【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第34回イカすアキバ天国』@神楽坂EXPLOSION
※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。
※このライブは9/21に行われたライブの模様です。
あのうだるような暑さですら懐かしくなるような秋風が吹き始めた初秋の神楽坂。
長袖にはちょっと早いけど、半袖でいられるのもあと僅かという気温の変化を肌で感じ始める事が出来る時期でもある。
この時期の神楽坂はちょうど祭りの時期。
少し道を外れると、神楽坂駅すぐそばの赤城神社を中心に縁日が賑わい、夏の終わりと秋の訪れを楽しんでいるように思える。
……だがここ、神楽坂EXPLOSIONだけは、未だそんな秋の気配を感じる事のない、真夏にも似た……いや真夏よりも暑い……熱い空間を作り出していた!
ぶっ飛んでる個性的な出演者……「飛び道具」が揃いも揃った、まさに様相は「空中戦」!
強烈な七つの個性飛び交う、究極のライブバトル!
客の感性がついていけるか!?そして客の歓声を浴びられるか!?
秋の空に勝ち名乗りを高々と挙げたのは……。
2013年初秋の空中戦!「第34回イカすアキバ天国」の模様をレポートいたします!
●開演前
二ヶ月前のそれと比べると、非常に出足は皆様、遅かったように思います。
恐らく開演10分前でも、いつもより少なくは感じました。
しかしそんな中でも、某出演者のファンは早々に集合して早くもスタンバイするなど、お客様個々の準備は嫌でも万端。
やがて流れる出演順を決めるアミダくじ。
当日のFICEの様子や、前回同様、「1」を担当した自分が映り込んだりして、会場も爆笑でアミダくじの様子を食い入るように見つめる。
でもやはりこの日、大歓声が挙がったのは、トリになったあの御仁のところだろうか……(笑)
そうしているうちに会場は暗くなりOPの映像が流れ始める。
こうして34回目のライブバトルの幕も開けようとしていた……。
●OPアクト
司会も兼任するFICEのOPアクト。
この日は「一発」だが、どうも様子がおかしい。
ご存知の方も多いと思うが、FICE・氷はこの月の頭にぎっくり腰をやってしまい、未だ本調子ではないのだ。
そこでいつもより動きが緩いのだが、FICE……特に炎にしては珍しい歌詞跳びがあったりして、どうにもこうにも微妙な出来具合になってしまったのだ。
会場の皆様は予想しないところでのアクシデントにただ笑うか、呆然とするか……。
とにかく様子がおかしかった。
いつもFICEじゃない!
FICE本人たちの夜のステージでも言える事なのだが、ただこの日のライブをまるで象徴するかのような、行く先が見えない……もやもやしたOPアクトだったのは間違いなかった……。
投票ルール、諸注意を経てトップバッターの登場となる。
今回のトップバッターは……。
●本編
・1番手:カンペキ猫娘主義(出場:3回目)
今回が3回連続3回目の出場となるカンペキ猫娘主義、略して「カン猫」
すっかりこのイベントではお馴染みとなった感もある。
一曲目「ムーンライトニャンデブー☆」→二曲目「猫将軍」といきなり連続で披露。
最初からノリノリで飛ばしてくれる。
トップバッターらしく、元気に飛び跳ねて、会場の空気を暖める。
二曲を終えてMC。
成り行きで最前センターに立たされた自分に、なんでカン猫がトップバッターになったのかインタビュー(尋問?)される(笑)
そんな朗らかなひと時を経て、再びライブステージを再開。
残り二曲も連続。
三曲目は新曲「猫旅にゃり~ご~」(で、良かったはず)を披露。
今年4月デビューなのに既に4曲目のオリジナル。
この楽曲のスペックの多さは彼女たちの武器であり、今回もそれを存分無く出し惜しみ無く使っている。
ラストは「猫☆音頭」でしっかり締めて終了。
オリジナル4曲構成だったが、しっかり15分以内にまとめてきた。
毎回、出演するたびに確実な成長を見せる「カン猫」の三人。
果たして今回の結果はいかに!?
続いて2番手に登場するのは、初出場の彼女。
実はキャリアも長く、司会のFICEともそれなりに旧知の仲なのです……。
・2番手:白珠イチゴ(初出場)
2番手に初出場の白珠イチゴ。
個人的なお話になってしまいますが、自分も彼女と面識があるのですが、結構古くから知っています。
どんな方かというのは、後述するとして一曲目は「ボクはスペースレディオスター☆」
この楽曲が最近出来た、彼女にとって(確か)2曲目のオリジナル楽曲です。
なかなかいい楽曲で最近、色んなライブイベントで披露しては売りまくっているそうです(笑)
二曲目は名前から「いちごコンプリート」をカヴァー。
まぁイチゴだけに、いちごをカヴァー(笑)
シャレてます(笑)
さてそんな彼女ですが、今まではどちらかというとイベントでのMC、司会業での活動がメイン。
むしろ自身が表立って歌うよりは、どちらかというとMCで自由気ままに毒を吐きつつ、出演者をいぢる……そんな方と記憶してました(笑)
しかし……今年で20代最後の一年(笑)今までしなかった事をしたい……という事で、最近、出演者としてライブイベント参加が増加傾向との事です。
同様に舞台に初挑戦したり、充実の20代ライフ、最後の一年を送っている模様です。
ところどころMCでは毒づきながら(笑)会場を笑いの渦に巻き込みつつ、ラスト「SUMMER VACATION」となる。
夏の終わりに「SUMMER VACATION」……いいじゃないですか。
それにしてもこの楽曲、ネット番組の主題歌だったのは初耳でした。
そんな白珠イチゴのステージは終了。
司会のFICEにも平気で毒吐いて絡めるMCの技術は、このライブ以外でもまた拝見したいくらい見ものでした。
3番手に登場するのは、久々のあの御仁……。
本人にはその気は無いけど、司会のFICEにすれば、この方も「飛び道具」らしい……(笑)
・3番手:天使病(出場:3回目)
昨年5月の「第26回」以来、久々登場の天使病。
毎回ストーリー仕立てのステージを展開し、独特の世界を作り上げる。
今回のステージも予め、天使病が構想を練って形にしたもの。
興味があれば本人のブログを参考にすると、世界観は更に伝わりやすいだろう。
天使病の言葉を借りるなら、今回の「演目」は「第九話「箱庭少女」第一章~覚醒~」との事……。
このタイトル……このイベントの常連かつ勘のいい人なら、モチーフがそれとなく察しがつきそうですが……。
まず天使病のステージを順序だてて説明するのは難しいので、まずセットリストを以下掲載。
一曲目:「暁の車」(FictionJunction YUUKA)
二曲目:「カランドリエ」(奥井亜紀)
三曲目:「箱庭」(Ma:rchen-holic*)
歌ったのは上記三曲。楽曲と楽曲の間に通常ならMCのところに、語りを入れて、ステージ全体を通じて物語を作るという構成になっています。
似たような構成を組み立てる歌い手といえば、今回、三曲目「箱庭」のオリジナルの歌い手・Ma:rchen-holic*、また歌う童話屋でお馴染み・森野王子などが思い浮かびます。
天使病のステージは前述した歌い手の例に漏れず、一つのステージを一つの舞台として捉え、そこに歌を散りばめる構成となっているのが特徴です。
ただし天使病の場合、前述の歌い手たちとの決定的な違いとして、常にこの完成形のスタイルでのステージをこなすという点が特筆すべき点であります。
それ故、突き詰めていき、研鑽されたものになればなるほど、ステージの深みは増しますが、一方で構成上、融通が一切効かないため、出演順など、それまでの流れに乗れない、断ち切る事も多々あります。
そういう観点で今回の天使病は、前2組とは全くと言っていい程、ベクトルが違うのでこれまでの空気を一変させる事が出来ました。
それが吉に出たか、凶と出たかは観た人の判断になりますが、自分の世界を持っているからこそ出来る芸当である事は間違いありません。
また「演目」中、実はMa:rchen-holic*のりゅうきちゃんの声が入っていたり楽しませてくれました。
今回の「演目」の内容については、敢えてここでは触れませんが、天使病が表現したい世界は十分、伝える事は出来たと思います。
果たして天使病の世界は、どういう結果をもたらしたのでしょうか……。
以上、天使病のステージでした。
さてここから中盤戦。
天使病がステージに物語を「創る」歌い手なら、その正反対……「破壊」を得意とする歌い手の登場……久々の登場。
やはりFICEの言葉を借りるなら……「飛び道具」(笑)
・4番手:かものなつみ(出場:7回目)
1年ぶりの登場となるかものなつみちゃん。
もう慣れた人は慣れっこだけど、慣れていない初見のお客様は呆気に取られただろう……。
まず一曲目に「リヤカーマン」(たま)を持ってくるのだから(笑)
まぁこの振り付けもまた奇妙な事、奇妙な事……でも、あれたまオリジナルのものか。
……ま、普通、この業界がたまをカヴァーする事が無いんだが(笑)
でも「リヤカーマン」の時はまだかわいい方。
二曲目「不均衡キネマ」(Merry)以降は、もう本当にパンク系のバンドイベントに紛れ込んだのかと思うようなヘッドバンキングの強要だったり、シャウトの連続だったり、まさになつみちゃん節全開!(笑)
まぁその後の楽曲で「嫌い!嫌い!嫌い!大嫌い!」と連呼するような歌だったり(笑)
その際、「大石が嫌い!嫌い!(以下略)」で本気で連呼したり(爆)
ええ、酷いです(笑)
そしてオリジナル「墓場ピクニック」では、後半疲れたからと言って歌わないでMC始めるフリーダムさも相変わらず(笑)
ハッキリ言って、本気かどうか分かりません!(笑)いや彼女の辞書に本気とか、不真面目とかあるのかがそもそも疑問(笑)
そんな訳で「墓場ピクニック」の後半潰したMC以外は、ほぼMC無し。
でもここで最後の曲の前に、突然、祖母の話を始める。
実はこの後、なつみちゃんは表彰式まで残らず、亡くなられたお祖母様の墓参りにこの後行くとの事。
そんな祖母・幸子のために弔いの歌を歌うとの事です。
ここまでの話だけなら、彼女のかわいらしい素敵な娘だと誰もが思うでしょう……。
だけど歌詞に「幸子が悪い」という単語が入っているのだが(爆)
生まれてきたのは、自分の母を産んだ、祖母・幸子が悪いと歌っているが(爆)
聞き間違えじゃなく、何度も入っているのだが(爆)
それは弔いの歌というのか?レクイエムというのか?(爆)
ちなみにこの楽曲を別のライブイベントで歌ったら「見事な呪いの歌ですね」と共演者に褒められたらしい(笑)
まぁ……これが彼女なりのお祖母様への弔いの気持ち……という事なのでしょう。
きっと空の上のなつみちゃんのお祖母様も、なつみちゃんらしいと喜んでいる……と思わないと、多分無理(爆)
以上、やっぱりデストロイヤーなかものなつみちゃんでした。
そしてここから後半戦。
次に出てくるのは「なつみ」は「なつみ」でも……「なーこ」と呼ばれ愛されている、あの「なつみ」の登場です!
・5番手:石戸なつみ(出場:3回目)
前々回3位、前回2位。必勝を期し、3回連続3回目の出場、なーここと石戸なつみ。
ステージ開始前から「723」のオレンジ色のTシャツを着た固定ファンがサイリウムを配布するなど準備万端。
一曲目「唇触れず...」(ノースリーブス)から全開で熱いステージを披露する!
とにかくなーこの気合が凄かった。
それに触発されるように固定ファンたちの気合もまた凄かった。
会場全体で客同士肩を組んでヘッドバンキングをするところは、会場の一体感を更に盛り上げ高めていた。
こうしてヒートアップしたまま一曲目終了。
そんな訳でMCになるのですが、今回も何故か最前センターに呼ばれる自分(爆)
今回呼ばれた理由は「なんでトップバッター引かなかったんだよ」(爆)
このネタで尋問されたの、この日二回目(笑)そしてはたかれる(爆)
どうやらなーことしては、トップバッターでの逃げ切りをしたかったそうで……(爆)
そして5番手になった事についても「大石がトップバッター引かなかったから」という事でまたはたかれる(爆)
※あくまで出演順決定のアミダくじでは、自分は1番手だけの担当なので、本来、自分の責任じゃないのですが……(笑)
……という事で、結局、なーこの不興(?)を買った自分は、そのまま最前センターでステージを観る事に(笑)
……なーこファンの皆様、どうもでした(笑)
残り二曲は連続。
二曲目は「悦楽カメリア」(水樹奈々)
決して歌が物凄い上手い訳ではないが、熱い気持ちを前面に押し出し歌い上げるなーこ。
仮に最前で無かったとしても、その気持ちはビシビシ伝わってきただろう。
そしてラスト「WHITE OUT」
なーこの熱気がまさに最高潮に達したと言って過言ではない。
会場を覆う真っ白なサイリウムの波に、最前を占めるオレンジ地に黒字の「723」の文字……。
白く染まった会場は、彼女のために用意されたステージのように一瞬錯覚した。
まさに楽曲のタイトル「WHITE OUT」の世界がそこに広がっていた……。
こうしてなーここと石戸なつみのステージは終了。
白く燃え尽きた、なーこの行く末に待つ結末は……。
だがイベントはここで終わりではない。
ここにも一人、また戦いの舞台に向かう歌姫が舞い上がる……。
・6番手:福井うらら(初出場)
初出場、福井うらら。通称・うーたん。
アキ天に満を持して初出場。
一曲目「charm of spring~桜色のきもち。」からスタート。
オリジナルの楽曲なんだけど、一発で歌の上手さが分かります。
なーこの熱さを受けてのステージでしたが、あくまでそれに流されず自分の歌唱力を信じて、あくまで歌唱力で勝負してきました。
続いて二曲目もこの流れを受けて、スムーズにこなす。
ここまでは普通に盛り上がる、とても上手いステージという印象。
しかしMCでは初出場ながら並々ならぬ想いを持って、優勝目指して今回のイベントに臨んだ事を熱弁。
そしてその決意の表れがラストの楽曲であった。
歌ったのは「宝物」
オリジナルを歌っているのは水樹奈々。珠玉のバラードである。
彼女曰く「大切なライブでは必ず歌う楽曲」との事。
それまでの熱さから一転、会場が彼女の歌声に耳を傾けた……。
この瞬間、会場は彼女の世界に染まっていた。
短いけれど、珠玉の時間。
彼女がいかにステージを大切にしているかが良く分かる15分だった。
こうしてまた一人、歌姫が神楽坂に舞い降りた……。
果たして優勝をさらう事は出来たのか!?
以上、福井うらら、初のアキ天のステージでした。
そしていよいよトリ!
今回、良くも悪くも話題を掻っ攫った、この御仁が遂に……遂に……アキ天のステージに立った!
・7番手:スーパーアイドル☆Hico(初出場)
まず「満を持して」とか、そういう表現では無い。
異常なまでの声援に迎えられ、スーパーアイドル☆Hico、騒然の初出場!(笑)
知らない方に言ってしまうと、有名な「お客さん」である。
そんな彼が過去にオリジナルの楽曲を作った経緯から、アキ天に出場したのだ!
実は以前から出演をにおわす発言はたびたびしていたが……まさかの出場に彼を知っている客層、出演者層共に騒然となった。
そんな彼の一曲目は……「難破船」(中森明菜)
……いきなり意外なところから(笑)
本気かどうか別として、前の出演者、福井うららがバラード締めだったから対抗したそうだ(笑)
しかし肝心の歌唱力は本人曰く「音が難破しちゃった」という程……(笑)
正直、彼のステージで歌唱力は期待してはいけない(笑)
だがそんな難破船が打ちあがってしまったので、これを撤去せねばいけない……という事で、おもむろに工事現場のヘルメット(のデザインの帽子)を被り歌ったのが……。
二曲目「日本ブレイク工業社歌」(萬Z(量産型))
ここで異常な盛り上がりを見せたなぁ(笑)
まさかここで「日本ブレイク工業社歌」が聴けると思っていなかったし(笑)
でも皆好きなんだねぇ……この手の盛り上がりが(笑)
こうして難破船を無事「ブレイク」したものの、今度は「エアーマン」がそこにいる(笑)
……という事でラストに歌ったのは……。
「エアーマンが倒せない」(TEAMねこかん)
あ、倒しちゃうんだ。倒せないけど(笑)
ちなみにこの歌の最中で「E缶」と称して「レッ○ブル」を持ち出したり遊び心は満載なステージだった。
しかも2番のBメロで「ひこにゃん」コール起こるし(笑)
……こうしてあまりにも話題を掻っ攫った上、濃密過ぎる15分はこうして終了。
スーパーアイドル☆Hicoが、アキ天の歴史にその名を刻んだ瞬間であった(笑)
こうして全7組によるステージは終了。
色んな意味で興奮冷めやらぬ中、投票タイムとなります。
全ての客の投票が終わり集計タイムに入ります。
果たして今回の結果は……。
●ゲスト
その前に今回のゲスト。
今回のゲストは「第33回イカすアキバ天国」を優勝したデカシャツ喫茶の二人。
前回のようなガチンコさはなりを潜め、今回はどちらかというとノビノビと30分のステージに臨んだ印象が強いです。
一曲目「浪漫飛行」(米米CLUB)からステージはスタート。
まず普通に懐かしかった。
デカシャツの二人は良く男性ヴォーカルのカヴァーを歌うけど、全く違和感無く自分たちのカラーに染め上げて歌えるから凄いと思う。
こうしてちょっと年齢層が高い方々の心を掴んでおいて、二曲目「ダイアモンドクレバス」(May'n)という流れ。
福井うららも見せたような、盛り上げ系からバラードに落とし込むステージの展開。
これも非常に上手い。歌唱力がある人がこの流れをすると本当に絵になる。
そんなデカシャツ喫茶の二人。
前回の昼ではMC封印という手段に出ているので、ヨツイさんが今回は自由にしゃべる、しゃべる(笑)
ヨツイさんをちょっと困ったような(笑)顔をして見つめるシノンさんの姿が微笑ましい(笑)
でも歌になると(特にヨツイさんの)人が変わるのが彼女たちの特徴。
三曲目「片翼のイカロス」(榊原ゆい)
この楽曲でのヨツイさんの歌声や表情は、いつものその不思議なキャラからは想像がつかないほど素敵である。
普段からこうなら、ヨツイさんはもっと(女性的な意味での)人気は上がっているんだろうなと思う(失礼)
もっともヨツイさんも、シノンさんも今でも十分、素敵な歌声と、素敵なキャラの持ち主だから問題はありませんが……。
ただここまではカヴァーオンリー。
さぁこのままカヴァーだけで終わるのかな……と思ったら、残りはオリジナル構成。
四曲目「moRe Stage」
最近のデカシャツの代表曲とも言える楽曲をここで持ってきました。
カヴァーのデカシャツが歌唱力を純粋に楽しむ場なら、オリジナルになった時のデカシャツは楽曲全体を全身で楽しむ場に様変わりする。
これまでとは違った興奮が会場全体を覆っていた。
そしてラストに「ロベ」
デカシャツ喫茶の代表曲とも言える楽曲をここで二曲、惜し気もなく投入してきました。
会場は大盛り上がり!
前回優勝者の貫禄十分のステージを見せてくれました。
これだけのステージが出来れば、夜の部で今すぐ上位行っても問題ないレベルだと思います。
むしろこの日の夜が早くも楽しみになるステージでした。
以上、デカシャツ喫茶のゲストステージでした。
●投票結果→ED
ゲストコーナー、集計が終わり結果発表。
全出演者が拍手の中、ステージの上に集合。
なおかものなつみは前述の通り法事のため不在。
代理にかものなつみのシンボルとも言えるスコップを片手にした奏っぽ☆が登場。
こうして全出演者+代理・奏っぽ☆を加え、いよいよ結果が発表されます。
今回は接戦!
優勝者と2位の間は僅かに170点差……。
読み上げられた優勝者の名は……。
……その瞬間、FICE・氷が高らかに叫んだのは、出演者の名前ではなくニックネームだった。
しかしこのニックネームを知らないものは誰一人いない。
そしてステージの上にいた一人の少女の目から大粒の涙が流れ落ち、そしてすぐに顔を覆った……。
その少女こそ、今回の優勝者……
・石戸なつみ
「なーこ」と呼ばれた彼女は、3回目の挑戦で念願の優勝をその手に掴み取ったのだ!
万雷の鳴り止まない拍手の中、涙の止まらないなーこ。
マイクを向けられても「ありがとうございます」と一言、二言呟いて、また泣くの繰り返し……。
過去、優勝して涙を流した出場者は数多くいたが、ここまで涙を流し続けた出演者も珍しい。
それほど彼女が今回に賭けた想いがヒシヒシと伝わってきた一瞬だった。
「面白い事言えないんですけど」と何度も繰り返し言いながら、それでもありがとうというその姿に会場は、感動とそして笑いに包まれました。
そのなーこに170点まで詰め寄った、2位は……
・福井うらら
初出場ながら2位につけました。
出場前から優勝を公言していただけあって、その実力と本気度は本物でした。
残念ながら2位でしたが、会場からはその健闘を称え、暖かい拍手が彼女に送られました。
そして3位……会場は再び騒然となる!
・スーパーアイドル☆Hico
どよめきにも、悲鳴にも似た歓声が上がった!
ある意味、この日一番の盛り上がりだった!
最強の「お客さん」はこうして、この日「スーパーアイドル」となりました。
最後は「愛鯛」なーこバージョンで締めて、「第34回イカすアキバ天国」は無事終了と相成りました。
●総括
なーこの執念、うーたんの登場、そしてスーパーアイドル☆Hicoの参戦と見所が非常に満載の回でした。
まずは優勝したなーここと石戸なつみ。
誰が見ても一目で分かる熱さを持ってライブに向かったのが分かります。
確かに前回2位という勢いもあったかもしれませんが、固定ファン層と一体になり、優勝に向かって邁進する姿は圧巻でした。
前回の2位の時もトップバッターで一気に勢いで押し切るというスタイルでしたが、今回もそれが貫かれていたと思います。
まさに自分の一番得意とする形、そして勝負できる形に持ち込んで、最後は福井うららの猛追を凌いで掴み取った優勝は価値があるものだと思います。
そして最後……いや厳密には、物販時でも泣いてましたが(笑)
とにかく嬉しかったんだろうし、それだけ今回に賭けていたという強い気持ちの表れだっと思います。
5番手は優勝した回数が少ない(前回まででなんと僅か2回!)という嫌なジンクスを吹き飛ばした……本当に見事な優勝でした。
ただ夜の部にこのまま熱さと勢いで行ってどうなるかというと、それだけで通じるとは一概に言い難い面もあります。
優勝して感慨に浸っているなーこには言いにくかったけど、本当の勝負は次回だと思っています。
楽曲面においては新曲が出来ると聞いているので、プラス材料もあると思いますが、夜の高い壁に跳ね返されないため、どうか11月まで自分の武器を磨いて欲しいと願います。
続いて2位に入ったうーたんこと福井うらら。
第一声としては「惜しかった」なんでしょう。
初出場でいきなり2位。しかもなーこを170点差まで追い詰めたのは立派の一言。
今回に関して言えば、純粋に歌唱力が評価されたと思っていいでしょう。
個性派が揃った今回のような回で、あの歌唱力は全出演者中でもダントツに秀でていたし、特にラストのバラードは鳥肌物。
出演順が前後になった、なーことの比較しても、遜色の無いステージをしていたのは間違いありませんでした。
恐らくなーことうーたんを比較対象にして、そこで点数の配分を考えた人もいたのではないかと思います。
ただ今回は同系統の出演者が少なかった故、ここまで評価された可能性も否定できません。
今年1月の「第30回」のように、まさに歌姫系の出演者ばかりの回に出演していたら、果たしてここまで伸びていたか……と思うところもあります。
来年1月「第36回」へのエントリーを表明していますが、ここでのステージがまさに彼女にとって大きな試金石になると思います。
果たして歌唱力を全面に押し出して勝負に臨むのか?それとも歌唱力以外の武器を身につけて臨むのか……?
ただ一つ言えるのは、非常に楽しみな逸材が現れたという事。これから楽しみにしていきたいと思います。
そして……3位に入った、スーパーアイドル☆Hico。
本当にステージが面白かった。それに尽きます。
まず良かったと思うのが、セットリストを始めとする構成。
どういう風に笑いを取るか。そのためにどういう曲を歌うのか……よく考えられていたと思います。
下手にデビューしたてで、ただ好きなカヴァーソングしか歌っていないアイドルよりよほど面白い。むしろ参考にしていいレベルだと思います。
普段お客さんという立場故、どういうステージを自分なら出来るだろう……というのを考えている姿勢が見て取れました。
でも今回、彼が一番良かったのは自分の立場を「お客さん」という立場で甘えないで、ステージに対して真摯に向き合った姿勢ではないでしょうか。
これがきっと冷やかし半分とか、客の立場だからという媚びたステージを披露しようものなら、客層にはソッポ向かれたでしょう。
確かに今回の結果、普段、ひこさんという有名なお客様だからこそ、客も応援しようと思い、想像以上の結果を伴った側面もあります。
でもそれだけで終わらせなかった、ひこさん……いや、スーパーアイドル☆Hicoが素晴らしかったと思います。
次のステージは……まぁいつになるか分かりませんが(笑)とにかくスーパーアイドル☆Hico、お疲れ様でした。
それ以外の出演者については……。
まずはトップバッターだったカンペキ猫娘主義。
確実な成長が垣間見えたステージでした。
オリジナルのみで4曲を15分でまとめてきたところからしても、日々進歩しているのが分かります。
ただそろそろ「デビュー半年にしては……」と言われる時期は過ぎたはず。
もう半年もいれば、この業界では新人ではなくなります。
もっとこのイベント以外のライブにも積極的に出演して、武者修行を積んでもいいと思います。
コンセプトはしっかりあるので、今後、このコンセプトをどういう方向で伸ばしていくのか……注目していきたいところです。
2番手だった白珠イチゴ。
白珠さんはやっぱりトークが最高!
このイベントにおいて、トークだけでここまで沸かせた出演者は例が無いので、ある意味異色の存在でした。
実は歌の方が大丈夫か不安だったのですが、全くそんな事は無く、きちんとこなしていた印象があります。
オリジナルもあって、トークも上手くて……ただ投票に結びつくかどうかと言ったら、そのアピールが足りなかったかもしれません。
見方によっては器用貧乏に見られたのかもしれません。
それでも今回のように比較的に急な出場ではなく、万端の準備をして挑戦したら面白いと思うので、また機会があればこのイベントで拝見したいと思っています。
3番手だった天使病。
天使病ワールド全開……と言ったところでしょうか。
恐らく自身はやりたい物語を「演目」として上演出来て満足していると思います。
実際、拝見しても天使病が表現したい世界というのは、こういう物なのだというのがきちんと伝わってきました。
しかし残念ながら今のところ、全ての客層の心に訴えかけるような物に仕上がっているかというとその点においてはまだまだ及んでいないように思います。
もっと分かりやすい言葉や表現でもいいと思います。
そういう意味ではスーパーアイドル☆Hicoのような単純明快さも取り入れつつ「演目」を演じるのもいいのでは無いかと思います。
ステージの特性上、柔軟性を求めるのは酷だけど、ここは頑張って欲しいところです。
4番手だったかものなつみ。
相変わらずの破壊王だわ(笑)
彼女のステージについては、もう何でもアリだからねぇ(笑)
自分から何か言うというのが、まず間違えているような気がしないでもない(笑)
ただ面白いのは、天使病とは全く逆のスタンスで自分の世界を作り上げている。
一つ一つ丁寧に物語を細部にわたって積み上げて作り上げる天使病に対して、自分の心からの叫びや大雑把に見せる事で自分の世界がいつの間に出来ているかものなつみ。
この対比は今回、最も面白い対比の一つでした。
ただあんまし「嫌い」と連呼されると、ちょっと凹むので……(笑)
ラストにゲストのデカシャツ喫茶。
さすがというか貫禄のステージでした。
カヴァーとオリジナルで全く違う持ち味を発揮できる「一粒で二度美味しい」的な魅力を十分に堪能が出来ました。
昼からこんなに盛り上がって、夜は大丈夫か!?なんて余計な心配をしてしまう……そんなステージでした。
あと司会に一つだけ細かい指摘するなら、優勝者の名前の読み上げは「石戸なつみ」と勝ち名乗りを挙げて欲しかった。
確かに「なーこ」でも通じるし、FICEとなーこの関係性を考えたら「なーこ」と呼ぶのが自然なのだろうけど「石戸なつみ」でエントリーしている以上、きちんと出演者の名前を名乗るのが筋かと思った次第です。
細かいツッコミかもしれませんが、そう思った客もいた……という事で。
こうして「第34回イカすアキバ天国」は、なーここと石戸なつみが3回目の挑戦にして見事優勝を飾りました。
「ぢゃ☆ベストテン」の舞台では、前回、なーこを破ったデカシャツ喫茶、そして森永まみが待ち構えています……。
なーこの挑戦が今から楽しみでなりません。
しかし開始前は「空中戦」と呼ばれた割に、普通に「名勝負」だった今回。
一部では出演順が神がかっていたと思いますが、これまでで一番、面白い出演順だったと思います。
だが昼の「空中戦」も去ることながら、夜も大きな節目が待っていた!
この日の夜……歴史はまた一つ、大きく動き出した!
そんな歴史的な奇跡の瞬間が訪れた、夜の部「ぢゃ☆ベストテン vol.34」の様子は……。
後日(笑)
※今回の優勝者!