【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第43回イカすアキバ天国』 | ヒトデ大石のなんとなくレポート置場

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2011年8月「ヒトデ大石のどんなブログにしようか検討中。」からタイトル変更。
ライブイベント、舞台観劇のレポートを中心に書いていこうというブログ。
以前はmixiが主戦場だったけど、今はこっちが主戦場(笑)

【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第43回イカすアキバ天国』@神楽坂EXPLOSION

※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。

3月21日、春分の日。
ちょうどこの日を境に日が出ている時間が長くなっていきます。

卒業シーズンを迎え、春めいてきた昨今だったのですが、この日は少しだけ肌寒さが戻ってきました。

だけど神楽坂の地だけは、静かに熱い炎を燃やし、この日も二ヶ月に一度の戦いの火蓋が切って落とされる……その日を待ちわびていました。

桜の開花が待ち遠しい春の戦い。
そこに集いし7組の出演者たち。
各々が想いを胸に秘め臨む、夜へと続く道を巡る戦い。

果たしてこの日「サクラサク」のは一体誰か……!?
春分の日の一大決戦「第43回イカすアキバ天国」の模様をレポート致します。

●開演前

正直に言うと、この日は前回に比べると、客足は遅め。
開場直後で数人単位。恐らく、待機していた出演者やスタッフの方が数は多かっただろう。

ただ昼ならこういう風景も稀にある。
昼の出演者には申し訳ないけど、この風景も現実。
だけどこの厳しい現実を踏まえつつも、ここを勝ち抜いて輝かしい夜の舞台に行けば、昼とは比にならない大人数の舞台がそこに待っている。

閑話休題。
そんな訳で開場から10分少しでスクリーンには、先月行われた出演順決定アミダくじの様子が映される。
この動画をフルで流すようになってから、当日の様子が良く分かるし、また当日居た者でも当時の様子を思い出し、出演順が決まった時の興奮を思い出す。

今回もアミダくじの奇想天外な展開に会場は爆笑しつつも、当時と同じように驚嘆する場面もあった。
やがてアミダくじの映像を流し終える頃には、会場はそれなりに人が増えていた。

流れるOP画像。自然と発生する手拍子。
そして「イカすアキバ天国」という掛け声と共に、イベントの幕は上がるのであった……。

●OPアクト

今回のOPアクトは司会も兼任するFICE。
歌ったのは「再生」

朝から非常にハードである(笑)
恐らくFICEのステージはこの日、後にも先にもこれだけである(笑)
客層はともかく、FICEにとってはまさにやり逃げしてナンボである(笑)

ただし客層はともかく、一部出演者も一緒になって「再生」の振り付けをしていたのは……まぁ楽しそうだからいいとして、体力大丈夫か心配になった(笑)

こうして昼からちょっとハードな準備運動が終了(笑)
司会のFICEの二人から投票ルールと諸注意が読み上げられる。

そしていよいよ本編開始となる!
今回のトップバッターになったのは……今回の出演者の中では最多キャリアを誇る……彼女だった。

●本編

・1番手:藤堂はな(出場:7回目)
出場7回目の藤堂はなだが、ステージの上にはスクリーンが下りていた。
そうこれから何か映像が流れる……はずだが、なかなか流れない(笑)
約1分ちょい……そこには、どこかで観た山々をバックに「HINAGIKU THEATER」と表示(笑)
何かのハリウッド映画風に、はーちゃんがアキ天に挑戦する様子が次々と映し出される。
「藤堂はな MEETS イカすアキバ天国」とデカデカと映し出されて終わる……そんな映画予告風なスタート映像(笑)
会場、これには爆笑。
その爆笑が収まるか、収まらないかのタイミングで一曲目「みんなで回ろうコーカス・レース」で、は~ちゃんこと藤堂はな登場。
この日の衣装はでっかい電飾の羽と、スカートにも電飾が巻かれるなど、何か神々しい(笑)
ちなみに先ほどの映画風VTRで「天使は神楽坂に舞い降りる」みたいなキャッチコピーもあったので、イメージとしては天使だったと思われる。
(ってか、は~ちゃんのキャッチコピーが「はんなり天使」だし)
そんな訳でOPアクトの激しい運動からさほど時間が経っていないにも関わらず、今度はロビーを走りまわされる事に(笑)
うむ。簡単な運動会状態である(笑)
こうして一曲目を終えた後、二曲目。
アカペラで歌いだしたのは……「ひとあかり」の冒頭の部分。
ワンコーラス、サビを歌い終えるのに合わせて前奏が始まるという流れで「ひとあかり」開始。
冒頭がアカペラだったので、いつもより若干短く聴こえました。
ここでMCが入る。
衣装の説明だったり、今回に賭ける意気込みだったり、彼女の熱い想いを語ってくれました。
そして次に歌うのは……このイベントは実に久しぶりに歌う、あの楽曲。
三曲目「魔法の少女☆めぽりん」
アキ天に出始めた頃のは~ちゃんと言えば、この楽曲!
今回、リアレンジを施しての久々の披露となった同曲。
彼女の女性にしては低めの声にマッチしていて、とても良かった。イメージとしては……「魔女っ○メグ」とか(笑)
久々の「めぽりん」を歌い終え、ステージ終了……と思いきや、ステージ上のスクリーン後ろに隠れるは~ちゃん。
本当はここもすんなり行きたかったと思うが、プロジェクターの調子が悪くて、約2分ほど中断(汗)
やがて流れた映像は……色んな人の笑顔の写真だった。

実はこれ彼女が今、押し進めているプロジェクトの一つで、皆の笑顔を届けよう……という趣旨のもの。
今回、流れた写真の数々にも、既に引退した歌い手もいれば、この日、客席にいた客のものもあったり様々……。
この映像に合わせて、楽曲が流れて「life tree」(RYTHEM)を熱唱。
いずれ自分のオリジナルを別途作り、プロジェクトを進めたいという壮大な夢を語りました。
今回はその壮大な夢の一部……。

以上、藤堂はな、7回目の挑戦は終了しました。
果たして、彼女の悲願、優勝はなったのでしょうか……。

続いて登場するのは、昨年11月以来、二度目の登場。
高い中毒性はそのままに……ある一つの野望を抱いて、彼女たちは臨んだ!

・2番手:ダイエット・デス・スパイラル(出場:2回目)
出場2回目、ダイエット・デス・スパイラル!
のっけから「いくぞー!」と気合の入ったリーダー・タマオの掛け声。
「Go to DDS!」と声を上げながら、ダイエット・デス・スパイラル(略してDDS)ここに参上!
……だが今回も残念ながら、本来4人とのところ、前回と同じ、タマオ、よしみ、めあの三人でのステージになった……。
だが一人欠けていようが、この時の彼女たちには関係無かった。
一曲目に「ぶっ生き返す!!」(マキシマム ザ ホルモン)……いきなり真昼間からマキシマム ザ ホルモンが来るとは(笑)
とにかくこれでもかというデスボイスでいきなり攻める!(笑)ダイエット「デス」スパイラルだけに(笑)
ってか、一応、DDS……アイドル……だよね?(爆)
……ま、それを気にしていたら、きっとこっから先、何も語れない(笑)
二曲目は「DDSのテーマ」……だっけ?(かなり適当)
とにかく、DDSの自己紹介ソング。
まぁホルモンの後だと大人しめだけど……それでも妙な中毒性、そして破壊力……確実に前回より(色んな意味で)パワーアップしている、そんな前半。
さてここでMC。
しかし「ポッチャリ枠は私たちが制す!打倒、三木悠莉!」って方向性明らかに違うでしょ!(笑)
そして今回、彼女たちの真の目的が語られる……それは……!

「ブロンズを獲る!」

……ブロンズ(=3位)……優勝目指さんのかい!ってツッコミをするよりも早く、DDSメンバーの餌食にされる、自分大石(汗)
この時点でリーダー・タマオの策略……いやお願いにより、物販強制連行が決定。ひどい……(苦笑)
そんな訳でラストは、さっきまでのデスボイスと打って変わって、正統派で締めにかかった。
今回も非常に強烈な中毒性に加え、高い破壊力を兼ね備えてきたDDS。
果たして目標の「ブロンズ」獲得とはなったのか……。

続いて登場したのは、アキ天には初出場の彼女たち。
真っ白な衣装と、頭の上に乗っている骨が特徴的だった……。

・3番手:ひびえんでぃんぐ(初出場)
アキ天には初出場のひびえんでぃんぐ。
ひびと、えんでぃんぐの二人によるユニット。
響己と、FICE・炎に似ているが……まぁ気にするな(笑)
FICEのイベント界隈には、ちょいちょい「アニソンED」専用歌手として登場していたが、今回初出場。
そんな訳で一曲目はアニメ「けいおん!!」のEDだった「Listen!!」(放課後ティータイム)からスタート。
EDだけどEDじゃない(笑)
まぁ元々、この楽曲はそこまでED臭が強い楽曲じゃないけれど(笑)
そんな訳でEDテーマを初っ端に披露して会場を盛り上げてくれました。
続いて二曲目はひびえんでぃんぐのオリジナル曲「骨」
……オリジナルの楽曲なのだが、なんか曲調といいEDテーマ風な出来である。
ちなみにこの楽曲の最中、何故か終始、ヒンズースクワットを繰り返す(笑)
客層もこれを続けるのは地獄……なのだが、これは歌っている本人達も苦痛を伴うという自爆っぷり(笑)
「骨」も歌い終えた後、ラストいかかる。
ひびえんでぃんぐのED……(笑)という事で、ED尽くしの彼女たちがこの日の「真のED」に選んだ楽曲は……「吹雪」(西沢幸奏)
今、話題のアニメ「艦隊これくしょん」のEDテーマ。
ゲームも話題ですが、この楽曲もちまたで話題。
……だけど、この楽曲、意外とこの界隈ではまだ歌っている人が少ない気はする。
この時期、ちょうど旬なEDを持ってきて、客層のハートをガッチリ掴んで、ひびでんでぃんぐの出番は終了。
果たして初出場初優勝となったのか。そしてこのイベントのEDも飾る事が出来るのか!?

次も初出場組が続く。
続いて登場は自称「てんさいボーカロイド」の触れ込みでお馴染みの彼女である……。

・4番手:美奈鈴いぉ(初出場)
初出場、美奈鈴いぉ。
アキ天に初出場を果たす。
自称「てんさいボーカロイド」と言う通り、俗に言うボーカロイドの楽曲を歌って、踊る歌い手である。
衣装こそ普通の女子のするような服装だったが、ヘッドセットなどを装着し、いかにもボーカロイド感満載である。
一方で「ポンコツ」というあだ名がついているので、「ポンコツアイドル」とも呼ばれている。
ステージ開始前「美奈鈴いぉ、起動します」というアナウンスと、レトロコンピューターみたいな起動音がしていざステージが始まる。
そんな彼女。やっぱりというか、一曲目、二曲目とボカロの楽曲である。
(何を歌ったのかは失念)
でも「てんさいボーカロイド」と言っておいて、マキシマム ザ ホルモン歌われても困る訳で(爆)
そんな彼女ですが、この後、ゲストで登場予定の同業他社(爆)の方とは決定的な違いがある。
それは「歌声」も自らの肉声のように歌うプログラミングされている事。
実はそういう意味では(プログラミングされている設定だが)運動量は遥かに彼女の方が上である。
(この後のゲストと比較するのもどうかと思うが)
ラストも「いぉいぉにしてやんよ」という、某有名曲をアレンジしたような、オリジナル曲を披露。
最後のMCで「飲んでる姿も」→「やっぱりポンコツ」というお約束が入り、動作終了……という流れで終わりました。
なおステージ終演後のFICEとのやり取りは、プログラムが終了したため、まともに話せないという設定……いや状態でした(笑)

更に初出場が続く。
次に登場するのは、千葉県からやってきた、あの歌い手である……。

・5番手:小日向由衣(初出場)
こちらも初出場、小日向由衣。
自称「怪盗少女」を名乗る千葉県出身のアイドルで、実際、千葉県でも活動は活発だが、都内にもちょいちょい出ている。
そんな小日向由衣、某アニメのキャラクターに自分のレギュラー番組の宣伝カンペを持たせて登場。
こうしてステージの上に立ったのはいいのだが、MCでの雰囲気は独特……というか、非常に天然である(爆)
一種、独特の雰囲気を醸し出しており、最前の固定ファンでも反応がうまく取れないというか……そんな感じ(笑)
だけど楽曲に入ると、かなり正統派。
これまでの不思議ちゃん系キャラが一瞬にして鳴りを潜め、歌だけで会場を染め上げてしまう。
こういうところは只者では無いと感じる。
二曲目は(確か記憶が確かなら)オリジナルの「空想少女」
バラード曲であるが、これも聴き入ってしまう程の高い歌唱力を見せてくれた。
ただまだイベントに慣れていないせいもあるか、MCは客層とうまく噛み合わなかった印象はある。
だがこの独特の雰囲気も彼女ならでは良さなのでしょうが。
ラストはボーカロイドの楽曲から「闇色アリス」を熱唱。
彼女が多くのライブでトリに選ぶ楽曲で、多くの客層が一番盛り上がりを見せたのもここでした。
こうして「怪盗少女」小日向由衣のステージは終了。
果たして初挑戦の結果は如何に……。

いよいよ終盤戦。
続いて登場するのは、3回連続5回目となる彼女だが、彼女はある想いを抱き、ステージに立った……。

・6番手:三木悠莉(出場:5回目)
これから彼女のステージの15分の概要をありのまま伝えます。
いや正直、これは言葉で伝えるのが難しい。どこかで動画が上がったら、そちらを観て欲しいくらいです。
このステージを観た方は思い出しながら、観ていない人は想像しながら、どうか読んでほしい……。

ステージの上にはスクリーン。
そのスクリーンの手前には、空のみかん箱が二つ。ステージの変わりに鎮座する。

流れる映像。
そこに映し出されるのは、ある少女の影。やがて目まぐるしく変わる風景の数々。
次に映し出されるのは、ある男の影。やはり目まぐるしく変わる風景……2011.3.11の仙台。午前中と思われる写真。

三木悠莉は語る。
翌日にレコ発を控えた仙台のインディーズアイドルと、そのファンの男の日常を。
レコ発を前日に控えた二人の、決して交わる事のない日常。
3.11の時間経過……そしてやがて時は……残酷なカウントダウンを始める……。

一曲目「Cメロの女神」
まるでこれから起きる事が嘘のような、明るい歌声。
すかん箱の上から、白いワンピースに身を包んだ、三木悠莉が歌う。
普段ならウィッグを装着している彼女が、この日は珍しく地毛だった。
やがて「Cメロの女神」のショートバージョンを彼女は歌い終える……。

場面は変わる。3.11の東京の片隅。恐らく池袋だろうか。
少し明るい地下歩道を行きかう人々の足下だけを映している……。
時間は17時を回っている。街中は混乱に包まれている。
打ち合わせの約束があったはずの「私」は、先方との連絡が取れない状況の中、待ち合わせに向かおうとする。
やがてかかってきた一本の電話。
久々に会話したその男性に、2歳になる娘の事を託し「私」はバスに乗る。
バスから見える道路沿いは人で溢れていた……。

二曲目「世界計画」
スクリーンの袖から現れて、彼女は歌い出す。
三木悠莉の大らかで全てを包み込むような歌声が会場を包み込む。
まるでこの歌は何かに対する、祈りを捧げているようだった。

映像は仙台に戻る。
女は死んだ。男も死んだ。そして名もなき猫も死んだ。
そして映し出される、あまりにも生々しい映像の数々。
この話は本当か嘘か分からない。
だけど自分たちはこうして生きている……。
そう三木悠莉は語りかける……。

三曲目「閃光少女」(東京事変)
それまでと打って変わって、流れるような画像の数々が次々を背景に映し出される。
カヴァーソングだけど、この映像とポエトリーの締めに相応しい歌詞の数々が押し寄せてくる……。

こうして15分。
三木悠莉は映像、ポエトリー、歌を交え、今語りたい「3.11」を表現し尽した。
まるであの日の「鎮魂歌」のように……。

……会場が三木悠莉の作り出す世界に圧倒されたのも束の間。
この日、最後の出演者が出番を待つ。
前回出場時は2位。レコ発の後……期すのは「優勝」の二文字か……。

・7番手:清水舞美(出場:3回目)
トリに登場、まみたんこと清水舞美。
純白のワンピース風のドレスに身を包み、登場した。
まさにその姿は「純白の天使」そのものだった。(トップバッターの藤堂はなもキャッチフレーズは「はんなり天使」だけど)
一曲目「oath sign」(LiSA)からステージ。
この界隈では有名な盛り上げ曲でもあるし、多くの客層がここで大いに盛り上がった。
出だしは好調。いいスタートを切る。
続いてMC。これまで出場した2回がいずれも2番手だったのに対し、今回はトリだった事を感謝するまみたん。
(ちなみにここで大石が感謝されましたが、いつも「(出演順の)苦情は大石まで」が昼の合言葉なので、たまには許してください・笑)
そんな彼女もここで出し惜しみはしていられないと、本当なら「夜、勝ち上がった時に歌う」と公約していたバラード曲をここで披露する。
二曲目「はじまりの恋」
彼女の透き通るような歌声が会場に響き渡る。
思わずうっとりと聴き惚れてしまう……そんな珠玉の一曲。
こういう歌をしっかり歌えるあたり、彼女の歌い手としての力量の高さも垣間見えます。
そんな訳で出し惜しみせず、彼女にとっての最終兵器だったバラードも終了。
そしてラストに歌ったのは「記憶のあと」
このイベントでは彼女の代表曲としてすっかりお馴染みになりましたが、レコ発後に聴くのは初。
以前よりもしっかり歌いこまれている印象が強く、まさにパワーアップ!
そんな印象を受けました。
容姿も最高、歌最高。この15分間、きっと自分は清水舞美に恋してました(照)
それくらい素敵なステージを披露して、清水舞美の15分は終了しました。

かくして全7組のステージは終了し、投票タイムに移行。
 
全ての客の投票が終わり集計タイムへと突入。
果たして今回の結果は……。

●ゲスト

集計タイムの間にゲストコーナー。
今回のゲストは「第42回イカすアキバ天国」優勝したみく16歳。

アルバムのジャケットでのシスター「聖女」の衣装で登場。

前半はりん14歳中心セットリスト。
彼女をセンターに据えたステージを披露する。
「RING×RING×RING」→「白華繚乱」→「KAGGYA~隠夜姫~」の三曲連続という流れである。
MCが殆ど無い彼女たちのステージ。
いきなりガッツリ、ノンストップで攻めてくる。

さてここでMCが入る。
まずりん14歳中心のセトリにした理由として、りん14歳は初めての「アキ天ゲスト」。
この30分のゲストステージを満喫して欲しいという理由でまずは彼女中心のセットリストを組んだとの事。
そんなりん14歳も、体全体でゲスト30分の喜びを表現していた。
そんな訳で30分のステージで唯一の休みはこのMCのみ。

後半はみく16歳をセンターにした、一番見慣れている構成。
そんなみく中心のステージで……五曲連続!(爆)
「みくみくにしてあげる」→「メルト」→「HONEY POT」→「千本桜」→「ロマンスが欲しいの!!」という流れ。
ボーカロイドのカヴァーとオリジナルがうまく融合して重厚なステージとなった。

ボリューム満点で充実した30分のステージを披露したみく16歳の三人。
今出せる楽曲を殆どここで出し尽くしたくらいの、出し惜しみの無いステージを見せてくれた。
しかし……るか20歳のセットリストは……。

それは夜の部のお楽しみ……。

●投票結果→ED

こうしてゲストのステージも終わり、いよいよ結果発表。
会場全体に緊張が走る……。
司会のFICEの口から読み上げられた優勝者の名前は……

・三木悠莉

この瞬間、アキ天の歴史が動いた!
ポエトリーリーディングを生業とする三木悠莉……詩人として初めてアキ天を制したのだ!
業界的にも快挙だが、三木悠莉自身にとっても遂に掴んだ悲願の優勝。
大粒の涙はいつまでも、彼女の頬を伝い流れ続けた……。

感動的な優勝の一方、接戦で2位に入ったのは……

・清水舞美

これで2回目の2位。
発表の直後はどこか悔しそうな表情を浮かべていたが、どこか納得しているような表情が印象的だった。

そして3位以下は団子状態だったが……

・藤堂はな

これで4回目の3位となった。
しかし彼女自身、相当悔しかったのか、感情を露に悔しさを現した。
話は前後するが、あまりのショックのため、表彰式後、物販に姿を見せなかった……。

優勝した三木悠莉の歓喜の脇で、藤堂はなの悲嘆にくれる姿は、皮肉にもこのイベントにおける……いや、勝負の世界における光と影のコントラストを演出していた……。

こうして「第43回イカすアキバ天国」は三木悠莉の劇的な優勝で幕を閉じました。

●総括

各出演者、力は出し切り、いいライブバトルを展開してくれました。

まずは優勝した三木悠莉。素晴らしい優勝、そして素晴らしいステージでした。
今回に限った話をすれば「衝撃」という言葉がとても良く合う15分。
一言で「感動」と片付けるには、却って申し訳ないくらい、凄まじい感情が突き抜けた15分だったと思います。
また「3.11」を題材にした点についても、これは英断だったと思います。
一歩扱いを間違えれば、ありきたりで陳腐な構成になっていた可能性もあり、また心に傷を負った人にしてみればバッシングの対象になっていた可能性すらあります。
ただ恐らく3月でないと訴えられないテーマであったのも確か。
取り扱いが難しい題材を、映像、ポエトリー、歌を融合して表現しきった15分。見事としかいいようがありません。
これは某サイトでも呟きましたが、本当に感動……いやもっと他の心情だったかもしれませんが、それが強烈に突き動かされた時、喜怒哀楽すら置いていかれる……まさに終わった直後はそんな感じでした。
しかし今回のステージが出来たのは、一見、遠回りに見えた前回までのステージがあったからこそだと思います。
三木悠莉が初出場した昨年5月。ほぼポエトリーだけで勝負してきた。恐らくこの時の彼女が、今でも彼女の根幹を為す「詩人」としてのありのままの姿だった。
次の回から歌を取り入れた構成が入り始める。昨年11月から映像とステージの融合とも言えるようなステージが始まった。
だけど過去4回、入賞は愚か、圏外で結果は出ない日々が続いた。
詩も読める。歌も上手い。映像も出来がいい。だけどどこか歯車が噛み合わない時期が、このイベントでは続いた。
内心、悔しい想いもしたかもしれない。だけど自分が知る限り彼女は人前でそういう面は見せず、毎回結果を受け入れ、そして挑戦を続けました。
そして今回……これまでのステージで積み重ねがあったからこそ、出来たステージだと思います。
このイベントに出て、歌も、映像も、積極的に試みていなかれば、この日のステージ、そして優勝はなかった……そう思います。
ただ優勝の感慨に浸ってばかりもいられないのも、また事実。
今回のステージで自身のハードルを上げた点もあるので、今回以上の物を求められた時、それを出せるかが当面の課題になると思う。
それ以上に「詩人」……厳密にはアイドル、歌い手以外のジャンルの方が夜の部に挑む事自体、未知の領域……昼を観ていない客層も多い、夜の部で「詩人」の彼女がどう受け入れられるかも未知数である。
だからこそ彼女には頑張って欲しい。彼女が夜で活躍する事が即ち、このイベントに新たな風を吹き込む……と言って過言では無いと思う。
これまで色んな物を背負って戦い抜いた三木悠莉……新たな戦いでも、毅然と立ち向かってくれると信じています。

続いて2位の清水舞美。十二分に優勝する実力はありましたが、今回だけは相手が悪かった……かと。
セットリストは「奥の手」のバラードを出してくるなど、緩急つけてきたし、最後はレコ発したばかりのオリジナル締め。
衣装も白いドレス調の衣装が非常に似合っており、またグラマーなスタイルをより強調し、外見的な美しさもしっかり兼ね備えていたと思います。
それでも……こういう巡りあわせの悪さってあるんだな……としか思えない展開。
彼女の場合、三木悠莉のすぐという出番も今回は厳しかったかもしれない。どうしても直前の出番で印象が強い、三木悠莉と比較して……という展開になってしまったと思う。
普通に考えればトリという出演順も恵まれた方だし、実際、彼女自身、トリに相応しいステージをしていたのですが……。
彼女にしてみれば、非常に悔しい2位になったかもしれない。「惜敗」という言葉が非常に当てはまる結果だったと思います。
だけど今回、3位以下を突き放しての2位なので、内容的には悲観するべきものでは無かったと思います。
恐らく現状でも、優勝する実力は持っているので、それを今回見せ付けたという意味では、大きな前進だったと思います。
実際、物販でも長蛇の列が出来、彼女の楽曲を求める列が出来ていたので、それだけ多くの客層のハートはしっかり掴んだと思います。
次回以降は生誕主催にしばらく専念するとの事でしたので、恐らく再挑戦は9月以降。
再挑戦の際は、今回よりも更にパワーアップした清水舞美が観れるのを大いに期待したいと思います。

ここで敢えて3位は後回しにして……。

実は4位と白日の下に晒された(笑)ひびえんでぃんぐ。
これまで色んなイベントで拝見していますが、アニソンEDを中心としたセットリストにブレが無く、安心して楽しめるユニットという事を再認識しました。
オリジナル「骨」もだいぶ客層にも浸透していますし、今回、入賞はなりませんでしたが4位評価も納得の出来でした。
オリジナル以外は「アニソンED」という縛りの制約がある事は一見ハンデのようですが、ユニットのコンセプトの強化というメリットに繋がっていると思いました。
唯一、勿体無いのは、FICEとの絡みでいつ拝見出来るかわからないという事(笑)
アニメの数だけレパートリーが増える(可能性がある)ユニットなので、次回、このイベントに出演する時のセットリストを楽しみにしたいと思います。

残念ながらブロンズ(3位)獲得とはならなかった、ダイエット・デス・スパイラル。
これまでの「中毒性」に加えて、今回は「破壊力」も兼ね備え、着実にパワーアップしている印象を受けました。
客層を巻き込むという点においては、前回よりは工夫しているし、うまくなっている感はありました。恐らく今後もこの方向性で伸ばしていって間違いは無いかと。
その中において思った点は2つほど。一つはリーダー・タマオ以外のメンバーの経験値が浅い事。もう少し場数を踏ませる必要性はあると感じました。
もう一つはMCにおいて「ブロンズ狙い」と公言した事。ネタとして捉えるなら面白いけど、このイベントが優勝して夜に上がる事を目的とする事を考えるとどうかと思う部分もあった。
言い方を変えて「てっぺん獲りに来ました!」とか工夫するといいかもしれない。個人的には「ぽっちゃり枠を制す!」は大好きだったし(笑)
現時点で次回5月、再挑戦の一報が届いているので、また次回挑戦を楽しみにしています。

初出場の2組について。
美奈鈴いぉはキャラクターとしては面白いんだけど、既にこの手の枠がみく16歳とどん被りしている点が厳しい。
セットリストもボーカロイドのカヴァー中心という点でも、実は彼女がやろうとしている事は、もう手段が尽くされていて厳しい点があります。
このままではこのイベントに限らず、彼女自身が埋もれてしまう可能性があるのも事実。
ブログを拝見する限り、4月以降、ライブの予定が無いようなので、今後、どうなるかわからないけど、今回、見せなかった新しい何かを見せつける事が重要じゃないかと思います。
「ポンコツ」と言われているけど、そういういじられキャラの部分は優秀な方なので、今後、頑張って欲しいと思います。

同じく初出場の小日向由衣。MCでの独特の雰囲気はこのイベントの客層が慣れるのに、もうちょい時間がかかりそう。
これまでの経歴や、現在の活動状況を見ても、実績はある方なので、そう言った強みみたいなのが見れると面白いんだけど、今回はMCと歌のギャップで驚かせるに終わってしまった感があります。
歌に関しては今のままでいいと思うので、何かもう少し、客層のハートを「ぐっ」と鷲づかみに出来る何かが欲しいところ。
ただ彼女に関しては、今回はこのイベントに初出場だったという経緯もあるので、手探りの状態だったかもしれない。
次回出演時は何か変化をつけつつも、何か客層を驚かせたり、MCで言うとおり「君のハートを奪っちゃう」ような事が出来れば、前進するのではないでしょうか。

ゲストのみく16歳。
30分で8曲がこなせるってのも、実は何気なく凄いよね。
MC含めた時間を全て計算尽くしで出来るのが、彼女たちの一番の強みだし、それが発揮された今回の30分のステージだったと思います。
後は夜経験者なだけあって、夜のステージに向けてのフラグ、準備の面では計算もしっかりしてきたという感じを受けました。
とにかくみく16歳が帰ってきた……という印象は強く受けた。そんな30分でした。

そして敢えて最後、後回しにした3位・藤堂はな……。
今回、彼女に言いたい事は山ほどある。でも半分以上は厳しい言葉になってしまうと思います。
ただそれについては某Twitter上でも厳しい指摘を見かけたし(ちなみに自分も意見としては賛同)、また彼女自身もブログで反省の弁を述べているので、もう触れられている部分については出来るだけ触れないでいこうと思います。
それでも自分は今回、一連の彼女の言動を見ていて、思った事があります。

「誰の為の、3位なのか?」

彼女が今回の結果を非常に悔しく思っている事は、このイベントに毎回参加していない人でも、あの場に居た人なら誰でも分かります。
今回、彼女自身、謝罪している通り、表彰式及びその後取った行動は問題はあった。だけどその悔しい感情までは誰も否定しないし、むしろその点においては痛みがこちらにも伝わってきました。
優勝したかった。夜に行きたかった。今回もそれが叶わなかった。

だけど3位になった。

どうやってなったか?
それはその場にいた客層が、彼女に点数を入れたから。評価はされているんです。優勝や、2位には届かないけど、上から3番目に評価されたんです。

でも優勝出来なかった事実が、その評価すら彼女に拒絶させる結果になった。前述の通り、あの場で受け入れられる状況じゃなかったのかもしれない。
それでも藤堂はなを応援して、点数を入れた人は確かにいた。

でもその事実を、彼女は本当にどれだけ尊い事か分かっているのだろうか……。

彼女自身のブログを読んで、ようやく最後の方で、本当に真っ先に伝えるべきであろう一文を見つけた。
……でもこの一文が真っ先に出てこない限り、申し訳ないけど……

藤堂はなは、アキ天に勝てない。


正直な想いです。

藤堂はなを応援している皆様、本当にごめんなさい。
かなりきつい事を言ってます。
でも……そう思った自分がいます。

だけど……彼女がそれに気付くヒントは身近にあります。
あとは彼女がそれに気付くだけだと思います。


ここから先は自分の思う他愛も無い話ですが……。

プロ野球や、サッカーが好きな自分ですが、自分の応援している側が負ける場面を何度も見てきました。
特にそれが優勝を賭けた大一番ともなると、本当に悔しくて仕方ありません。
勝者の余韻に浸る映像の傍ら、敗者側の監督やら、中心選手の談話を、サッカーW杯ならそのまま試合後のインタビューをアナウンサーが伝えたりします。

でも彼らは敗れても、真っ先に……を伝えてくれます。

悔しいけど、次の戦いはもう始まっている。
敗因とか、そんな話は二の次。それよりも真っ先に伝えないといけない大事な事がある。
それを伝えてくれる選手だったり、監督の話を聞いて、次の勝利を信じて応援しようとなれる訳です。


……という事で、余談で終わってしまいましたが(笑)

三木悠莉の業界史的にも快挙で終わった「第43回イカすアキバ天国」
これから彼女もこの回で共に戦った共演者のため、そしてポエトリーリーディングの看板背負って夜の部に立ち向かう事になりました!

そんな三木悠莉を待ち受ける夜の部「ぢゃ☆ベストテン」も、混沌としている状況に。

今回もまた大波乱の展開が待ち受けています!

夜に桜は咲くのか、散るのか!夜の部「ぢゃ☆ベストテン vol.43」の様子は……。

後日(笑)

※今回の優勝者!
 

詩人で初めて優勝した三木悠莉!栄光のトロフィーと共に!