての全体の流れ
も邪魔しないという、お見事な演技でした(o^-')b
もちろん真ん中の女性が佐藤雅美さんです。
スレンダー美人ですよね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:。
海の家のフツーのカレーを、ウソをついてまで褒
めることはできない。
でも、故郷の幼なじみが経営する海の家で、しか
も自分の名前(まなみ)の愛称であるマーレを、
<海の家マーレ>とか<マーレカレー>とまで
命名してくれる温かさ。
その葛藤を経てまなみが書いた記事は、マーレカ
レーを食べると、「ふるさとが広がる…」でした(^人^)。
ギンクラさんのお芝居は、天下国家も論じません
し、憲法改正の目論見を批判したりもしませんが、
でも、こういうお芝居も、実にいいものです(^O^)。
海の家のバイトに応募してきた28歳の超ネガ
ティブ女を演じた、鈴木のぞみさんです。
挨拶をする時の頭が舞台床に着いてしまうの
ではないかという深いお辞儀……等々、人間
関係をスムーズにつくることが不器用な女性
像を、上手に舞台上で表出していました(o^-')b。
■ 『シンクロ・ゴッサム・シティ』
(シンクロ少女 #18)
(脚本・演出 名嘉友美)
【2017年度観劇通し番号 No.26】
【2017年度上半期観劇通し番号 No.26】
【2017年観劇通し番号 No.55】
【鑑賞日時 2017年7月17日14:35-15:26】
(於 シアター711)
○超短評ですが(^_^;)……
(1)
シンクロ少女さんが2017年3月に上演した『未亡人
の一年』は、各時間軸と各家庭軸とをまさにシンク
ロさせて描いていく、かなりシリアスな家族ものの
お芝居でした。
(私は、このお芝居を、<2016年度下半期マイベス
トステージランキング>において、第1位とさせてい
ただきましたが……。)
(2)
その『未亡人の…』と比べると、この『ゴッサム…』は、
シリアス系とは言い難い、でも、ある意味シンクロ少
女さんらしい、まあ、何と言うか、ゴッサム・シティに
巣くう人々のありのままの生態を、あたかも定点カメ
ラ越しに覗かせてくれたような幻想譚でした。
つまらないお芝居では全然ありませんでしたが、残
念ながら私の感性にはマッチしなかったお芝居故、
コメントは以上でございます。
堂本佳世さんです。
この人のシュっとした雰囲気と、でも隠せない
大人のオンナのフェロモンの双方が、私は大
好きですv(^-^)v。
今回もそういう役でした。
宮本奈津美さん(味わい堂々)です。
良くも悪くもあっけらか~んとしている女を演じ
させたら、私は奈津美さんがベストアクトレスだ
と思っています(o^-')b。
今回もそういう役でした。
■ 『十二夜 |時代劇| 恋はいたずら』
(和を繋ぐ…日本のお芝居 Kazumaproプロデュース第2回公演)
(原作 ウィリアム・シェイクスピア)
(脚本・演出 さとうしょう)
(プロデューサー パク・バンイル(日本演出者協会))
【2017年度観劇通し番号 No.27】
【2017年度上半期観劇通し番号 No.27】
【2017年観劇通し番号 No.56】
【鑑賞日時 2017年7月22日13:05-15:12】
(於 座・高円寺2)
○超短評ですが(^_^;)……
(1)
シェイクスピアの『十二夜』を、さとうしょうさんが、
大胆に時代劇にアレンジしたお芝居でした。
大竹一重さんの20年来のファンである私としては、
絶対に観に行かなければならないお芝居です(^_-)-☆。
(2)
オリビア姫を「利緋阿姫(りびあひめ)」(もちろん
この役が一重さんです…)とするなど、時代劇
テイスト自体はそれなりに楽しめました。
(3)
物語の中心を成す、双子の兄のセバスチャン
役は、イケメン30代の庄田侑右さんで、全く問
題ありません。
が! 双子の妹のヴィオラ役が(私と同世代の)
西崎緑さんでは、申し訳ありませんが、どうやっ
ても双子には見えません( ´(ェ)`)。
(劇中でも、「双子だと思ってください…」とのソフ
トな強要がありましたが……。)
もちろん、西崎さんが往年の大女優であり、大人
の事情でこういうキャスティングになることはやむ
を得ないのでしょうが(T▽T;)……。
和服での立ち居振る舞いも完璧な、大竹一重
さんです。
今年は一重さんの舞台の当たり年で、9月&
11月と出演舞台が続きます。
もちろん、観に行きますv(^-^)v。
一重さん演じる利緋阿姫(りびあひめ)=オリビア
姫の腰元である千枝(ちえだ)役を演じた、山田
かなさんです。
初めてご挨拶をさせていただいた俳優さんですが、
現在は大衆演劇の世界で活躍しているとのことで、
やはり舞台上での輝きが違いました(o^-')b。
■ 『たまたま』
(多摩ニュータウン×演劇プロジェクト)
(作・演出 瀬戸山美咲)
【2017年度観劇通し番号 No.31】
【2017年度上半期観劇通し番号 No.31】
【2017年観劇通し番号 No.60】
【鑑賞日時 2017年8月5日19:00-21:11】
(於 パルテノン多摩小ホール)
○少し長いレビューですが(^_^;)……
(1)
私は2015年の夏に、瀬戸山美咲さんの『彼らの敵』
というお芝居を、こまばアゴラ劇場で観ました。
私の今までの観劇体験のなかでも、間違いなく五
指に入る超ブラボーな社会派秀作戯曲でした。
それ以来、「瀬戸山さんの作品ならば足を運びたい」
と思っていましたし、長年のファンである、とみやまあ
ゆみさんも出演と聞いて、九州への出張から戻って
来た翌日、パルテノン多摩に出向きました。
【参考】
<『彼らの敵』のレビュー>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12056429853.html
(2)
で、今回の『たまたま』はどうだったのかと言いますと、
結論を先に書くならば、『彼らの敵』のような感動はあ
りませんでした。
ただし、これは瀬戸山さんの責任ではないと思いまし
た。以下、その理由を書きます。
(3)
今回の企画は、多摩ニュータウンの住民の証言と、
市民ワークショップをもとに創られたお芝居です。
で、住民の証言はいいとして、ワークショップには
老若男女が集いますので、例えば、無理してでも、
子どもの役柄、老人の役柄……等々を設定しな
ければならないでしょう。
そして、彼らの家族、知人、友人が多数観に来ま
すから、例えば、小学生が観ても面白いような工
夫も織り込まなければならないでしょう。
その結果、例えば、この多摩ニュータウン計画が
突然降って湧いたようなプランだったことを強調
するために、太陽系開発事業団なる組織がこの
開発を担う……といったような、まるで宇宙もの
SF的な設定を施したりしていました。
あるいは、穴に落ちてしまった少女の探検譚と
いう、「不思議の国のアリス」的プロセスを織り
込んだりもしていました。
何度も同じことを書いて恐縮ですが、この演劇
企画ではやむを得ない「流れ」であり「演出」か
と拝察いたします。
が! いい歳こいたオジサンである私にとっては、
この種の趣向は、正直言って、全然面白くありま
せんでした(`(エ)´)ノ_彡。
(4)
「多摩ニュータウン問題」自体は、高齢化とか地
域のコミュニティの在り方等々の観点から、学問
的にも社会的にも、今、非常に注目を集めている
テーマです。
でも、そういういわば社会学的なテーマがある傍ら、
約40年に渡って開発され続けた多摩ニュータウン
には、間違いなく市井(しせい)の人々の平々凡々
たる営みが、喜びも悲しみも入り交じった地層の
ように堆積し続けているわけですよね。
つまり、「たまたま」一緒に住むことになった人々、
「たまたま」同じ野球チームに加入した人々……
等々が、営々と紡いできた人生の機微に満ちた
人間くさいストーリーと、(上述したような)学問的
なテーマとをクロスオーバーさせる本格的な社会
派戯曲が書けるのは、やはり瀬戸山さんしかいな
いと、私は思うのです。
今回の演劇プロジェクトを土台として、もう一つ上
の高みを見せてくれる瀬戸山戯曲を、切望する
次第です(^人^)。
(5)
俳優陣では、過失で子どもの左目事故を起こして
しまった夫婦の妻役を演じた際の町田マリーさん
が、やはり出色でした:*:・( ̄∀ ̄)・:*:。
裂帛(れっぱく)の気合い的な感情表現と、繊細
な感情表現とを、いわばシームレスで違和感なく
演じられる技量の高さ。
つまらないところも多いお芝居でしたが、マリー
さんの演技で、チケット代金(3,500円)の元は
取れましたv(^-^)v。
とみやまあゆみさんです。
最近は、地上波ドラマや映画等、映像の世界
での活躍も目立つあゆみさんですが、やはり
舞台に立つとみやまあゆみが、私は一番好き
です(o^-')b。
今回の舞台では、あゆみさんが、一般市民の
出演者の演技を上手にサポートしているよう
に、私には感じられました。
秋の次回出演舞台も、楽しみにしています。
以上、全ての公演において、役者面会時のご
丁寧な対応に、感謝申し上げます。
なお、もっと短評で、とりあえず、2017年度上
半期の9月までに観た舞台のレビューをアップ
し続け、今月中(2017年10月中)くらいには、
<2017年度上半期マイベストステージランキン
グ>を発表する予定です。
宜しくお願いします。
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