※この舞台は12/22~12/27まで行われた舞台で既に公演は終了しています。
今年も一年間、色々な舞台を拝見しました。
お馴染みの団体から、初めての団体まで……。
それにしても12月になってからは4本と急にペースが増えたよな(笑)
まぁそれだけ誘いも多かったのも事実なんですけどね。
※お誘いいただいたのに、行けなかった皆様、誠に申し訳ございませんでした。
そんな自分にとっての今年の観劇納めとなったのがこの作品。
「聖なる嘘つきたちの夜」
企画・制作はBeginningプロモーションが担当……。
系統的にはプロデュース公演の形になるのでしょうか。
この作品の演出をしたのが、お笑い芸人・2丁拳銃の小堀裕之氏。
お笑いの世界の方の演出ですから、どんな舞台になるのやら……そんな訳で期待を膨らませて訪れたのは、築地本願寺プティストホール。
初めて訪れた劇場(というかホール)ですが、築地本願寺の中にあるんですねぇ……。
会場は横に広く、おおよそ収容人員は200人程度ではないかと思います。
そんなこんなで開演を待っていると、前説らしきアナウンスが……。
声の主は演出の小堀裕之氏。
一人でボケツッコミをしています(笑)
軽く笑いを取ったところで、その後、ご本人が登場(笑)
今回、劇中に出演しないという事で演出権限で長い時間を取って前説を担当(笑)
軽く、そして緩く会場の空気を暖めてくれました。
こうして前説を経て、いよいよ本編開始と相成りました。
公演終了につき、ネタバレ有りのあらすじをば……。
クリスマスイブの夜……とある病院の一角。
ある小説家が交通事故で病院に運ばれた。
真っ先に駆けつけた長女・優子(城戸梨沙・以下敬称略)と、その婚約者・太郎(坂本泰裕)
だが彼女らは次々と騒動に巻き込まれていく。
父の車に同乗していたのが、なんと愛人だったり……。
加害者が現在売り出し中のアイドルだったり……。
そのアイドルがいるのを聞きつけた入院患者のプロレスラーたちが騒ぎたてたり……。
そして喧嘩中の次女・春子(西山美海)と恋人・ユースケ(伊藤寛真)があらぬ方向にいったり……。
何より主治医がトラウマを抱えて手術から逃げ出そうとする!
病院に現れる幽霊、そして謎の薬が盗まれる事件などを絡めて、物語は右往左往、とんでもない方向に行ったり来たり!
果たして小説家の命はどうなるのか!?
むしろ次から次へ起こる問題は最終的に解決されるのか!?
これはクリスマスイブの病院を舞台にした、ドタバタ劇!
……まぁあらすじとしてはこんな感じですかね(笑)
まぁドタバタ劇です。誰の目から見ても、ドタバタ劇です(笑)
ここまで徹頭徹尾、ドタバタしている舞台も珍しいというくらいドタバタ劇で痛快でした!
ほぼ最初から最後まで笑いっ放し。
終盤、少しホロリとする場面はあったものの、こんなに楽しい舞台を観たのも本当に久しぶりでした。
最後、しっかりオチもつけているし、喜劇としては最高だったと思います。
この辺りについては演出がお笑い芸人の2丁拳銃の小堀裕之氏だったのも大きいと思います。
さすがお笑いをやっているだけあって、人を笑わせる術は心得ているな……というのが、率直な感想です。
物語のテンポも非常に良く、上演時間の1時間40分~2時間程度があっという間に過ぎていきました。
また物語がずっと同じ場所で展開されているという設定から、舞台効果(暗転など)は劇中全く無いと言って等しかったです。
それにも関わらず、客層の目をずっと舞台に引き付けたのは演出なり、脚本の力が大きかったと思います。
とにかくケチをつけるところが見当たらない、とてもいい舞台でした。
唯一、料金が若干高めだったのはありますが(汗)まぁこれだけいいものを見せてもらえれば、対価としては十分元は取れたと思っています。
ここから先は気になった出演者でも。
今回は脚本の力が凄い強かったので、実はあまりいないのが正直なところ。
それでも小説家の妻・犬神綾子を演じた児島美ゆき嬢の存在感は光っていました。
経歴を調べたら、凄いベテランの方で、某有名脚本家からも花は贈られていましたしねぇ……。
いやあのお母さんの存在感は素晴らしい。
一見すると天然っぽいキャラなんだけど、愛人・梶原(田井弘子)の想いを知りながら、それを汲み取った演技など随所に見所はありました。
また長女・優子の婚約者・三井太郎を演じた坂本泰裕氏も忘れられない。
恐らく劇中で最も不憫で、最もかわいそうなキャラ(笑)
だけど彼の存在が、潤滑油のようにあったからこそ、この舞台が活きたと思います。
ラストのオチの叫びも最高でした。
さて今回、お目当てだったのが山本登美恵を演じた☆★朋★☆嬢。
普段は歌い手として、また某ショップでお世話になってますが、こうして演技を拝見するのは初めてでした。
率直な感想としては、普段のキャラそのまんまだなと(笑)「永遠の40歳」って普段も使っているし(笑)
山本登美恵というキャラが、まずアイドルユニットの一員……なんだけど、ユニットのメンバーよりマネージャー・神田(内田京)と年齢が近く話題が合うというキャラ(笑)
事故の加害者・平野まいか(奥田咲)と違った意味で、4人のアイドルユニットのメンバーの中で異彩というか存在感を放っていた印象が非常に強かったです。
今回はこのようなキャラでしたが、今後もちょいちょい舞台は出るようなので、次回は違ったキャラを観てみたいと思いました。
まぁこんなところで。
ちなみに今回はダブルキャストで、自分が拝見したのA班。
既にこの舞台を拝見した某嬢からはB班を勧められていたので、そちらを観る時間が無かったのは残念でした。
でも今年一年の舞台納めとしては、最高に楽しい作品で締められた事、本当に良かったと思います。
出演者の皆様、お疲れ様でした!
そして皆様、良いお年を!