【レポート】燃えこれ学園「Re-START TOUR 2022~Get over the wall~in 岩手」@遠野・みやもりホール
8月13日……この日、自分は岩手県遠野市にいた。
前日の夜から数人の同志と共にレンタカーに乗り込んで、半日近く下道だけで向かうという強行軍を経てたどり着いた(笑)
その道中については、8月12日~14日の自分のツイッターを読んで確認して欲しい(笑)
話を戻すと、この岩手県遠野市は燃えこれ学園のメンバー・佐々木千咲子の出身地である。
都内在住の自分が、何故この地に降り立ったのか……その理由は、ただ一つ。
遠野市で初めて行われるアイドルライブに参戦するためだった!
そんな訳で今回は燃えこれ学園の全国ツアーにして、佐々木千咲子の凱旋ライブ……「Re-START TOUR 2022~Get over the wall~in 岩手」について語ります。
●このライブまでの経緯
燃えこれ学園と言えば「本気で(日本)武道館単独公演を目指しているアイドルグループ」と標榜し、この単独公演を「夢」として語っているのはこの界隈の客層なら一度は聞いた事のあるフレーズであると思う。
そんな燃えこれ学園の創立メンバー(1期生)の佐々木千咲子も、実は個人的に見続けた「夢」があった。
「出身地である岩手(遠野市)で凱旋ライブを行う」
事あるごとにそう語っていた。
自分が広報委員になり立ての頃(2019年頃)から、その「夢」は聞いている。
本人曰くには活動初期からの「夢」という話を何度か聞いているので、ずっと抱いてきた「夢」というのが分かる。
もっとも……正直、その「夢」を聞いていても、どこか実感が沸かなかった。
特に2019年頃の燃えこれ学園は、中野サンプラザ公演を終えて変革の時期に来ていた。
ここで燃えこれ学園(前身の萌えこれ学園)としては「日本武道館単独公演」の「夢」が一度は潰えた時期でもあり、すぐに前を向いて走り出せるような状態じゃなかった。
それがなんとか一年がかりでそのダメージが癒え始めて、2020年度から再び走り始めよう……とした矢先のコロナ禍。
特に2020年度は月に2回の配信ライブが中心で、存続させるのがやっとという時期だった。
良く考えたら、特典会で普通にチェキを撮ってメンバーと会話できるようになったのだって、今年に入ってからの話。
特に燃えこれ学園はその点慎重だったから、他のアイドルグループよりもそのあたりの復帰が遅れた感はあった。
それ故、佐々木千咲子の「夢」はもっと遠いところにあると思っていた。
だけど2020年のコロナ禍になっても、発言する頻度こそ減ったものの「いつかは自分の故郷・岩手で凱旋ライブをしたい」と言い続けていた。
どんな状況でも、佐々木千咲子だけは自分の「夢」を諦める事なく、活動し続けていた。
今、振り返ると、とてつもない努力と精神力だと思う……。
そして燃えこれ学園結成9年目……その「夢」は形となる日がきた。
2022年度初のライブ「2022年度始業式」での出来事。
前年度に「Re-START 2000人お届け企画」を達成し、全国ツアーが開催される事が改めて発表された。
まだ開催時期と開催地が未定が多い中……。
8月13日、岩手県。
真っ先に発表されたツアー遠征予定地に、その地はあった。
佐々木千咲子の「夢」が形になる時が来た……。
それから数ヶ月の時を経て……。
当日、会場となったみやもりホールには、多くの人が詰めかけた。
●開場
開場時間となり入場。
会場のみやもりホールは公共施設的なコンサートホール。
燃えこれ学園は過去に中野サンプラザなど、もっと大きなホールでのライブ経験もあるので、その大きさに特に驚く事は無かった。
個人的には自分の地元、市民文化ホールよりも新しくて、席の数は若干少ないかな……程度。
だけどそんな会場の規模は関係なかった。
この地が、この日新たな燃えこれ学園の聖地の一つになると思うと……感慨深く思えてきた。
会場の前方中心には多くの広報委員が陣取った。
ほとんどが都内近郊からの遠征組である。(中には名古屋から普段都内に「遠征」している方もいた)
変な話、こんなにホーム感が溢れて、心強い遠征もそうそうない(笑)
そして左右の真ん中より後方は恐らくこの地域の方が多く来訪していた。
佐々木千咲子の親族、知人も多かっただろう。
正確な割合は覚えていないけど、ほぼほぼ広報委員と地元の方の割合は半々だったと思う。
しかし冷静に考えてみると、これは凄い事だと思う。
今年度の遠征に(個人的には)名古屋、栃木と行ったけど、その時よりも駆け付けた広報委員の数は明らかに多かった。
正確な数は把握していないけど、30人近かったと思う。
それに加えて、地元の方もそれに負けないくらいの数が来訪していたのである。
余談だがこの遠野市でアイドルライブが行われるのは、記録にある限り「史上初」との事である。
前日にはショッピングモールでの告知イベントや、市長表敬の様子まで地元のテレビ局でニュースになるレベル。
裏を返せば「アイドル文化」が全く無い土地柄で(いくら佐々木千咲子が地元出身とは言え)これだけの人が集まる事がどれだけ凄い事か……。
数字以上にとんでもない事が起こっていると肌で感じた。
この客層の多さを見て、自分としてはなんとしても盛り上げたい……と、どこかで気負っていたかも知れない。
だけどそんないい緊張感の中、いよいよライブは始まった。
●本編
※ここから若干ネタバレ有。
いつものOPに乗って、燃えこれ学園メンバーが登場。
序盤は「オルゴール」衣装(ケープが腰に巻いてある版)で登場した。
一瞬、燃えこれ学園の正装とも言える制服じゃないんだ!?……と思った。
……が、この衣装だと非常にメンバーの担当カラーが分かりやすいというメリットがあった。
これなら若干遠くても担当カラー「みずいろ」の佐々木千咲子の位置が一目でわかった。
きっと初めて燃えこれ学園のライブを見る方にも、彼女の立ち位置が分かりやすかったに違いない。
もちろん……自分も推しメン・蒼音舞の立ち位置が分かりやすくて、ずっと目で追っていた(笑)
冒頭数曲を歌い終わり、メンバー個々の自己紹介に移る。
生徒会メンバー、熊野はる、當銘菜々と続き……佐々木千咲子と移る。
「生徒会書記、ちっさこと佐々木千咲子です」
広報委員の「ちっさー!」の掛け声がいつも以上に大きかった。
そして誰よりも大きな拍手を受けたのは、間違いなく彼女だった。
本当に佐々木千咲子の故郷にきたんだな。
今更ながら、それを実感した瞬間だった。
(個人的には推しメンである蒼音舞にも負けじと声援を送ったけど・笑)
自己紹介を経て、ライブは続く。
なおこの日声出しはOKだったが、前述の通り「少し気負っていた」せいか、前半で早々に声がかすれたのは想定外だった(苦笑)
某楽曲で珍しいアクシデントにも遭遇したりしたけど、自分としては早々にかすれた声を修正しつつ、出来る限りの声量で声援を送り続けた。
何曲か連続して続いた後で、横一列に並びMCを展開する燃えこれ学園メンバー。
その中に佐々木千咲子、山田みつきの姿は無かった。
やがて山田みつきが舞台袖から戻ってきた。
それは即ち準備がOKのサインだった。
生誕祭のように「ここからは佐々木千咲子ソロコーナーです!どうぞ!」という掛け声と共に、9人のメンバーは舞台袖にはけて行った。
そして制服に着替えた佐々木千咲子 は一人、ステージの中央に立つ。
まずは「Stardust melody」を歌い上げる。
長い間歌い続けた、彼女自身一曲目のソロ曲を、まさに堂々と歌い上げる姿は、燃えこれ学園が誇る「歌姫」そのものだった。
こうして「Stardust melody」を歌い上げた後で、MCに入る。
MCでは上京する前のエピソードから語り始める。
当初は「芸能活動をしたい」という「夢」すら語れなかった日から、上京してから燃えこれ学園に加入して、この日に至るまでの想い、そして家族や地元への想いを切々と語った。
そしてこの日、レコ発となった二曲目のソロ曲「Starry Sign」を歌い始める……。
彼女が故郷を想い、歌詞を書いたバラード……。
途中、幾度となくこみ上げそうになる感情を抑えながら歌い上げた……。
遠野の地に佐々木千咲子の歌が、想いが響き渡った。
歌い終えた瞬間、会場からの割れんばかりの拍手が佐々木千咲子を包んだ。
佐々木千咲子ソロコーナーを終え、メンバーが全員、制服に着替えて登場。
そして彼女の母が燃えこれ学園の楽曲で最も好きという「明日へ」をメンバー全員で熱唱する。
燃えこれ学園からの明るくハツラツとした歌声で、会場は一気に明るさと熱気を取り戻す。
そしてこのままライブは終盤し、ラストにツアータイトルにもなった「Re-START」を熱唱!
こうして燃えこれ学園のライブは終了……。
……とはならなかった。
遠野の地に響く「アンコール」の歓声。
そしてその声に応えるように、燃えこれ学園は再びステージに飛び出した!
●アンコール
アンコールでまず最初に歌ったのは「すき!すき!好き!!」
そして会場はみずいろのサイリウム一色に包まれた。
佐々木千咲子の凱旋をここにいる誰もが喜び、それを形にする事が出来た。
「すき!すき!好き!!」を歌い終えて、アンコール二曲目……今度こそ、本当に遠野で歌う最後の一曲となった。
どこか名残惜しさを残しつつも、再び「Re-START」を歌い上げるメンバーたち。
この日最後とばかりに残った力を全力でぶつける広報委員たち。
そしてその姿を……佐々木千咲子の姿を目に焼きるために集った、地元の人たち。
皆が皆、それぞれの想いを抱いて、ライブの最後を迎えた。
感慨深そうな、だけどどこかでまだ「夢」を見ているんじゃないかという佐々木千咲子の表情が印象的だった。
最後は「燃えこれ学園 校歌」を歌って終わるという段取りを忘れて(笑)笑いが起きていたけど、これも燃えこれ学園らしさだった。
こうして……「夢」のような、だけど「夢」じゃなかった、佐々木千咲子の凱旋ライブ「Re-START TOUR 2022~Get over the wall~in 岩手」は幕を閉じました。
●終演後
Sチケット特典のメンバー全員と記念撮影を終えて、特典会の準備に移る。
その際、真っ先に撮影されたのが、佐々木千咲子とご家族の写真だった。
この時の佐々木千咲子やご家族の表情が嬉しそうで……。
きっとこの日のために、彼女は今まで頑張ってきたんだな……そう思った途端、ライブ本編では一切こみ上げそうに無かった物が、こみ上げてきた……のはここだけの話。
でもこれが見れただけでも、ここに来た価値はあったと思う。
それに8年半、燃えこれ学園の一員として、ひたすら頑張ってきたんだ。
「これくらい素敵なご褒美あってもいいじゃない」
そんな事を思いました。
●総括
まさに「佐々木千咲子、故郷に錦を飾る」という言葉がぴったりな岩手遠征でした。
本編中で少し触れたように、前日から遠野市のショッピングモールでの前日イベントに始まり、更に遠野市長表敬からのそれらがテレビでニュースになるくらいの一大イベントっぷり。
色んな意味で佐々木千咲子にとって思い出に残る遠征になったと思います。
……と言いつつも、決して佐々木千咲子や、そのご家族、ファンのためだけの遠征だったとは思わない。
前日から滞在した広報委員の中には、遠野市のグルメや観光名所を楽しんだグループもいたし。
自分も前日から強行軍だったけど(隣の花巻市だけど)温泉に入るなど出来たし、長時間の車での移動だったけど車中では楽しい時間を過ごす事が出来た。
何より駆け付けた広報委員が皆が皆、一様に笑顔だったのがその証拠だと思う。
また自分たち蒼音舞推しのあおねぐみも、結構はしゃいでいたし(笑)
↑推しが尊くて昇天する海洋生物(笑)
いい意味で場所は変わっても、広報委員の団結やお祭り騒ぎが好きなところは変わらなかったと思います。
もう少し佐々木千咲子が地元の人たちとゆっくり触れ合える時間があったら良かったかも知れないけど、それでも十二分に成長した姿は見せられたのではないかと思います。
そんな訳で長旅の思い出も兼ねて、チェキでも。
仲川つむぎ、稲森のあの二人。
この二人のチョイスは、宿泊先で推しメン・蒼音舞と同じ部屋だったから(笑)
前日の蒼音舞SHOWROOM個人配信で二人の声が入ったのは面白くもあり新鮮だった(笑)
二人ともライブ中は活き活きしていたし、本当に頑張っていた。
また機会見つけてチェキ行ったら、その時はよろしくね!
我が推しメン・蒼音舞
この日の主役こそ佐々木千咲子ですが、我が推しメンの輝きも遠野の皆様には伝わったと思います!(推しメン目線)
「なんだ!千咲子なみに歌のうまい娘は!?」って、遠野では(佐々木千咲子に次ぐ)人気になっている……と信じたい(爆)
でもどの楽曲においても重要なパートは任される比率は高いから、本当に見せ場が多くて素敵だった。
これからも燃えこれ学園 に欠かせないメンバーとして、また佐々木千咲子と同じ1期生として引っ張って行って欲しいと思いました。
それにしてもあおねちゃんがかわいい(爆)
そしてこの日の主役、佐々木千咲子。
この時は彼女を目の前にして、うまく言葉が出なかった。
きっと伝えたい感謝も感動も、山ほどあったのに……でも本当に素敵だったのは間違いない。
だから……あの日伝えられなかった、全ての感情をこのレポートにして残します!(暴論)
こうして振り返ると……また二日前なのに、もうずっと昔の「夢」のように思える。
明日には新宿でライブあるのに(笑)
でも未だ残る筋肉痛という長旅の証拠が残っているから、現実だったんだよな(笑)
改めてこの日の特典のうちわとステッカーを見ながら、そう思う。
ライブの構成自体は佐々木千咲子のソロがあった以外は、いつもの燃えこれ学園……なんだけど、やはりその地に脚を運んで観るライブというのは、雰囲気からして違いはあった。
今後、アーカイブ配信やDVDでこのライブを観ようとしている方には申し訳ない表現だけど、やはりライブは生ものだと思うし、その地に行かないと感じない独特の空気というものがあると思う。
そういう意味で今回ほど、佐々木千咲子の故郷に対する想いや愛を感じたライブイベントも無かった。
恐らく同じ構成を東京でやっても(やる事無いだろうけど)ここまで感情移入は出来ないと思う。
あの日、あの場所だから出来た公演だった。
そう思う。
8月13日……佐々木千咲子、そして燃えこれ学園や広報委員にとって、大切な一日として胸に刻まれると思う。
これからもずっと。
レポートの締めとして最後に一言。
「この地に導いてくれて、本当にありがとう……ちっささん」
追伸。
日本武道館単独公演が叶ったら、もう一度、凱旋するのはアリじゃない……なんて、筋肉痛の体で言ってみる(笑)