8月15日、新宿ALTA KeyStudioにて燃えこれ学園定期公演が行われた。
いつもの月なら月2回の定期公演だが、今月はこの1回のみ。
いつもならブログに掲載する際は【レポート】形式が多いけど、今回は自分の所感が中心に語らせていただきます。
よっていつもの【レポート】のように、ライブの流れは追って行かないので、そこのところだけご了承ください。
※ネタバレ有のため、アーカイブ配信未見の方はご注意を。
●新体制について
結論から言うと、以下の「新体制」になりました。
○生徒会
・三浦千鶴(生徒会長)
・佐々木千咲子(書記)
・仲川つむぎ(放送局長)
・熊野はる(教師)
○ClassYellow
・蒼音舞(委員長)
・成田麻穂
・高未悠加
○ClassWhite
・山田みつき(委員長)
・稲森のあ
・青山明日香(新入生候補生)
最も注目された「3代目生徒会長」には三浦千鶴が就任。
当初は大抜擢……と思いましたが、冷静に考えると適任かと。
これまで長年、當銘菜々が「2代目生徒会長」として名実ともに燃えこれ学園の顔として、グループを引っ張ってきたのは、燃えこれ学園を知る人ならば周知の事実。
だが絶大なるカリスマがいなくなり、また(これは厳しい意見だが)残念ながら、現在の燃えこれ学園に當銘菜々ほどのカリスマ性を持ったメンバーは不在。
燃えこれ学園としては一人のカリスマが先頭に立ち、グループを引っ張っていく体制からのシフトチェンジが迫られる事となった。
そこで先輩と後輩をちょうど中間で結ぶポジションにいる三浦千鶴に白羽の矢が立った……と思う次第。
2017年4月に5期生として加入した三浦千鶴。燃えこれ学園でのキャリアは7年目に突入している。
10年目を数える1期生が4人、3期生・仲川つむぎも9年目に差しかかろうとしているためあまり目立たないが、7年在籍している三浦千鶴は立派な中堅どころ。(新入生候補生含めた)後輩メンバーも4人いて、現在、ちょうど先輩と後輩の中間のポジションにいる。
先輩を立てつつ、後輩の面倒も見る。そして双方の橋渡しを出来るのが三浦千鶴……そう考えるのが自然ではないだろうか。
恐らく彼女に求められているのは「2代目生徒会長」のような、カリスマ性ではない。(あくまで現時点での話ですが)
期待されるのはメンバー同士(特に先輩、後輩)の間に立ち、橋渡し的、いわば潤滑剤的な役割と考えられる。
今後しばらくは「生徒会長」という役職だけが独り歩きして、三浦千鶴自身、不要なストレスを抱える事もあるかも知れない。(先代の影響もかなり強いだろう)
だけど彼女は彼女なりの「生徒会長」像を作り上げて行けばいいと思う。
焦る事はない。じっくり頑張って、彼女なりの「生徒会長」の役目を果たしてくれればいいと思う。
「放送局長」として生徒会入りした仲川つむぎについては、生徒会入りは予想していたので、それ自体は驚きは無かった。
ただ役職が「放送局長」としての生徒会入りは、予想外。
コロナ禍になった2020年度前後から、配信担当をするようになって、あくまでも自称だった「放送局長」が正式に採用された事は彼女にとって一つの功績かと。
ただ個人的には次期生徒会長、もしくは(以前は存在した)「副会長」とか、その辺に収まると思っていたので「放送局長」としての生徒会入りが些か意外ではあった。
ここで生徒会入りしたのは三浦千鶴の補佐的な側面もあると思うので、今後の彼女の活躍に期待したい
(三浦千鶴とは長年、同じクラスだった時期もあるし、ここ数年はクラス委員長コンビだったので、そこの連携は心配していない)
佐々木千咲子については「書記」のまま据え置きだったが、仲川つむぎとの兼ね合いもあるのだろうか。
彼女もまた長年、生徒会として幹部を務めたので、次期生徒会長、もしくは「副会長」になるかも知れないと思っていましたが、当面は仲川と共に三浦を支えていくポジションにしたかったと推測。
熊野はるは……引き続き「教師」頑張れ(笑)
ClassYellowは委員長に蒼音舞が就任。1期生、キャリア10年目にして初の役職となる。
正直、彼女については2022年度冒頭のクラス編成で委員長への抜擢が無かったので、今後、委員長や役職はつかないだろうと思っていたので、個人的には意外な抜擢だった。
ただ今回のClassYellowのメンバー、そしてClassWhiteとのメンバーバランスを考えたら、彼女を委員長にする理由も納得出来る。
まずClassYellowの他のメンバーが同じ1期生の成田麻穂、8期生・高未悠加という構成。
1期生同士である蒼音と成田が、同じクラスになった事は驚きだった(2016年度以来、7年ぶり)
この二人が同じクラスになる事が無かったのは、恐らくグループ内のベテランである1期生はバラける事でそれぞれのクラスのバランスを保つ目的も強かっただろう。
特に瀧本麗(1期生/2017~18年度、ClassYellow委員長)が卒業した後の2019年度からは、その特色が更に色濃く出たと思う。
後輩委員長の補佐役をベテランである1期生を担う……という役割がこれまでの各クラスにおける蒼音、成田の役割だったように思う。
(2022年度冒頭に新ClassWhiteの委員長に三浦千鶴が抜擢された際、蒼音舞が同じクラスになっているのを見るとそう思う)
しかし今回、この二人の1期生が再び同じクラスになった事は、今後のクラスの性質が、これまでの物と全く異なる物になる事を示唆していると思う。
それを紐解くためにClassWhiteに目を向ける……委員長に抜擢されたのは、9期生・山田みつき。
正直、個人的には、今回の中で最もサプライズな人事。
更にこのClassWhiteは、燃えこれ学園史上初の試みで、新入生候補生として発表されたばかりの青山明日香も既にクラスの一員として組み込まれてる。
山田みつきが新入生候補生時代、生徒会に時間をかけて面倒を見てもらい、後にクラスに配置された経緯を考えると、その過程をスキップしているのだから驚く。
山田の委員長抜擢、青山のクラス所属。
この事から山田みつきの成長促進と、青山明日香の早期加入の地固めという二つの目的が見える。
山田みつきに関しては昨年度発表の「Peeeace!!!」において、中心的な役割が与えられるなど期待されている側面が見える。
現に燃えこれ学園の外部出演が増えるに従い、その露出も増えて、着実にファンも獲得しつつある。
しかし現状「期待の新メンバー」の域をまだ出ていないのも確かで、ここから更にもう一歩成長が必要となってくる。
そこでClassWhite委員長への抜擢、更に彼女にとって唯一の後輩となる青山明日香と同じクラスにする事によって、先輩としての自覚、そして成長を促す狙いがあると考える。
一方、青山明日香は早々にクラスに組み込まれる事で、既に(正式加入を見据えた)燃えこれ学園の一員として認識、自覚が早い段階で芽生えさせる狙いがあるように思う。
当人がやる気を出すキッカケにもなり、早期に正式加入を目指す足がかりになるとすれば、このクラス編入は吉と出る。
また後輩の姿を目の前に山田みつきが更なる成長を見せたら……という狙いが良く分かる。
しかし長年、一番後輩ポジションでやってきた山田みつき。
先輩として稲森のあがついているものの、経験不足という心配はついて回るかも知れない。
恐らくその際、フォローに回るとすれば熊野はるや先輩メンバーとなる。
特に後輩メンバーばかりのClassWhiteは皆で支えながら、山田、青山、強いては山田の補佐役的な意味で稲森の成長を促すクラスになっていくものと考えられる。
一方、二人の1期生がいるClassYellow。
蒼音、成田に関しては、長年燃えこれ学園に在籍しキャラクターやポジションとか完成されており、私生活で見せる仲の良さの延長でも回っていくことが出来る(と予想)
そこにスパイスとして高未悠加が加われば十二分に、クラスとしては回ると見ている。
蒼音が委員長に抜擢されたのは、高未と同じクラスが長いため、成田よりも潤滑にクラスを回せるためと判断された、もしくは蒼音個人の成長を見越した期待込みだろうか。
時折、蒼音がテンパったり、高未が暴走するかも知れないが(爆)極端な話、熊野あたりは何かトラブっても「なんとかせい」と突き放す事が出来るのが、このClassYellowの特色に思う。
既に完成されたメンバーのClassYellow。
これから成長を促すためのClassWhite。
そう考えれば、このクラス編成も合点がいきました。
全体的に「新生」燃えこれ学園として、生徒会含めてどう動いていきたいのか、明確な意思がある「新体制」になったと感じてます。
●新曲について
もう一つの目玉である新曲。
タイトルは「procyon」(プロキオン)
プロキオンとは……こいぬ座のα星で、冬の大三角形を形成する恒星の名前。
まず単純に楽曲が素敵で長年、広報委員をしていればフジマエンジェル先生のテイスト満載で、誰もが気にいると思っている。
ただむしろ気になったのは、その歌詞。
歌詞の一節でこのような歌詞がある。
「あの夏のプロキオン(procyon)」
プロキオンが伴うこいぬ座は冬から春にかけての星座で、夏だと日本でプロキオンが見れる季節と明らかに季節外れ。
それなのに「あの夏の」とつける意味……。
そこで個人的に調べたところ「誕生星」という「誕生石」「誕生花」などの星バージョンを発見。
そしてプロキオン(procyon)は……7月15日の「誕生星」である。
長年、広報委員をしている方なら、この日の意味を察してくれると思う。
アーカイブ配信が見れる人は、歌詞をじっくり聞いて、この楽曲を聞いて欲しい。
(以下に配信を見直して書き出した「procyon」の歌詞を掲載します。なおこの歌詞は非公式のものなので、実際の歌詞とは違う可能性がある事を予めご了承ください。
自分の耳で確かめたいという方は、以下の画像を飛ばしてください)
これからもこの歌の歌詞にあるように、今はもう側にいないけど、一つの大きな想いと共に燃えこれ学園はこれからも進んでいくという決意を示した。
自分はそのように解釈しています。
●その他
他にも見所は多々あったと思いますが、歌詞割りの変更も大きな注目点。
特にここ数年、燃えこれ学園の代表曲とも言える「Re-START」には注目してたけど、個人的最注目の當銘菜々の冒頭パートは稲森のあ→高未悠加に分ける形で継承。
他にも歌唱パートが無かった山田みつき、熊野はるも参加するようになるなど、こちらも新しい「Re-START」が切れたと思う次第。
他の楽曲も色々変化があったり、パフォーマンスの立ち位置が変わっていたりするので、しばらくはその変化だけでも従来の広報委員は楽しめるかも知れない。
また新入生候補生・青山明日香については、これからの活躍を早くも期待したい。
MCでの受け答えも初々しいながらしっかりしているし、「すき!すき!好き!!」でのパフォーマンスもしっかり出来ていた。
ただまだ加入したてだし歌唱面については未知数なので、過度な期待をかけるのは禁物だけど、周囲がしっかり支える事で今後も順調に伸びてくれると信じています。
あと三浦千鶴、高未悠加については、今回、全曲登場した事が前進かと。
それぞれ膝と腰が悪くて、普段も出演出来る曲数が限られる二人が、他のメンバーと共にずっとステージの上にいた事は大きな収穫かと。
もちろん体に無理はかけられないだろうけど、自分の体と相談しつつ、これからも順調にパフォーマンス出来る事を望んでいます。
総じてグループ全体のクオリティ、ポテンシャル、何よりメンタリティ的に何一つ落ちている要素が無いのを今回示せた事が一番良かった。
「新生」燃えこれ学園……ではあるけど、これまでの燃えこれ学園が大切にしてきた部分は根底にある事を感じられた。
ただ集客については7月の盛況っぷりを考えると(仕方ない部分はあるとは言え)どうしても若干寂しく思ってしまう部分はあった。(配信で見た方も一定数いるとは思いますが)
よって問題はこれからどうやって、もっと多くの人に訴え、そして現場に足を運んでもらうか。
それが重要だと思う。
例えいいステージをパフォーマンスしても、観てくれる人がいなければ、それは届いていない事と同義。
来年3月……あのZeppDiverCityを満員にしたいのであれば、現地での集客にこだわっていくべきと思うし、もうこの段階で何か企画して動いてもいいくらいだと思う。
この日、新たな一歩を踏み出した燃えこれ学園。
まずは来年の3月、大きな目標に向かって、一致団結して頑張って欲しい。
……という事で今回は〆。