【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第56回イカすアキバ天国』@池袋mono
※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。
5月も下旬に差し掛かり、衣替えの季節までもう少しとなった昨今……皆様、いかがお過ごしでしょうか。
もう少しで夏……と言いたいところですが、最近の気温の上昇具合は既に夏ですね(汗)
個人的には冬の寒さの方が耐えられるので、夏の暑さは勘弁して欲しいところです。
5月20日……ちょうどこの日から気温が急に上がったように感じます。
朝っぱらから暑い日射しの中、向かった先は池袋mono……。
もうすぐここで「二ヶ月に一度のライブバトル」が繰り広げられる……。
既に夏を先取りした日本列島!
そして夏の暑さに負けない「熱い」ライブが待っている!
「接戦」「激戦」それとも「熱戦」!?
その戦いの果てにあった劇的な結末とは……。
夏の暑さに負けない戦いが繰り広げられた「第56回イカすアキバ天国」の様子をお送り致します!
●開演前
まず結論からして、早く着き過ぎた(笑)
恐らくこのイベント大好きな自分でも一番乗りは初めてか、数回目だったような気がする。
もっともそのすぐ後に某ポリさんが現れましたが(爆)
そんな個人的な事情はさておき、予定よりちょっと遅れて無事開場。
会場に入ると早速、出演順決定アミダくじの様子が映し出されている……。
このアミダくじの様子が非常に面白くて(笑)
見ている人、ほとんどが爆笑でした(笑)
自分もその場で立ち会っているのですが、もうおかしくておかしくて……(笑)
……こうしてアミダくじで大爆笑の後は、諸注意のVTRを経て、OP映像へとなだれ込む。
いつものように爆発音と共にOP映像が終わり、スクリーンが上がり、そしてイベントは始まる……。
そんな中、今回のOPアクトは……。
●OPアクト
司会兼主宰のFICE!
……実に約3年半振りのOPアクトである!(笑)
前回までは「アキ天」の出演者だったから、FICEのサポートメンバー(響己だったり、神戸忍だったり、がちゃぴんずだったり)が務めていた訳ですが……。
ただ今回の客層の中には、FICEが「アキ天」のOPアクトを務めていた過去を知らない方も多かった……かも知れません。
そんなFICEによる久々のOPアクトは「コンチ音頭」(びんびんver.)でスタート。
FICEの固定客層は何故か前にいかず、客席の最後方待機というスタイルでスタートするという完全おふざけモード(笑)
まぁ今回は全く点数に影響しないから、問題はないのでしょうが(笑)
ただFICE自身も久々のOPアクトに非常に違和感があった模様。
ちょっと慣れていない感じが面白かったです。
こうして改めて投票ルールと諸注意を経て、いよいよイベントは始まります。
トップバッターは……ユニットで出場経験はあるものの、ソロでは初出場。
熱いパワフルボイスを届けに……今、一人でそのステージに向かう!
●本編
・1番手:矢作昌子(初出場)
ソロでは初出場、矢作昌子。
昨年はユニット「まりやはぎ」(相方:田中まりや)として3回出場するも、優勝出来ずにいた。
今回は敢えて、ソロでの挑戦を決めた矢作昌子。
そんな彼女のステージ、一曲目から熱い歌声を響かせる。
イベントのトップバッター、昼前の時間を考えると、このテンションの高さは凄まじいものがある。
あっという間に一曲目を歌い終えた矢作昌子。
ユニット・まりやはぎではどちらかというと、相方・田中まりやの影響もあり軽妙なトークが展開される事が多かったが、この日は違う。
これまでまりやはぎ時代に何度か挑戦して優勝出来なかった悔しさと、そして新たな挑戦に向けての決意が語られた。
続いて二曲目は自身のオリジナル「style」
サビの部分では最前列の固定ファン層を中心に共に歌詞を叫ぶなど、会場の一体感はこれまで以上に高まった。
この勢いのまま、ラストに入る。
ここまで二曲をこなしているが、その熱さは最後まで衰える事は無かった。
伊達に「パワフルボイス」を売りにしているだけの事はあり、その歌唱力には舌を巻くばかりだった。
こうして最初から最後まで熱く、矢作昌子のステージは終了。
まりやはぎでも、ソロでもトップバッター経験をした彼女は「今度こそ優勝を……!」とその願いを託して去っていった。
矢作昌子の去った後のステージでもその余韻は確かに残っていた。
しかし次の出演者も心に期すものがあった……。
・2番手:椿英(出場:2回目)
前回、急遽初出場になった椿英。
本来は今回が初出場の予定だった彼にとっては、今回こそ満を持しての出陣……と言ったところだろうか。
熱い余韻が残るステージに立ち、一曲目「shake it!」(emon/ボーカロイド)から入る。
前回はバラードが中心だった彼だが、今回はアップテンポでキャッチーな楽曲から入った。
前回の彼を観ている者ほど、この変化には驚いたかも知れない。
椿英独特のハイトーンボイスを駆使し、先程までの熱さから彼ならではの場の空気が出来上がっていった。
こうして一曲目をノリノリで終えてMC。
ここで自身がゲイ(LGBT)である事に言及するが、ほぼ男性ばかりの客席に向かって「大丈夫です。安全性100%ですよ」(笑)とジョークを交えて接する。
二曲目「Pusse cafe」(clean tears/ボーカロイド)
先程とはまた曲調が打って変わって、メロディアスな旋律が印象的な楽曲を選択した。
実は一曲目、二曲目と共にボーカロイドからの選曲。
ネット上に上がっている動画だと初音ミクなどボーカロイドの高音が印象的だが、それを難なく椿英は歌いこなす。
この点からも彼の歌唱力の高さが窺える。
こうして二曲目を終え、ラスト一曲を前にMC。
前述の通りゲイ(LGBT)である事をカミングアウトしている椿英。
中学時代から公表しているとは言え、当時は非常に好奇な目で見られ友人もほぼいなかったと語る……そんな彼が当時を思い返し作ったのが、この日最後の曲。
ラスト「明日の薔薇」
前回、好評を得たバラードである。
椿英の透き通るようなハイトーンボイスが会場に響き渡る。会場にいた全ての客層がその歌声に耳を傾けてた。
序盤のノリの良さとは対照的に静かな雰囲気が広がっていった……。
こうして椿英、2回目となったアキ天のステージは無事終了した。
なおこの後、司会・FICEとのMCの中で、FICEのお客さんを「持ち帰り自由ですよ」と勧められて嬉しそうに(?)困る椿英の姿があった……。
……安全性はどこへいった?(笑)
そんな茶目っ気を出した椿英に続いて登場するのは……皆様、もうお馴染みの彼女。
この日も「世界遺産」を引っ提げ、彼女はステージに立つのだった……。
・3番手:山名純(出場:7回目)
「五代目シルバーコレクター」山名純。
これで「アキ天」には7回目の挑戦となる。
なおこの日の衣装は、某有名ゲームのキャラクターの衣装だが露出度が高い……。
12時は回っていたが、とてもじゃないが「昼向き」では無い(笑)
そんな山名純、一曲目「ぱいぱいわっしょい」でスタート。
会場は早速「おっぱい」コールに包まれる!(笑)
ある意味、安定のスタートだった山名純。
ここのところ2回に1回(4ヶ月おき)のペースで出場を続けているが、それには理由があり、新曲を出すスパンをここに合わせているとの事……。
(そういえば「Rising Oppai」などの初披露もこのイベントだった)
……という事で二曲目は新曲!タイトルは「曖昧 Sweet Heart」
楽曲タイトルだけなら、きっと彼女恒例の「おっぱい」ソングとは思わないだろう……。
しかし楽曲が始まった途端、会場には笑いが起こった……。
かの有名な楽曲の前口上をもじった前口上……サビの歌詞……。
歌い終わった後の客層の感想は総じて、こうだった……。
「……歌詞、ひどい」(笑)
恐らく山名純の楽曲史上最高に……作曲のクオリティのカッコよさと、作詞のひどさ(褒め言葉)のアンバランサが目立った。
正直、笑うしかなかった(笑)
この流れのままラストは「Rising Oppai」
もうこの楽曲の妙なテンションの高さは言うまでもなく、会場中の多くの客層が「ぱいぱいぱいぱい……」言いながらモッシュをする図は……昼のものとは思えなかった(笑)
こうして新曲も昨今の方向性を考えるとあまりにもぶれない仕上がりで山名純のステージは終了した。
司会のFICE曰く「色んな意味で夜向き」には、誰もがうなづいた。果たして今度こそ、山名純は「アキ天」を勝ち抜いて夜にいけるのか……。
「おっぱい」の中毒性が高い山名純に続いては、別の意味で中毒性が高い出演者が続く……。
前回の迷言も記憶に新しい彼が再び「アキ天」のステージに立つ……。
・4番手:ふたぐちぴょん(出場:2回目)
前回に引き続き連続出場となったふたぐちぴょん。
前回は入賞まであと一歩の4位とあって、気合が入っていた模様。
そんな彼が一曲目に選んだのは……「深愛」(水樹奈々)
上手い下手かで言ったら……お世辞にも上手いとは言えない。
だが……猛烈に音は外している訳ではなく、動きもどこかたどたどしいが……この「おっさんアイドル」の一挙一動がどうにも気になるのは確かだった。
こうして一曲目を終え、MCなのだがここでも彼ならではのキャラなのか毒々しい発言があった。
一曲目の水樹奈々について言及するのであるが、この楽曲のPVか何かの撮影時、既に30代半ば……つまり「ば(以下略)」
……と、この場に水樹奈々ファンがいたら怒るまではいかなくても苦笑いを浮かべるであろうMCからの、二曲目……自身のオリジナル楽曲「BBA萌え」
ちなみに「びーびーえーもえ」が正しい読み。間違っても「ば(以下略)」とは言ってはならない(爆)
なお楽曲の歌詞を聴いていると分かるが、20代後半以上の世間一般的には(アイドルとしては)高い年齢層の女性に萌えるという歌詞の内容である。
つまり何が言いたいかというと、女性は年齢関係なく萌えるって事を言いたかった(と思われる)
※本人の名誉のためお伝えすると、水樹奈々の事も年齢的なネタとして引用しただけで、本人は彼女の事が好きであるような発言もしている。
そんなこんなで二曲目の後はMCで名古屋のアイドルと今度食事する事や、自身の誕生日に「バースデー路上ライブ」をするという予定(?)を一通り話して終了。
司会・FICEとのMCの最後は「俺にひざまづけ」と最後まで強気なのか、毒々しい態度を終始貫いた。
気がつけばいよいよ後半戦。猛毒(?)の後は癒されましょう……。
……という事で、イベント史上初のアコースティックでの挑戦者登場。果たして、どんな感じになるのか……。
・5番手:アコールノート(初出場)
初出場、アコールノートの二人。
舞台女優などで活動中のこん(昆美菜穂)と、ギタリストのみどりの二人組、男女によるアコースティックデュオ。
まずは初出場という事で二人が簡単な挨拶からスタートする。
すると突然、唐突にみどりがオネエ口調になって、こんに話を振る。
※みどりのこのキャラは作られています……恐らく(笑)
みどり曰く「わたし……恋がしたいのよ」
恋……恋と言えば……という事で一曲目「恋」(星野源)
こんのピアニカの前奏から始まったこの楽曲。アコースティックなのでもちろん演奏中は二人の歌声、そしてみどりのギター(たまにピアニカ)だけである。
ほぼほぼ二人の歌声と、ギターの音色だけがこだまする会場。
二人が奏でるその音色に会場はしばし耳を傾けていた。
一曲目が終わり、再びMC。
しかしみどりは非常に不機嫌そうで……とっくに恋が終わっているという唐突な展開に(笑)
そして彼は色々愚痴った後にこういうのであった……「馬鹿にしないでよ!」(「勝手にしやがれ!」だったかも知れないが……)
……という事で、二曲目「プレイバックPart2」(山口百恵)
先程とはまた違う雰囲気で二人は歌い上げていく。
「恋」の時は楽しい雰囲気だったが、ここではどちらかというと……ちょっと物々しい雰囲気を出していたように感じた。
こうして二曲目も終了。
すっきりした感じのみどりと、ほっとしたような感じのこん。
最後は色々あったけど、どれも思い出の1ページ……みたいな締め方をしてラストはオリジナル「大切な1ページ」
二人のハーモニー、アコースティックギター、ピアニカが心地よく会場全体を包み込んだ。
こうしてアコールノート、初の「アキ天」は終了。
彼らの演奏は15分間、会場に優しい笑いと、そしてほのかに温かい雰囲気を与えてくれました。
……そんな優しい空気の中、次に登場する彼女は一つの決意を持ってステージに臨んだ。
再び夜への階段を……その願いを、その胸に秘め、彼女はステージに向かった……。
・6番手:清水舞美(出場:7回目)
白いドレスともワンピースとも見える衣装に身を包み、清水舞美は登場。
夜への復帰に想いを馳せて……まずは静かな歌い出しで始まる。
一曲目「冬の光」
まだCDに収録されていない比較的新しい楽曲である。
切々とバラード楽曲を清水舞美は歌い上げる。
以前、ウクレレでこの手の歌の歌い方は心得ているだけあって、自然と耳に入ってきた。
こうして一曲目を終えるとMC。
なおこの日、右手にしているアクセサリはこの後の出演者の私物を借りたとの事。
本人曰く「メンヘラっぽいでしょ」(爆)
そんな冗談を交えた彼女だが、夜への返り咲きへ賭ける想いは強く、その意気込みを熱く語った。
その熱い想いが解き放たれたのが二曲目「花の魁、花の殿」(はなのさきがけ、はなのしんがり)
激しい楽器のリズムと、彼女の熱い歌声が会場にこだまする。
この楽曲はまさに「花」のように咲き誇る様を激しく凝縮した一曲となっている。
清水舞美の熱い想いと共に歌声は解き放たれた。
楽曲の最後には、どうしてもここで勝って再び夜に行きたい……そう想いの丈を叫んだ。
そしてラストは「カラス」
白い衣装だが、黒いカラス……そのアンバランスさが却ってこの楽曲の美しさを増していたかもしれない。
こうして最後まで熱い想いを胸に秘めた、清水舞美のステージは終了。
7月に誕生日を控える彼女としては、どうしてもここは勝って迎えたい……そんな想いが最後の最後までひしひしと感じられた。
こうしてあっという間にトリの登場。
ラストは今回が記念すべき10回目の出演となる彼女……初出場から実に7年の歳月が流れていました……。
・7番手:かものなつみ(出場:10回目)
ご存知、アングラ系アイドル、かものなつみ。
気が付けば今回で10回目の出演である。
中毒性の高い、オープニングの出囃子に乗って登場。
会場の客層全体が恐る恐る、皆、後方にいたものの、彼女の凄味に負けて(?)結局、前へ……。
なお前の出演者、清水舞美の言葉を借りるなら「黙っていればかわいいよ」との事……。
確かに……白くてふわふわしか感じの衣装がとても似合っている。
非常にかわいい。ただし黙っていれば……(爆)
一曲目に国歌「君が代」を歌ったところで、かわいいとかそんなのどうでも良くなってくる(爆)
その流れのまま、自身の祖母に向けて作った「みちこがぜんぶわるい」を熱唱。
今回も会場全体で「M・I・C・H・I・K・O みちこ!」コールが響き渡る!
その後、軽くMCを挟んだ後は久々に歌う……という事で代表曲「墓場ピクニック」
とっても甘くてかわいらしい声と、途中から豹変するデスボイスを使い分けるかものなつみワールドは健在……!
「黙っていればかわいい」かもしれない。
だけどきっと彼女はそれだけじゃ物足りない。
そんな破壊的な衝動に駆られるようなステージは続き、気が付けばラストを迎えていた……。
最後の締めで「蒲田行進曲」に乗せて、会場の客に深々とお辞儀をしてステージの幕は閉じた……。
初出場時は若干18歳だったかものなつみ。この日のステージが25歳最後のステージとの事。
これから先、彼女がどのような進化を見せ、そして……闇を見せてくれるのか。
少し怖いもの見たさがたまらない、かものなつみのステージでした。
以上で全7組の出演が終了。
投票タイムを経て集計が開始となる……。
果たしてこの熱戦を制して「アキ天キング」に輝いたのは……!
●ゲスト
集計時間の間にゲストコーナーとなる。
毎回ゲストは基本的に前回の優勝者「アキ天キング」なのだが……ご存知の通り、前回の「アキ天キング」は主宰であるFICEである。
しかしFICEは投票の集計をしなくてはいけない。ゲストコーナーに出演出来ないのだ!
……という事で、今回出演したのは……「偽FICE」
そんな訳で出てきたのは……着ぐるみを着た、駿河侑夜とりゅうき(りゅうきいずむ)だった。
……この二人の「偽者」シリーズは昨年の「化面狂奏戯樂・偽」に続いて二度目だが……。
着ぐるみらしくは最初に「EZ DO DANCE」(trf)でダンスでのスタートとなった。
ちなみにりゅうきによると前日に30分練習しただけとの事。
振り付けに関しては……客層の方が出来ていた感がある(笑)
こうして着ぐるみな偽FICEのステージは続く。
この後はFICEのオリジナルで「上等」→「視線」→「緋螺旋」と続く。
ちなみに駿河侑夜は赤いウィッグ、りゅうきは青いウィッグをしており、FICEの二人の偽者を演じていたが……。
なお途中で着ぐるみを脱いでその下にゴスロリ調の衣装を着込んでいた。
その際、体型的には逆だろうとツッコミを受けていた(笑)
だが駿河侑夜曰く「13年前のえんちんに似ているんだぞ!」
……うーむ確かに……(笑)
そしてこの辺から発言が怪しくなっていく……。
「漆黒の青いひよちん」とか「純白の赤いえんちん」とか(笑)
いやいや……青なのに漆黒とか、赤なのに純白とか……。
発言が中二病くさい点で彼女らネタ系ビジュアルユニット「侑夜様と琉姫嬢」を思い出した人も多かったと思う。
いやむしろそれだろ(笑)
……という事でラストは「妄想」……じゃなくて「妄想日記」(シド)
……やっている事は「侑夜様と琉姫嬢」やん(笑)
こうして最初から最後まで、ツッコミどころ満載で、偽FICEという名の「侑夜様と琉姫嬢」は終了しました(笑)
●投票結果→ED
ゲストコーナーを経ていよいよ結果発表となった。
司会のFICE曰く「劇的な結果になった」との事。
その真意は……?
客層の疑問をよそに、まず優勝者として名乗りを受けたのが……。
・清水舞美
見事に夜への返り咲きを決めた!
客層の歓声の中、喜びを爆発させていた。
……だが「劇的」なのはここからだった。
2位は優勝から約150点差……ここまでは稀にある。
しかしそれが2組同時……なんと同率2位で2組並んだ!
その同率2位になったのは……。
・山名純
・矢作昌子
二人とも名前を呼ばれた瞬間、それぞれ反応を示した。
これで4回目の2位となった山名純は唖然とし、また矢作昌子は膝から崩れ落ち悔しそうな姿を見せた。
更に言うと、この場では公表されなかったが、同率2位と4位との差も50点……。
実質、この上位4組の「四つ巴」で大接戦かつ大熱戦……。
開票していたFICEも最後まで結末が見えない、劇的な展開だった……。
ラストはFICEによる「愛鯛」で締めて、大接戦となった「第56回イカすアキバ天国」は幕を閉じた。
●総括
司会の言葉を借りるなら「劇的」な大接戦だった。
だがこの結果を聞いて、納得している部分も多々ある。
まずは優勝した清水舞美。
執念が勝ったという印象が非常に強かった。
このイベントでは初披露だった「冬の光」「花の魁、花の殿」を含めたオリジナル構成三曲に、MCでの呼びかけ。
勝つために講じた執念は、惜し気もなく見せたような印象がある。
自身「夜でやり残した事」を叶えたいために、強く訴えかけたのは印象としてよかったかも知れない。
もっとも一歩間違えれば「出し惜しみ」とも捉えられなくも無いので、ここはMCにおける印象の差か……。
普段、飄々としているように見せて、結構負けず嫌いかつ、熱いハートの持ち主というのが分かるようなトークを展開していたように思います。
このようにMCなども含めて、自身をアピールして勝負するという手法は、やはり一度、アキ天での優勝経験があった分、他の出演者よりも勝っていたように思います。
もっとも今回が僅差での優勝だったため、夜への弾みになったか……と言われると、そうとは言い切れない。
再来月……新たな戦いに向けて、自身が夜でやりたい事をいかに前面に押し出して戦うかが勝負の鍵となるような気がする。
ただ7月に誕生日を迎える彼女にとって最高の結果になったのは間違いない。
再び挑む夜の部「ぢゃ☆ベストテン」で、彼女がどのようなステージを見せるのか楽しみにしたいと思います。
続いて同率2位、山名純。
今回で4回目の2位獲得。本当にあと一歩のところで勝てない。
ここのところ出演するたびに新曲を用意するなど、実は破天荒なステージをしているように見せて、非常に考えて戦っている印象はある。
また今回のステージの出来も悪くなく、何一つ文句がつけられる内容ではなかった。
「おっぱい」キャラもぶれないし、一本筋も通っている。
これで勝てないとなると……もう運以外の要素しか無いように思えてくる。
出演順についても今回の3番手も前半とは言え、絶望的に悪い訳でもなく、こうして見ても特別運に見放されているようにも思えない。
強いて挙げるなら、勝利への執念が若干、清水舞美の方が前面に出ていたか……その程度。
恐らく「曖昧 Sweet Heart」も初出しにしては反応も非常によく、山名純におけるベストに近いステージだった。
非常に真面目で、また自身のステージに対しても真摯で(自身でステージを)録画するなど研究熱心な一面がある山名純。
その努力が結ばれる日はそう遠くないと信じたい。
もう一人の同率2位、矢作昌子。
彼女もトップバッターとして満点のステージをしていた印象。
序盤から会場の空気を暖めていたし、自身の空気をうまく作っていた印象がある。
今回のアキ天が非常に盛り上がったとすれば、彼女のステージが良かったからであり、イベント全体としては非常に盛り上がるキッカケを作ってくれた。
そういう意味では非常に素晴らしい内容だったし、また彼女自身も優勝に対して並々ならぬ熱意もあったし、こちらも何一つ内容として問題はなかった。
ただ……運は味方しなかった印象はあります。少なくとも山名純以上に。
まずはトップバッターだった点。
通常、この手の投票制ライブではトップバッターは色んな意味で不利になりやすい。
集まりきらない集客や、後半に行くほど印象が薄くなるなど……集客はまだしも、彼女の場合はその次が同じくシンガー系統の椿英が控えていたのが運が無かった。
また皮肉な事にトップバッターとして満点のスタートを切った事で、後に続いた椿英がその熱気に感化されて、彼もまたいいステージを披露した事で若干、彼女の印象が薄れたか。
だが純粋な実力なら、彼女もまた十二分に夜へ行けてもおかしくないものを見せ付けた。
まりやはぎ時代からの悲願、優勝に向けて頑張ってほしいと思う。
さてそうなると気になる4位だが……実は初出場、アコールノートが4位だったとの事。
※これについては、アコールノートのメンバー・こんが口頭にて一部客層に発言しており、また本人からも公表の承諾はいただいている。
このイベントではこれまでに無いタイプである、アコースティックデュオというのが目新しさがあったのか、着実に点数を集めた印象もある。
もちろんそれだけに留まらず、男女混声ユニットらしいハーモニーから、心地よい生演奏と非常に高いスキルの数々も見せてくれた。
楽曲に導入するまでのMCの展開も非常に面白く、この手の笑いが取れる構成はこのイベントの客層も好きな傾向があるはず。
(昨今だとBevitrice e Golosoのコント仕立ての構成を彷彿させるものもあっただろう)
目新しさと、どこか見覚えのある楽しさが、うまくこのイベントのファン層の心を掴んだ印象があります。
何よりこのイベントにおける、アコースティック形態での可能性を見せたのは大きかったと思います。
次の挑戦が俄然楽しみになるステージでした。
こうして上位4組。非常に接戦だったのが分かる面々が揃っていました。
ほんのちょっと展開の差で順位がこうなっただけで、一つ何かが違えば順位すら大幅に変わっていた可能性もあります。
優勝した清水舞美はこの三組の分も夜で頑張ってほしいと思いますし、また今回は涙を呑んだ三組には再度、優勝を目指して頑張ってほしいと願います。
それ以外の出演者について……。
2番手だった椿英。前回、初出場時の経験を活かして、また違う一面を出してきた印象があります。
恐らく前回でバラードの印象が強かった中、ボーカロイドのカヴァーを中心にアゲアゲ系の楽曲を歌いこなした点は評価が高かったと思います。
また前述の通り、矢作昌子の後で臆せずステージをこなせたのも大きかったと思います。
恐らく今回の戦いで、彼自身、今後もこのイベントで挑戦を続けていく道標は出来た……そのようにも感じています。
しばらくは自身のイベントなどで忙しい様子ですが、今後も機会を見つけて、このイベントへの挑戦を続けて欲しいと思います。
※ちなみに個人的には、アコールノートから4位と聞くまでは彼らか椿英が4位だと思っていました。それくらい素晴らしい出来でした。
4番手で自らブログにて最下位を公表したふたぐちぴょん。見事に洗礼を浴びたというか……。
前回は4位だったので、彼自身、それなりの手ごたえを持って、今回も臨んでいたと思いますが、空回りしてしまった印象があります。
また前回は名言(迷言?)の数々を連発しましたが、今回はただ毒が強いだけで名言(迷言)とはならず、客層のハートを掴むには至らなかったかと……。
厳しい事言ってしまうと「前回は面白かった。でも今回は面白くなかった」それに尽きます。
でもこればかりは正解は無いので、試行錯誤の繰り返しでどうにかしていくしかないと思う次第。
そうは言ってもまだ出場2回目です。彼のキャラクターを考えると、客層のニーズを掴み、それを刺激する事が今後も重要だと思います。
名古屋のアイドルと食事に行ったり(笑)バースデー路上ライブなどして(笑)話のネタやこやしを作って、また挑戦してくるのをお待ちしたいと思います。
そして今回トリで出場10回目、かものなつみ。……いや20代半ばの貫禄じゃないよね。
よくよく考えたら、初出場時(2010年3月)まだ18歳か……確かに彼女自身、この界隈での活動長いけど、若いんですよねぇ……。
ただアングラ感の濃さは本当に半端無い。
もう7年近くこのイベントに出演を続けて、そのアングラ感は一切ぶれず……いや今後、もうぶれる事も無さそうだけど(爆)
彼女に関しては夜の部に上がる以前に、もうやったもん勝ちな印象もあるので、結果について触れるのもちょっと違うというか……。
とにかく我が道はこれからも貫くだろうし、体力、精神力の続く限りは頑張ってほしいと思う次第。
キャラクターが昼じゃなくて、夜向きなので勝ち抜けないジレンマはあるけど……ステージの上からはこれからも客層を見下す感じで頑張ってほしいと願います。
なおゲストの侑夜様と琉姫嬢……もとい偽FICEについては、色々ツッコミどころ満載でいちいちツッコムのに疲れるけど(笑)
……いやでも30分の集計時間の間、客層を飽きさせないという意味では良かったか。
今後、拝見する事は多分無いけど(笑)またやる時は客層を楽しませて欲しいと思います。
……という事で清水舞美が昨年11月の脱落以来、夜への返り咲きを決めた。
大接戦を制した清水舞美は、果たして夜へ戻り、どのようなステージを披露するのか楽しみである。
そんな清水舞美が戻る事となる夜の部「ぢゃ☆ベストテン」だが……。
この大接戦の数時間後……FICEが「劇的」と表現した以上に「劇的」かつ衝撃な展開の数々が待ち受けているとは……この時は誰も予想しなかった。
あまりの衝撃の展開に会場にいる誰もが、その目をその耳を疑った……。
誰もが認めるであろう、イベント史に残る大事件……そして誰もが思った……。
……一つの時代が終わった。
イベント史の大きな転換期となった「ぢゃ☆ベストテン vol.56」の様子は……。
後日(爆)
※昨今、非常に遅筆でごめんなさい!
※今回の優勝者
返り咲きを決めた清水舞美!本当におめでとう!