【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第58回イカすアキバ天国』 | ヒトデ大石のなんとなくレポート置場

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2011年8月「ヒトデ大石のどんなブログにしようか検討中。」からタイトル変更。
ライブイベント、舞台観劇のレポートを中心に書いていこうというブログ。
以前はmixiが主戦場だったけど、今はこっちが主戦場(笑)

【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第58回イカすアキバ天国』@池袋mono

 

※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。
 
日が落ちるのもだいぶ早くなってきた昨今、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
前回の夏の暑さから時が過ぎ、すっかり秋めいた過ごし易い季節になりました。
ただ気候の変化についていけず、体調を崩される方も多いのではないかと……。
 
さてそんな中、迎えた9月の三連休。
台風が接近して天候は心配されましたが、なんとかギリギリもちそうな9月16日……。
この日も「二ヶ月に一度」のライブバトルが行われる事となりました。
 
しかしながら今回の出演者名前を拝見すると、最近良く出演する方に加えて、このイベント的には久々の方も……。
そんな中、恐らく初見であろう初出場の出演者もいたりと……今回は昼から何か起きそうな予感が漂っておりました。
 
キャリアも知名度もバラバラの7組が繰り広げる、初秋のライブバトル。
果たして優勝の栄冠を手にしたのは誰か!?
そしてこの結果を目の当たりにし、多くの者が驚愕した……。
秋の訪れを感じつつ行われた「第58回イカすアキバ天国」の様子をレポート致します。
 
●開演前
 
個人的な事からお話すると……。
この日も開演時間に間に合うよう、会場の池袋monoに向かっていた。
すると向こうから挨拶する御仁がいた。
 
「お久しぶりです」
 
その言葉で彼の推しが、今回、久々に出演する事を思い出した。
この日のメンバーを見て、長くこのイベントを観てきた者なら懐かしさを覚える者がいても不思議ではない。
自分のその中の一人だった。
彼との挨拶もそこそこに会場に向かう。
 
そして会場に入る。
今回は正真正銘の一番乗り。後からくる客層の到着を待っていた。
その懐かしい出演者のTシャツを着たファン層を中心に、人が入ってくる。
前回がとても大人数だったが、今回は通常営業に戻った感はあるが……。
 
そんな感じで映像で映し出される、出演順決定のアミダくじを見ながら、開演を待っていた。
やがてアミダくじが終わり、諸注意のCMが流れてOP映像。
 
いよいよ「第58回イカすアキバ天国」が始まる……!
 
●OPアクト
 
この日のOPアクトはFICE「夢旅」
何度も言うようだが、このイベント先代のEDテーマ(と、言っても神楽坂時代……2012年まで遡る)
この楽曲を聴いていると、イベント初期の懐かしさがこみ上げてくるので、たまに聴く分にはとてもいい。
ただし結構疲れるので、ウォーミングアップには若干大変であるが(笑)
 
そんなこんなであっという間にOPアクトは終了。
さてこの時、OPアクトにいたのはFICEの二人と、コーラスの響己、そして着ぐるみダンサーズのにゃも。
……なのだが響己はOPアクト終了と同時に楽屋に引っ込んでいった……。
そして着ぐるみのにゃも、途中で掃けている……。
 
そう……彼女たちも今回、これから戦いが控えているのだ……。
FICEの一員としてのお仕事はここまでで、これから各々、戦いの場に向かう準備をするのだった……。
 
一方、ステージの上では司会のFICEによる投票ルールの説明と諸注意が進行。
滞りなく終わって、いよいよ本編開始となる。
気がつけば会場も多くの客で埋まり、前回ほどで無いにしろ盛況と言えるくらいには溢れかえっていた……。
 
そしてトップバッターに登場するのは、あのお久しぶりな……バーチャルアンドロイドアイドルユニットの皆様方である!
 
●本編
 
・1番手:みく16歳(出場:5回目)
昨年1月の「ぢゃ☆ベストテン」脱落以来、久々に登場。
俗にいう「3周目」に突入したみく16歳。
以前から「FICEが夜に復帰したら再挑戦する」と表明しており、今年3月にFICEが復帰したのを受け、満を持しての再挑戦。
久しぶりに見る浅葱色のTシャツがなんとも懐かしいです。
……という事で、開演前に語っていた「お久しぶりな御仁」もここのファン。
さぁ久しぶりに拝見するみく16歳……なのだが、ここで勘のいい人は早速気付く。
るか20歳、りん14歳……あれ?みくは?
そして知らない娘が増えている……そして鏡音レンと思わしき人物は誰がどう見ても駿河侑夜……(以下略)
……まぁAnBを脱落以来、彼女たちにも色々事情があり、現在に至るのですが(汗)
そんな訳で冒頭は自己紹介的な歌から。
りん14歳メインの「RING RING RING」からの、るか20歳メインの「ルカルカ☆ナイトフィーバー」
ここの流れは以前からの客層にもお馴染み。
「RING RING RING」ではステージの上の四人が頑張ってダンスを披露する。
すると「ルカルカ☆ナイトフィーバー」で更に二人ほど増えた……弱音ハクと思わしき人物が先ほどまでOPアクトに出ていた響己なのはもう今更(笑)
……こうして冒頭二曲を終えて、毎度お馴染み、紙をめくるMCのお時間。
サポートメンバーが増えた一方で、実はリーダー・みく16歳、諸事情で年内休養中。
しかし来年早々復帰予定かつ既に復帰ライブも決まっている。
そんな彼女のためにも夜へ三度上がりたい意気込みを見せる。
MCを挟んで中盤。前述の通りメンバーが増えているみく16歳。
その中からイアとリリィの「自己紹介ソング」として「イアイア☆ナイトオブデザイア」→「リリリリ☆バーニングナイト」という流れ。
こうしてこのイベントには馴染みの無いメンバーにフォーカスを充てた。
そして終盤は定番曲。
一曲挟んでラストにお馴染み「ワールドエンズ・ダンスホール」で締めとなった。
かつて「ぢゃ☆ベストテン」の常連として名を馳せたみく16歳。
こうしてメンバーも増えて、装いも新たに久々に帰ってきた。
果たして一発ですんなりと夜への三度目の昇格となるか……。
 
みく16歳も久しぶりだったが、次の出演者はその比じゃない!
なんと約四年半ぶりに登場!紆余曲折を経て、再び「イカすアキバ天国」のステージに立つ……。
 
・2番手:ソラ豆琴美(出場:2回目)
2013年3月の「第31回」以来、実に4年半ぶりの登場!
「アキバのうたのおねいさん」ソラ豆琴美!
ステージの袖から早速……体操服にブルマという姿で登場!(爆)
非常にスレンダーで脚フェチな方には目の保養にはなるのですが……何故、この衣装だったかは後のMCにて。
こうして久々に「イカすアキバ天国」に出場したソラ豆琴美、一曲目は「発芽たいそう第1」から元気にスタートする。
まさに楽曲の感じや本人のどこか大人びた雰囲気が「おねいさん」な感じがする同曲。
こうして定番曲で登場したソラ豆琴美。
この後、二曲目も難なく歌い久々の「アキ天」を心から楽しんでいる様子を見せる。
さて……前述の通り、体操服にブルマという一部のマニア受けを狙っているとしか思えない彼女の衣装だが(笑)
その理由は……かつて事務所の先輩だった森永まみの影響によるもの……むしろ「このイベントは体操服にブルマで出演するものだと思っていた」という珍発言(笑)
事の経緯を振り返ると、彼女が初出場を果たした前後、森永まみの出演回の「ぢゃ☆ベストテン」を観に行った時、森永まみが体操服にブルマだった事を強烈に覚えており、それに倣ったという……。
確かに森永まみは体操服にブルマで出演した事もあった(伝説の復活劇として語り継がれるvol.34でも確かにそうだった)
……だが毎回、そうじゃなかったぞ!(笑)
色々ツッコミどころは満載な理由だったが、それを真顔で話すソラ豆琴美。
そしてラスト一曲前では、会場の後方にいた某Fっきぃ氏(FICEのお客さん)を前の方に手を引っ張って連れ出して「友達じゃもういられないの」と言って、そのまま最後の曲に突入するなど……。
楽曲云々よりもMCや演出で「やり手」なところを見せ付けてくれました(笑)
余談だが某Fっきぃ氏、普段は後ろにいる事も多いのでお目当てを除き前に引っ張り出されたりするのは苦手なタイプですが、それを難なく突破してしまうソラ豆琴美の対応力の高さったら……。
すごい美人系かつ「おねいさん」キャラなのに、発想などが独特でただの美人じゃない事が良く分かる彼女の魅力満載のステージでした。
以上、四年半経っても「アキバのうたのおねいさん」ソラ豆琴美のステージでした。
 
ここまで非常にお久しぶりな方々が連続しましたが、ここからは最近良く見かける皆様が続きます。
続いてはクジ運(出演順)が悪いと言われ続けている、このお方……でも今回は前回よりはマシだと思いますよ……。
  
・3番手:矢作昌子(出場:2回目)
ソロでは2回目の出場となった矢作昌子。
前回出場時(第56回)で山名純と同点2位という大接戦も記憶に新しいところ。
そんな彼女が一曲目に歌ったのが「真赤な誓い」(福山芳樹)
アニメ「武装錬金」の主題歌だった事で有名な熱い楽曲。
原曲も非常にパワフルな楽曲だが、矢作昌子はオリジナルに負けじと熱い魂を込めて歌い上げる。
「パワフルボイス」が売りの彼女の真骨頂が早速であるが垣間見えた。
またユニット・まりやはぎでも常々「オリジナル超え」を信条にしていたが、この楽曲の歌い込みを聴けば、その信条は貫こうとしているのかと伺える。
続いて二曲目は自身のオリジナル曲「スタイル」
まさに歌詞は彼女自身の「心情と信条」を言葉にしたものだと思う。
サビの「思い通りにならないからって」のフレーズは最後の方では多くの客層が覚えて、会場全体で歌っていたのが印象的であった。
こうして立て続けに熱い魂を歌に乗せて、矢作昌子のステージは熱く熱くたぎっていた……。
もちろんそんな彼女だからMCもとことん熱い!
言い方は失礼だけど、きっと彼女が男性だったら女の子に非常にもてただろうな……というくらい、ある意味カッコ良さが溢れていた。
そんな彼女が最後の一曲を歌おうとする。
マイクスタンドを持ち出して、最後に歌ったのは……「シェリー」(尾崎豊)
前二曲とは違いロックバラードを最後に持ってきた。
それまでの手拍子が沸き起こる会場とは違い、静まり返った会場はただただ彼女の歌声に耳を傾けていた……。
熱い想いを抑え込むように……だけど絞り出すように彼女は感情を歌に乗せる。
楽曲も終盤に差し掛かり感情が一番昂ぶる場面、薄っすらの彼女の目から一筋の光が見えたのは気のせいだろうか……。
それだけ一つの歌に対して、真っ直ぐに熱い想いを乗せて彼女は自分の「スタイル」そのままに歌いきった……。
こうして矢作昌子のステージは終了。
本当に熱い魂が伝わってくる15分間だった……。
 
いよいよ中盤。続いて登場するのは、前述のように矢作昌子と大接戦を演じた事もある彼女……。
今回で出場:9回目……二桁出場にリーチが掛かっている……。
 
・4番手:山名純(出場:9回目)
実に三回連続の出場となる山名純。
これまで入賞経験が5回を占める彼女としては、どうにかしてここで結果を残したいところだが……。
そんな彼女の一曲目は「Rising Oppai」
最早、彼女の代名詞と言って過言ではない同曲。
同曲恒例の「パイモッシュ」も発動し、大よそ昼の雰囲気にはそぐわないステージが早くも展開されていた(笑)
続いて二曲目ですが、これまで四ヶ月に一度の頻度で新曲を披露していた彼女。
今回もその例に漏れず、新曲を用意していた。
本来は週の頭には出来たはずが、この日の朝ギリギリの完成だったとか……。
そんな紆余曲折がありつつも披露した新曲。
タイトルは……「ブロックしたのに君が来た」
曲中で「できん!」と言いながら、某Xなジャンプをするなどありました(苦笑)
簡単に言うと、出入り禁止にしたお客さんの事を歌った歌。
……色々思うところはあるのですが、一つ言えるのは、編曲した金色樽兵衛にお疲れ様と声をかけてあげたいですね……。
こうして新曲披露を経て、ラストはこれも代表曲の一つ「SHOOTING STAR☆」
一時期「おっぱいソング」中心になって歌われない時期がありましたが、最近、復権を果たしているような気がします。
この日も客層が一列になる名物の振り付けなどもあり、同曲が愛されているのを感じました。
こうして山名純のステージは終了。
果たして出場回数二桁になる前の勝ち抜けとなったのか……。
 
ここから後半戦。続いて登場するのは、このイベントではまだ目新しい男女アコースティックデュオ。
生音とゆるーいコント調のMCで、2回目の「アキ天」に挑みます。
 
・5番手:アコールノート(出場:2回目)
にゃもこと昆美菜穂とみどりのアコースティックデュオ、アコールノート。
他の出演者と違い、完全に生音でのステージに挑みます。
……ちなみにOPアクトで出演していた、FICEの着ぐるみ・にゃもとは同一人物になります(言わないでも分かるか)
そんなアコールノート、まず楽曲の前に二人の掛け合いから始まります。
この掛け合いが良く練られていて面白く、アコールノートのもう一つの魅力と言って過言では無い。
話のテーマは童心に帰るとか、そんな内容。
ボケにボケを重ねるみどりに、ツッコミを重ねるにゃも。
非常にコミカルで軽妙な掛け合いを経て、まず最初に歌ったのが新しいオリジナル楽曲「こっこ」
こちらのショートバージョン。
二人の歌声と楽器の演奏であっという間に終わりました。
……しかしここでみどりに異変が!
話の流れから童心に帰りすぎて赤ちゃん化!(爆)
某国民的アニメの赤ちゃんばりに「バブー」とか「アジャコング」(爆)とか言い出す始末。
「アジャコング」はアドリブだろと突っ込むにゃもを尻目に(笑)元に戻る気配がないみどり……。
そんな訳でこっちの世界に引き戻すために歌ったのが……「となりのトトロ」(井上あずみ)
するとどうだろう……楽曲に反応を示したみどり……赤ちゃん化が解けて、二人で「となりのトトロ」を合唱してめでたし、めでたし……。
……で終わるはずが無い。
時間はまだ残っている(笑)
こうして色々あったけど、今日も楽しかったみたいな話を経てラストは「大切な1ページ」で締めに入るという構成。
にゃものピアニカと、みどりのギター、そして二人のハーモニーが会場を温かく包んで、笑いが溢れるステージは無事終了しました。
……なお司会・FICEとの絡みMCで発覚したが、全身緑系で統一しているみどりはFICEに紛れても違和感無い事が発覚(笑)
物販ではにゃもの実家のリンゴを売るなど(笑)実は正統派アコースティックデュオに見えて、双方ともに濃いキャラなアコールノートの二人でした。
 
続いての出演者は連続出場となる彼女。
しかし……この日はあるハンデを抱えての出場だった……。
 
・6番手:石井利佳(出場:2回目)
前回「第58回」に続き連続出場となった石井利佳。
前回はトリで今回は後半。3番手の矢作昌子と違い、こちらは逆に出演順が後半になりがち。
出演順はご存知の通りアミダくじで決まっていますが、こういう事ってあるのかなぁ……と。
そんな彼女「平成生まれの昭和アイドル」の謳い文句で活動中。
この日も冒頭からキレのあるダンスを披露して会場を沸かせる。
実は歌以外でもダンスの講師を務めるという別の一面を持っている石井利佳。そのポテンシャルを如何なく発揮している……ように見えた。
しかしこの後のフリップで衝撃の事実が発覚。なんと「声帯結節」のため、歌、MCがドクターストップ!
一切歌えない上に話せないのだ!
……よって今回は……「一人サイレントレッツゴーヤング」と称し、ステージを進めるとの事だった。
声は出なくても、昭和路線は崩さなかった……。
そんな石井利佳による「一人サイレントレッツゴーヤング」の演目は以下の通り。
 
「抱きしめてTONIGHT」(田原俊彦)
「DEEP」(渋谷哲平)
「YMCA」(西城秀樹)
「ミッドナイト★26時」
「1986年のマリリン」(本田美奈子)
 
「抱きしめてTONIGHT」は最近、彼女も踊った映像を某有名動画サイトにアップしているのでそれを観ていただけるといいだろう。
「DEEP」に関しては歌っている渋谷哲平本人ではなく、バックで踊っているスクールメイツの振り付けだった事も付け加えておく。
(それ以前に渋谷哲平を知っている人がどれくらいいたのだろうか……自分は某お笑い芸人の番組で一時期良く出ていたので知っていたけど・笑)
ちなみに四曲目にきちんと自身のオリジナル「ミッドナイト★26時」を入れてくるところがにくい(笑)
……こうして一切声を出せない中行われた「一人サイレントレッツゴーヤング」は15分間、キレキレのダンスと共に終了。
期せずして……自ら声を発せられないダンス対決という事で、キャラみく16歳と被った(笑)石井利佳でした。
なお前述の通りしゃべれないため、フリップ芸でMC代わりなのだが、会場内にばら撒いたフリップはあとで物販に持っていくと100円引きに(笑)
……という事で、それを言われる前から回収していた自分を含めた前方のお客さんはほぼ全員、彼女の物販に行く事になった気がします(笑)
 
……こうして進んだ「アキ天」もいよいよトリに。
ここまで非常に濃い面子の中、トリを務めるのは……唯一の初出場の彼女。
名前を呼ばれて、そこに立ったのは……とても小柄な狐の耳が生えた「少女」だった……。
 
・7番手:神木祐希(初出場)
初出場・神木祐希。
身長は僅か143cm。見ようによっては、まだ「少女」にも見えなくなかった。
ちょっと和風な柄のセーラー服にモンペっぽいズボン、狐の耳と尻尾が生えていた。
事前の情報で分かっていたのは、この小柄な体格と、某夜の出演者の関係者からの推薦で今回出場した経緯のみ……。
そんな彼女が一曲目に歌ったのは「そばかす」(JUDY AND MARY)
言わずと知れたJUDY AND MARYの代表曲。この界隈でもカヴァーする歌い手も多い比較的人気のある楽曲である。
ただこの楽曲、歌い手によって本当に上手い、下手が一発で分かるため、下手な歌い手が歌うと目も当てられない事が多いのだが……。
非常に上手かった。大げさな話ではなく、この界隈でこの楽曲をカヴァーした中でも、かなり上手い部類に入ると思った。
この楽曲を難なくこなしたところで、まず歌唱力においては誰もが認めたと思われる。
こうして一曲目を終えてMCに入る。どこか初々しさを残すがしっかり話もできている。
続いて二曲目だが、ここでオリジナル楽曲披露となる。
……が、驚くのはここからだった。
 
実は彼女自身初のオリジナルで、今回が初披露。そして楽曲タイトルもまだ決まっていない!(爆)
 
「どれだけギリギリで出演条件満たしたんだ!」というツッコミも聞こえてきそうである(笑)
(詳細は現在、主宰・FICEが公募している募集要項をSNSなどで確認するといい)
そんなツッコミはさておき、まだタイトルも決まっていないオリジナル曲をここで披露。
もちろんご本人が歌うのが初なら、恐らくここにいる誰もが初めて聴く楽曲である。
しかし初めてとは思えないくらい、会場の巻き込んでいた。
特にサビの部分の「輪になって」と二回繰り返す箇所と、本人が腕を回すところは非常に覚え易く、楽曲終盤には会場全体が曲に合わせて腕を回していた。
こうして初もの尽くしの新曲披露も終わり、ラストになる。
ラストは「透明人間」
……元の歌い手、分からないけど(爆)少なくともピンクレディーではない(爆)
(「透明人間」というタイトルだけ検索すると、結構、多くの歌い手が同じタイトルで歌っているのが分かる)
ただここでも極端に音程を外している様子も無く、非常に堂々と歌っている姿が印象に残った。
こうして神木祐希のステージは終了。
話を聞く限り、まだデビューして間もない彼女だが、初々しさとそれと反比例するような堂々とした様が印象的だった……。
 
こうして全出演者のステージを終え、いよいよ投票タイム。
果たして、今回、頂点を掴んだのは一体誰か……!?
 
●ゲスト
 
集計の間にゲストタイム。
前回「第57回」をイベント史的大勝を飾った大和撫子 百合が登場。
大和撫子でお馴染みの紫を基調とした、和装の衣装で登場した。
一曲目に歌ったのが「MATSURI」
大和撫子のお祭りテイストの楽曲。
最初から「ええじゃないか」とまるでお祭りのような気分……いやこのイベント自体、二ヶ月に一度の「祭」みたいなものだから、あながち間違えていないか。
まずは一曲目を歌い終えてMC。
 
前回の優勝の報告と、それに伴う御礼の言葉があり会場から拍手が沸いた。
ここのMCを挟んで、歌ったのがその前回で初披露した新曲「緋イ陽炎」
キンブレ、もしくはサイリウムを持っていた客層によって会場が赤く染まった。
更に続けて「下克上摩天楼」で一気に畳み掛ける。
この「緋イ陽炎」→「下克上摩天楼」は「第57回」の一曲目、二曲目と全く同じ流れ。
前回優勝時のステージを彷彿とさせ、二ヶ月前の熱戦の様子がフィードバックされていく感覚に陥る。
 
こうして前半三曲が終了。
ここで百合は自身の上手と下手にマイクスタンドを用意する。
すると下手側のやや低い位置のスタンドにに芍薬の、上手側の百合とほぼ同じ高さのスタンドに牡丹の……それぞれのパペットが設置された。
この芍薬、牡丹のパペット(通称:モバ)たちは、前月に行われた百合のBDライブの時にファンからのプレゼントとして贈られたもの。
この日も途中までは最前のファンが手にはめて百合を応援していたが、ここで両サイドに……。
ここで百合が歌ったのは「桜撫子」「大和万華鏡」の二曲。
ご存知、大和撫子の初期代表曲。
なおここでは「三人で歌う」との事で、百合パート以外はそれぞれ芍薬、牡丹のヴォーカルが入ったバージョンとなっていた。
もちろん百合も自身のパートを歌い、そして三人の頃と同様の振り付けで会場を沸かせた。
 
こうして「大和撫子」としてのステージを披露し、いよいよラスト。
9月に誕生日を迎えた百合の某お客さんを祝うのを兼ねた「大和魂~日本の力~」を披露。
このお祝いソングで、某お客さんの誕生日、そして百合の前回の優勝を祝うように大いに盛り上がり、30分のゲストステージは無事終了した。
 
この後、夜でソロとして再出発となる大和撫子 百合……。
俄然、夜への期待が膨らむ内容となりました。
 
●投票結果→ED
 
ゲストステージ中に集計を終え、いよいよ結果発表。
ステージの上に7組の出演者が揃う……。
結構、混戦模様だった「第58回イカすアキバ天国」を制したのは……。
 
・神木祐希
 
……大波乱!
なんと今回、唯一の初出場・神木祐希、初の「アキ天」で優勝を攫った!
多くの客層がこの結果に驚いた……だが一番、状況を飲み込めていなかったのは、他ならぬ彼女自身だろう。
最初に名前が読み上げられたので、てっきり「最下位だと思ったんですが……」と語る(笑)
だがきちんと優勝したという事を司会のFICEに説明されて、徐々に状況を把握してきたようで、トロフィーを受け取った時は満面の笑みを浮かべていた。
ちなみにここのインタビューでこの日の彼女の衣装を作ったのが、現在夜の部でもお馴染み、和奏電道子☆灯-アカリ-だったという事が判明。
これをステージの時に言っていればアピールになったのに……と思いつつも、そういう計算以外のところで戦ったからこそ、優勝という結果がついてきたようにも思えた。
 
続いて2位で読み上げられたのが……。
 
・アコールノート
 
出場2回目にして初入賞。
しかしその表情は喜びというよりは「惜しい」「悔しい」というものに近かったように思えた……。
 
そして3位に入賞したのが……。
 
・矢作昌子
 
ステージの端で何故か椅子に座っていた彼女だが(笑)名前が読み上げられた瞬間は、右の拳を突き上げ客層の拍手に応えていた。
なお読み上げはなかったのものの、4~6位も非常に接戦で、意外と紙一重な展開だった事が司会・FICEから語られた。
 
そして最後、EDテーマ「愛鯛」になるが、FICEとの共演も「愛鯛」も初の神木祐希。
勝手がわからないまま、どう呼ばれたいか確認し、EDテーマ「愛鯛」突入。
観客からの(通称である)「ゆってぃ」コールや、曲最後のクラッカーなどを全身に受けて非常に驚きつつも嬉しそうな姿が印象的だった。
 
……こうして「第58回イカすアキバ天国」は「新星」の誕生を見届け、その幕を閉じました。
 
●総括
 
戦前は予想出来なかった展開故「大波乱」という表現をしましたが、上位陣の実力と全体を見渡せば意外と頷ける結果かも知れません。
 
その「大波乱」の立役者となったのはなんと言っても、初出場初優勝を果たした神木祐希。
この界隈ではほぼ無名。
それもそのはず。物販でお伺いした限り、ライブをこなした回数がまた片手で数えられる程。
少なくとも、この界隈では「新人」と言って問題は無い娘でしょう。
ただしその実力は並の新人とは比較になならないくらい。
歌唱力だけで言えば、下手な中堅どころよりよほど上手いです。
ステージでのMCも含めて、新人離れしていたところはあります。
むしろ物販での手馴れていないところが、彼女が一番、新人らしかった面かも知れません(笑)
こうして今回「新星」として現れ、いきなり優勝を飾った彼女ですが、二ヵ月後、しいては今後、夜に行ってどうなるのか……と言ったところ。
オリジナルも現在は今回初披露した一曲のみ。またいくら新人離れしている部分があるとは言え、経験値では夜の面子には遠く及ばないところ。
この「足りない部分」をいかにして補って、夜のステージを立ち回るのか。そこが見物ですし、また彼女の成長の糧になるのではないかと思います。
なお……今回の彼女の優勝を、約三年前の江織杏と重ねる方が多かったのも事実。
前回夜で惜しまれつつ卒業した江織杏ですが、彼女も約三年前にこの界隈でほぼ無名ながら初出場初優勝を飾り、前回までの約三年間、夜の「ぢゃ☆ベストテン」で活躍を続けました。
その江織杏が卒業時のMCで「自分に続く新しい人が現れて欲しい」という願いを述べていましたが、僅か二ヵ月後、その願いに応えるように神木祐希が優勝を飾りました。
……突如、現れた「新星」神木祐希。
果たしてこれから彼女は「ぢゃ☆ベストテン」にて、どのようなステージを見せ、また成長していくのか。
楽しみな「新星」が現れました!
 
一方、2位に初入賞を果たしたアコールノート。
出場2回目でこの結果なら、そう悲観するものではないのですが、当人達は非常に悔しかった模様。
今回も入賞経験者に囲まれても臆する事なく、自分たちのスタンスを貫いた結果の2位なので非常に立派なのですが……。
ただ悔しがったところばかりにフォーカスを当ててもアレなんで、この日のアコールノートを振り返っていきますが……。
基本的な構成はMCで物語(?)を組み立てて、楽曲に繋げるというスタンス。
このMCにおける部分も相当練りこまれている。
メンバーのにゃもこと昆美菜穂は元々舞台女優。この手の劇的なものに関しては一番得意な分野と考えられる。
楽曲の方はギターのみどり、ピアニカのにゃもの演奏と、二人の奏でるハーモニーが心地よい。
よく考えたらこの構成、アコースティックとそうじゃない違いはあれど、昨年まで「ぢゃ☆ベストテン」に出場していたBevitrice e Golosoを彷彿させる。
(男女ユニットという共通点も挙げられる)
MCも面白い、楽曲は心地よい。そしてこの手のユニットが他にいない。
唯一無二の存在として、存在感が発揮される訳です。
確かに今回、優勝してもおかしくないステージを展開していましたが、神木祐希の勢いが勝ったか……。
ただここで悔しいと思えるならば、彼らは今後も昼では優勝争いに絡んでくると思います。
現在のスタンスは大切にそのままに、それにプラスアルファで何か成長に繋がる何かを掴んだ時、このイベントの優勝に続いていくような気がします。
当人達は悔しかったと思いますが、今回の2位は立派です。
今回の結果を糧に次回以降の躍進を願うばかりです。
ちなみに物販で売っていたリンゴ、美味しかったです(笑)
 
続いて3位の矢作昌子。
彼女も実力は出し切ったと思いますし、内心非常に悔しかったように思いますが……。
まず今回のステージに関して言えば、彼女の持ち味は出していると思います。
「パワフルボイス」の謳い文句に恥じない、圧倒的な歌唱力は聴いていて圧巻。
オリジナルも良かったのですが、カバーが二曲とも男性ヴォーカルでしかも力強く歌い上げている姿に迫力を感じました。
恐らく歌唱力で言えば、今回の出演者の中では間違いなくNo1でした。
ただ歌唱力だけで勝負する訳ではないのが、このイベント。
彼女の場合、歌の上手さと、そしてMCにおける熱意は非常に伝わってきました。
しかし逆に言うと、それ以外の感想を求められると何も出てこないのも確か。言ってしまえば不器用にも映る。
また現在、夜を見渡すと歌で勝負するタイプの出演者は多く、熱さを売りにするという意味では石戸なつみあたりともかち合っている部分もあり、そこでマイナス材料はあったかも知れません。
こうして彼女を見ていくと、現在もユニットを組んでいる「まりやはぎ」のバランスの良さが際立ってくる。
恐らく田中まりやの持つ軽妙さは、矢作昌子は持っていない部分であり、この部分が無い事が矢作昌子の評価を純粋なまでの「歌唱力」に傾けているように思える。
果たしてこのままいくのか、それとも工夫していくのか。
でも矢作昌子はこのままで行きそうな雰囲気を持っているので、このまま自身の「スタイル」を突き通した方がいいような……そんな気もします。
現に自分も現地では実際に、彼女の歌声だけで気持ちが熱くなりました。
今は結果は出なくても、とことん自分を貫き通していずれは夜へ……矢作昌子のこれからの挑戦を楽しみにしています。
 
さてここからは圏外の方ですが……。
まずトップバッターで今回4位を自供しているみく16歳。
復帰初戦は厳しい結果に終わったと見るべきかと。
今回の出演者の中では頭一つ抜けた実績の持ち主でしたが、今回はそれを示す事が出来なかったように思います。
まずは既存メンバーと比較的新しいメンバーのダンスにおける差。素人が見ても一目瞭然。これは場数を踏んで修正していく他ありません。
また今回の構成も目新しさを感じなかった。自己紹介系ソングは誰もが知っているボカロ楽曲である反面、新鮮味が少ない。
それに加えて、時間も若干オーバーしていなかっただろうか……個人的には今回20分近かったように感じましたが……。
このように久々の割に反省点は多かったので、そこのところは次回以降の修正を望みたいところです。
一方、メンバーのビジュアル面を含めた華やかさは流石と言ったところか。
比較的新しいメンバーが成長してダンスのクオリティが上がると、大人数ユニットならではの見栄えがする期待も出来ます。
結果だけ見たら残念でしたが、この結果を悲観するのではなく、むしろ新しいメンバーの成長の糧にしていくようにしていければ今後の展望は明るいと思います。
 
2番手登場、ソラ豆琴美。持ち味はきちんと出していたと思います。
「アキバのうたのおねいさん」というだけあって「おねいさん」キャラを活かし、楽しいステージを展開していました。
客いぢりも非常に絶妙だったし(笑)また体操服、ブルマという衣装でしたが彼女のスレンダーな体の線は好きな人は好きだったのではないでしょうか(照)
しかし残念ながら結果は圏外。
他の出演者の濃さもあったかも知れず、若干埋没してしまった感はあります。
もっとも約四年半ぶりの登場なので、今回が「二度目の初出場」くらいな感覚でいれば、そこまで悲観する事も無いかと思います。
むしろ彼女が飛躍するとすれば、次回以降ではないかと思います。
そのかわいらしくて面白いキャラをアピールできれば、上位も十分狙えるのは間違いないでしょう。
 
6番手に登場した石井利佳。今回は色んな意味で評価が難しい。
「声帯結節」により声出しNGなので、全く歌の部分でのアピールが出来なかったのは残念。
一方「一人サイレントレッツゴーヤング」と称して15分間踊る姿は別の一面のアピールになった側面も……。
ただ本来、このダンスの部分は彼女がこのイベントにもっとキャラクターが浸透してからの方が効果はあったかも知れない。
「昭和アイドル」な部分はここで出せたけれど、恐らく彼女本来の持ち味が活かしきれたかというと……判断は微妙。
だからこそ、今回は彼女を敢えて評価しなかった方はいるかもしれない。
こうなったら次回出演時はしっかり声が出る状態で「平成生まれの昭和アイドル」としての歌、そして出来ればダンスと会場を魅了してもらいたいところです。
 
そして……4番手出場だった山名純について語りますが……正直、山名純という歌い手そのものに対して疑問符が浮かびます。
まず彼女が一体、何を我々客層に訴えたいのか。その点から始まります。
その訴え方やスタイルは人それぞれですが、多くの人は自分の歌を聴いてほしいとか、パフォーマンスを見て欲しいとかあると思います。
恐らく大まかな考えからすると、彼女も歌を通じて、おっぱいの魅力とか、または歌を聴いて楽しんで欲しいタイプの方だと思います。
そこで今回初披露の二曲目「ブロックしたのに君がきた」……正直、我々客に対して、何を訴えたかったのでしょうか。
「お客さんは迷惑な存在なので、私のところこないでくださいね」と言いたかったのでしょうか?
この曲を作った背景について突っ込む気はありませんが、なんだか客全体を馬鹿にしているようなタイトルと歌詞に受け取りました。
もしかしたら本人は自分の解釈を「誤解だ」と言うかも知れませんが、それなら誤解を与えるようなタイトルや歌詞を書かなければいいだけの話。
自分以外の方がこの歌を聴いてどう思ったか知りませんが、聴いていて気分が良かったのでしょうか。
事実、この日の彼女のステージ、以前ほど活気を感じませんでした。特に心なしか客のいるロビーは寂しく感じました。
前回(第57回)まで感じた熱気はどこへ……。
申し訳ないですが、いくら入賞の実績があっても、これでは今回の結果は致し方ないと思いました。
強いては山名純という歌い手のスタンスに、非常に強い疑問を感じました。
 
最後にゲストの大和撫子 百合。夜に向けて楽しみになるステージでした。
自身のソロもあれば、大和撫子楽曲も多めにあり、非常にセットリスト的にもバラエティに富んでおり、前回「アキ天キング」の貫禄も見せられたと思います。
定番の中にも新しさ、遊び心が溢れており、見ていて非常に楽しいステージでした。
特に芍薬、牡丹モバの登場からの「桜撫子」→「大和万華鏡」は、これまで大和撫子三人の総合的なものとして見ていましたが、百合単体のパートが際立っており新鮮さを感じました。
(普通にモバの使い道を証明したステージでもありましたが・笑)
内心、昼からここまで出して大丈夫かと若干心配になりましたが……まぁそれは夜のレポートで語るとします。
安定の30分のステージ、しっかり堪能しました。
 
 
……こうして「第58回イカすアキバ天国」は「新星」神木祐希の優勝で幕を閉じました。
この「新星」が次回以降、夜の部「ぢゃ☆ベストテン」で戦うか早くも気になるところです。
 
……そして夜の部「ぢゃ☆ベストテン」ですが、今回も脱落が無いのが確定しており、ガチンコバトルが展開された模様。
浮き沈みが激しい展開になった今回、果たして何が起こったのか……。
そして今回も卒業者が出るのが早くも確定。最後のステージはどうったのか……。
 
秋も近づく池袋に起きた一大決戦「ぢゃ☆ベストテン vol.58」の様子は……。
 
後日(爆)
 
※今回の優勝者

初出場初優勝を決めた「新星」神木祐希。トロフィーと共に……。