※このイベントは8/18に行われたイベントのレポートです。
だいぶ時間が経っておりますが、読んでいただければ幸いです。
思えば自分がこの業界のレポートを書き始めたのは2006年。
その前年あたりから業界にはおりましたが、当時はまだ「アキバ系」と呼ばれる文化が根付きかけている……ちょうど過渡期にあったと思います。
そんな中……「アキバ系アイドル」の代表として当時から先頭を走っている存在がいました。
その名は……FICE。
名目上「アキバ系アイドル」でありましたが、当時からそのスタイルは「アイドル」と一括りにしていいのか……そんな破天荒なスタイルでした。
いや今から思えば、本人たちは当時から全く変わっていない。
ただ周囲が一般的に想像しやすい「アイドル」が多数いた中に、彼女たちFICEの存在は「アイドル」の枠に当てはまらなかっただけの事。
しかしFICEは図らずも「アキバ系アイドル」の代表格として、先頭を突っ走っていました。
やがて……時代がFICEに追いついたのか「アキバ系アイドル」という括りに当てはまる時代は終わり、より出演者側の個性は多様化し、現在、私が表現する「インディーズアイドル」の世界に繋がっていった……そう考えています。
もっともFICEの二人を「アイドル」として表現していいのか、迷うところはあるのですが、今でも「インディーズアイドル」の先頭をやはり本人たちが計らずも先頭を走っている側面もあるので……やっぱり計らずも「アイドル」なんだと勝手に解釈していますが(笑)
※厳密にはFICEは昔から「パフォーマー」であり、現在でも「パフォーマー」を公言しているので、そっちが正しいのですが……。
そんな業界の先頭を常に走ってきたFICEが……10周年の盛大なライブをするという……。
数ヶ月前から続々と伝わってくる情報の一つ、一つに震撼を覚える。
第一報から日が経つにつれ、事の大きさ、重大さが嫌がおうにも伝わってくる……。
それこそヒシヒシと……。
季節は夏を迎える。
ロンドン五輪で日本が沸き上がった。
夏のコミックマーケットも盛り上がった。
それらが終わっても、夏は終わらない。
いや……そこからがカウントダウンだった!
日に日に高まっていく感情。
思い出す過ぎ去りし日々。だけど同時にその日を迎えるのが待ち遠しくも、恋焦がれるような……そんな日々が過ぎていく。
そしてその日は訪れた……。
2012年8月18日
「FICE10周年記念祝大祭!!~10年に1度のガチ祭り~」
会場は新宿FACE。
FICE……そして業界10年の集大成が今、ここに幕を開けようとしていた……!
●開演前
私事になりますが……その日の目覚ましは雷の音だった……。
予定より早く目覚めた自分の耳に入ってきたのは、遠くで鳴り響く雷鳴と、叩きつけるような雨音だった。
雷に起こされた私は結局眠れないまま、開場時間より早めに到着するよう新宿に向かった。
こんなめでたい日に嵐とは……と思ったものの、何故か嵐ですら、FICEの10周年をお祝いしているように思えた。
交通の便の都合上「新宿三丁目」に降り立った自分は会場に向かう。
雨は上がって、今度は太陽が雲の隙間から顔を覗かせていた。
そして会場に近づくにつれ、出会う知っている面々。
会場前の広場には私が到着した開場20分くらい前で既に30人近くの人がいただろうか……。
それだけ皆が今回の10周年を待ち遠しく思っているのがヒシヒシと伝わってきた。
そして会場前で待っていると、チラホラ、ピンクと水色のTシャツを着た女子が……。
この後、出番を迎える皆様なのは分かっているが、その数が途切れ途切れとはいえ、それなりの人数に……。
自分の錯覚かもしれないけど、この時間帯、FICEが新宿の歌舞伎町一帯をジャックしていなかったか……そんな事すら思ってしまった。
こうしているうちに開場予定時刻となった。
今回の会場、新宿FACEの係員がチケットの整理番号順に客を呼び込む。
先に行く客には「後で」と話しかけ、そして自分が呼ばれたら残った方に「お先に」と言って呼ばれた方へ向かっていった。
このやり取りだけでも、客同士の連帯感を自分は感じた。
エレベーターに乗り込んで7階に到着。
チケットを切り取ってもらい、早速入場した会場……。
その広さとステージの配置に自分は驚いた。
●会場
普段、プロレスの興行などで使われる会場とは聞いていた。
会場となるホールの中央にまるでリングのようにステージがそびえ立っていた!
そしてそのステージは三方向から囲んで見れるようなタイプである。
さすがに360度全方向とまではいかないまでも、180度以上、どこからでも見れるステージの配置に今までに無い斬新さを感じた。
ちなみにこの配置……格闘技興行用の配置であり、実は通常の舞台興行用の配置もあるのを公式サイトにて確認した。
正直、この通常の舞台興行用の配置でも十分な広さは確保出来たが、敢えてこの配置にしたのか……。
今思うと、ここから既にFICEの二人の今回のステージに対するこだわりがあったのかもしれない。
ステージの上にも、ドラムセットの背後に「FICE」と書かれたボード、そしてそれぞれの文字の上に電飾があってきらびやかだった。
更に度肝を抜いたのがステージ背後に飾られた、花輪の数々。
実はこれFICEのお客様代表格でもある、きゃんでぃ♪の提案。
FICEの二人が普通の花ではなく、パチンコ屋にあるような花輪を贈って欲しいという発言に端を発し、きゃんでぃ♪が多くの客層に呼びかけて実現させたもの。
花輪の贈り主名義はそれぞれ、殆どがFICE隊及び今回の出演者名義となっておりますが、これはそれぞれの出演者及びファンの有志がFICEのためを想い贈ったもの……その数は優に20を超えていました。
そんな皆の想いがこうして花輪となって並べられていました。これだけでも壮観です!
それだけ多くの共演者、客もFICEのお二人を祝いたい気持ちがビシビシ伝わってきます。
余談ですが私自身、自分の推し・おこ様の客として今回の企画に協力させていただきました。おかげ様でおこ様と共にFICEのお二人をこのような形でも祝う事が出来ました。
この場を借りて、このようにFICEのお二人をお祝いする機会を与えてくれた、企画立案者のきゃんでぃ♪に感謝を述べたいと思います。ありがとうございました。
また自分と共にこの企画、おこ様のファンとして協力、賛同してくれた皆様にも御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
ただ、その花輪の中……一基だけ……「スーパーアイドルひこ」の文字が……(笑)
※敢えて伏字にしません。面白かったから(笑)
でもひこさんなりのFICEに対する愛情表現がこれまた伝わってきました。ひこさん、素敵です(笑)
……そんな訳で自分たちに馴染みの無い会場。
しかし既に会場の中はFICE一色に染まりつつあった。
ホールの外には、なんとFICEの写真撮影用ボード!
(よく観光地にある、顔を入れて撮影出来るアレ……のFICE版)
物販も豪華三点セット(Tシャツ、タオル、ハッピ)が常時売られていたり、祭のムードは徐々に上がっていく。
そして時間を追うごとに増えていく客の数。
ホールの中はスタンディングの箇所は客でいっぱいに。
椅子席も埋まりつつありました。
もうすぐ開演10分前……すると突然、会場を某A○Bの楽曲が大音量で流れ始めた……。
そしてステージ上手側と繋がっている花道を走って……多くの出演者が走ってステージに向かってきた!
●前説
ハッピを着込んだ、ひゞかなの響己、奏っぽ、☆★朋★☆の三人を先頭に次から次へと……出演者が続く。
その数、総勢64名。
当初の予定を大幅に上回り「前説48」改め「前説64」の登場!
前説64のメンバーは……多分、コピペすると飛んでも無いことになるので、自分で調べてください(笑)
しかしこの64人に上る、この業界で活動するアイドル、歌い手が勢揃いする様子はこれだけでも圧巻。
皆がこの日のために作られた、FICE・Tシャツに身を包み、殆どがピンクか水色に会場が染まっていました。
ステージの上手側を奏っぽ☆、下手側を☆★朋★☆、そしてセンターを響己が中心になって立ち、そして始まった前説は……。
「ラジオ体操の歌」
まさか!?(爆)
……確かに小学生の時分、毎朝のように聞いてましたけどねぇ。
ここで歌う事になるとは。
そしてこのまま準備運動も兼ねて……。
「ラジオ体操第一」
なんて客に優しいんだ!(笑)
確かにこの後の長丁場を思えば、ここでしっかり運動しないと怪我につながりかねない。
準備運動は大切。
……でもこれだけの人数のアイドル、歌い手を集めてやるのがラジオ体操とは……。
正直「前説64」のメンバーの中には、この後登場する「友情ゲスト」にも負けず劣らずの人材が揃っている訳ですよ。
(一部「友情ゲスト」も兼ねている人や、似ている人もいましたが・笑)
それがラジオ体操を嫌な顔一つせず……いやむしろ喜んでやっている光景は絶景です(笑)
FICEの人望を感じると共に、ある意味、この始まり方がFICEらしいと妙に納得がいきました(笑)
そんな訳であまりにも豪華なメンバーによる、前説は無事終了。
「前説64」のメンバーはこうして去っていきました……。
こうして嵐のような前説が終わり、登場したのは司会~ずの二人、田川まゆみ&あをいちんのお二人。
AnB本編、そして「ぢゃ☆ベストテン」の司会でお馴染みの二人が今回も進行していきます。
なお二人の「司」「会」Tシャツは新調され、背中にはなんと過去の出演イベントの歴史がプリントされていました!
これはAnBの歴史を知る上でもかなり貴重な資料も兼ねているので、個人的にも凄い欲しい一品です。
いつもより長めの諸注意を経て……いよいよ本編開始です!
早速、登場するのは……本日の主役、FICE!
●FICE
花道を通って新衣裳でFICEの二人が颯爽と登場する。
黒子風な姿のコーラスのひびぃ、黄色のタイツバージョンの玄関マット、そしてギター・はげるんこと樽兵衛氏が後に続く。
大事な大事な一曲目はいきなり「電波」からスタート!
いきなり会場が「電波ゆんゆん!」の大合唱!
そして序盤から足が疲れる(笑)
続いて二曲目は「Yes, My Lord」
電波で大変な事になった会場の雰囲気が一気にきらびやかになる。
この両極端とも言える二曲だが、このギャップもFICEの魅力の一つであると思う。
さて「Yes, My Lord」ではコーラスのひびぃが大活躍する楽曲であるが、この時はあたかもFICEが三人組と錯覚するような時がある。
というか、今やひびぃはただのコーラスでは無く、まさに三人目のFICEとしての役割も担いつつあると思う。
その代表例とも言えるのが三曲目「Brand new life with you」
これは元々、FICEが楽曲提供したものだが、この歌を歌う時はFICEは完全に三人で一つになっている感がある。
近年のFICEの象徴とも言える、ひびぃを加えた三人の歌声はとても聴き応えのあるものであった。
しかし……FICEの本領はこんなものじゃない。
ソロ曲連発(笑)
四曲目・えんちんソロ「桃缶」
相変わらずスクワットとか、腕立て伏せとかきっついが、間奏部分で会場全体を走り回るとか有り得ない光景が(笑)
殆どの客が会場全体を一周して走りきって疲れていたようにも思えるが(笑)
続いて五曲目・ひよちんソロ「蟹祭」
これも酷い(笑)
でもひよちんの歌詞がいつもよりは崩壊していなかった……というか10周年の感謝の言葉というか嬉しさの塊だったので破綻していなかった(笑)
やっぱりこの二人のソロはおかしい(笑)
でもそれがFICEだからいいんだけど(笑)
だけどソロのFICEや、ひびぃを加えた編成もいいけど、忘れちゃいけないのはマットの存在。
長年「敵」として共にFICEのステージに立ち続けている彼がいないと、FICEの「正義」は成り立たない……。
……という事で六曲目「正義」ズバリ、サブタイトルは「FICEのテーマ」
やっぱりFICEはこうじゃないと!
久しぶりに「バーニングブレストファイヤー」「ダイアモンドブリザードハリケーン」やったよ!(笑)
そして最後はマットがステージの上でやられる!(笑)
これこそFICEの原点!FICEを語る上で絶対に外せない名曲である!
ここから連続で七曲目「一発」に突入。
この楽曲はコンピレーションアルバムや、ミニアルバムに収録された楽曲。
FICEがまさに今に近い活動の幅になろうとしていた時期の名曲である。
そしてこのコーナーラスト、八曲目に持ってきたのは「接吻」
FICEを「アキバ系アイドル」としての位置を確立させ、またヲタ芸ならぬFICE芸の原点ともなった超名曲。
この楽曲があったからこそ、今のFICEがあると言っても過言ではないレベルの代表曲である。
でも何よりこの楽曲の口上こそ、FICEを長年応援してきたFICE隊の心情が込められている。
「僕たちFICE応援団 二人のためならどこまでも 日本全国どこへでも 逝ってこの身を捧げます。
FICEの笑顔を見るために 例えこの身が滅んでも 応援全力尽くします そんな僕らにご褒美を
天使の口づけ らぶ×2 げっちゅ~!」
(某サイトより抜粋)
まさにこの口上にこそ、FICEへの愛が詰まっている!
これを7年近い月日をかけて、普段FICEで入っていない客でも、当たり前のように言える事こそ、この曲が、そしてFICEが愛されている何よりの証拠だと思います。
そんな訳で「接吻」で大盛り上がりのうちにFICEの前半パートは終了。
ここで一旦、FICEはステージから去っていきました。
さてFICEがいなくなった後、ステージの後方にあるモニターにはFICEの歴史を語るVTRが流れた。
FICE10年の歴史が端的に、当時の時代背景の解説と共に流れた。
まさにFICEの歴史は彼女たち自身の歴史である事はもちろん、この「インディーズアイドル」の業界の歴史の歩みでもあり、常に先頭を突っ走ってきたFICEの生き様を改めて確認が出来る作りとなっていました。
一年ずつ丁寧な区切り方をしているVTRなので、自分がどの辺でFICEと出会ったか……そんな事思いながら、映像に見入っていた方も多いと思います。
こうして長いようで、だけど20分程度にまとまったFICEの歴史を振り返るVTRは終了。
会場はますますFICEを祝うムードに包まれていました。
そしてここからはそんなFICEが10年の活動の間に知り合い、共に業界を盛り上げた同志……友情ゲストの登場となります!
●友情ゲスト
今回の10周年にあたり11組の友情ゲストが登場!
まさに業界を代表すると言っても過言でない豪華メンバーの共演は、まさにオールスター!
本来なら順番通り紹介……といきたいところですが、この友情ゲストの時間帯ですが、前半はゲストオンリーの楽曲、そして後半はFICEとのコラボレーションという趣旨で進められました。
前半、後半をそれぞれぶった切って友情ゲストの魅力を紹介しようとすると却って分かりにくいので、後半のコラボコーナーの出演順を元に各友情ゲストの感想を述べたいと思います。
まずは前半のゲストオンリーパート。
以下の出演順、楽曲で進行しました。
・1番手:大和撫子「大和魂~日本の力~」
・2番手:旧うさぎのなみ平「ミルク」
・3番手:森野王子「西遊記-Bire-」
・4番手:ゅん((・∀・))ゅん「微☆糖LOVE」
・5番手:YUIMINO「3つの約束」
・6番手:小泉千秋「DRIVE ME CRAZY」
・7番手:鈴木まりえ「Strawberry Lolita」
・8番手:森永まみ「UFOをつかまえろッ!!!」
・9番手:あさくらはるか17「国道17号線!!」
・10番手:noisy「LOVE&JOY」
・11番手:美弥乃静「starry season」
……これだけでも胸熱だろう!(笑)
一人一曲だったけど、この順番で次から次へと友情ゲストが登場して歌って、そして去っていくの繰り返し……。
でも途中でMCは無いから、11曲連続って気分ですよ(笑)
そして客も同じくらい熱い!
それぞれの出演者に、それぞれのファンはいるのは当たり前なんだけど、出演者が入れ替わるたびに最前も入れ替わる訳で……。
なんだろう。この入れ替わりがかなりスムーズでね(笑)完全に運命共同体状態ですよ。
例えば大和撫子が終わったら、なみ平ちゃんのところ呼び込んで……。
YUIMINO終わったら、真っ先にポリ○キーさん探したり(笑)
まみぴょんのところなんか、やっぴょん氏がどっからともなく現れて、ロビーで客を巻き込んで回りだすし(笑)
某所でのやっぴょん氏の言葉を借りるのであれば、まさに「ヲタオールスター」の様相でした(笑)
推しは違えど、想いは一つ。
だけどいつもとちょっと違ったのは、それぞれの推しの応援だけでなく、その応援がFICE、そしてイベントそのものへも向けられていたものだったという事。
皆で10周年を応援しようという気概に満ち溢れていました。
そんな友情ゲスト前半パートでした。
こうして熱い前半が終わり、前説でも隊長格として活躍した、ひゞかな、☆★朋★☆と共に、友情ゲストが5組、再び登場。
そしてFICEの二人が呼び込まれて……。
友情ゲスト後半パート、コラボ編スタートとなります。
ここからは一人ずつ、順番どおりに(前半の様子もひっくるめて)ライブの様子をお伝えいたします。
・1番手:森野王子
前半の真っ赤な衣裳(どうやら「三國無双」のコスプレだった模様)から、一転して黒の甚兵衛という格好で登場。
相変わらず男前過ぎる王子。
FICEのお二人の間に挟まれて黒だと、普段からひびぃを見慣れているから違和感が無い。
そんな王子とFICEのコラボは「花火の詩」
あまりライブでは歌わない楽曲ですが、王子の中でも抜群に盛り上がる楽曲!
サビの「どんどんどーん!」のところは会場全体が拳を作って振り上げる。
まさにその様子は圧巻!
FICEの二人もあまり歌われない楽曲なれど、王子とはこれでコラボしたかったというのが良く分かります。
まさに森野王子が打ち上げた「花火」によって怒涛の友情ゲスト後半パートは幕を開けたと言って過言ではないでしょう!
こうして森野王子とのコラボは終了しました。
・2番手:ゅん((・∀・))ゅん
FICEのお二人と並んでもあんまり違和感が無い、赤と青のユニット(笑)ゅん((・∀・))ゅんがコラボでは2番手登場。
コラボしたのは「絶対領域」
FICEには無い、ガチガチのかわいい楽曲。
でも全く違和感が無かった(笑)
むしろ「倍FICE」か「倍ゅん((・∀・))ゅん」と言った様相(笑)
この組み合わせなら初見の人は、この2組が一つのユニットと言っても信じておかしくないぞ(笑)
でもよーく考えたらゅん((・∀・))ゅんとFICEも付き合い長いからねぇ。
これからも同系統の色をしたユニット同士、頑張って欲しいです。
以上、ゅん((・∀・))ゅんとのコラボでした。
・3番手:大和撫子
続いて登場したのは、今やAnBでは「女王」大和撫子。
この日は牡丹がピンク、百合が水色のTシャツとウィッグをしてFICEコスプレのような格好。
芍薬も水色のTシャツにピンクの帽子と、いいとこどりなスタイル。
コラボしたのは代表曲「桜撫子」
ここでの注目はFICEの鳴子捌き。
実は一発で覚えるのが難しいこの「桜撫子」の鳴子の捌き。
FICEのお二人も相当苦戦したらしく、終了後は大和撫子と猛練習したエピソードを披露。
しかしそこはFICEのお二人、見事にこなしておりました。
大和撫子とのコラボはこうして終了しました。
・4番手:旧うさぎのなみ平
4番手に登場したのは旧うさぎのなみ平。
コラボしたのは「タイムキーパー」
この頃からマットのナレーションで楽曲が発表されるたび「おお~!」と声が出るようになる。
なみ平ちゃんの代表曲なのだが、実はこの楽曲、超難しい。
FICEの二人も苦戦していたように見受けられるが、そこはプロフェッショナル。
しっかりと歌いきり、ラストの「なみ平ミックス」もバッチリ決まりました。
ちなみに楽曲を決めた際、FICEの二人に歌うパートまで割り振ったのは、なみ平ちゃんだけらしい(笑)
なみ平ちゃん、やりますがなぁ。
ガチの歌姫・なみ平ちゃんとのコラボ、見応え十分でした。
・5番手:YUIMINO
コラボパート前半戦ラストに登場はYUIMINO。
コラボしたのは「Replay」
全出演者の楽曲の中でも一番の激しいモッシュが待っている楽曲です。
もちろんFICEのお二人もしっかり歌いましたよ。
でも本当の楽しみは……サビの部分(笑)
2番のサビでえんちん、モッシュに突入!(笑)ひよちんも突入……してたか?(笑)
そして最後はえんちん、ステージに戻れず(笑)
しかしこれでいい!何故ならFICEはこのモッシュの中に入りたかったのだから(笑)
そんなYUIMINOですが、FICEからは「妹分」としきりに語られる。
方やYUIMINOもFICEの事を「姉さん」と呼んで尊敬しており……この二組ならではの心温まるエピソードを語ってくれました。
きっとお互い「妹分」「姉貴分」と尊敬しあう仲、このコラボは感慨深かったでしょう。
ここでゲスト5組が一旦退場。
入れ替わるように、残りのゲスト6組が登場する。
・6番手:鈴木まりえ
コラボパート後半戦スタートは鈴木まりえちゃん。
前半から打って変わって後半は紫色の長いスカートのセーラー服で登場(笑)
コラボしたのは「学ランキッス」
FICEとまりえちゃん……長年の盟友同士ではあるが、とっても異色すぎるこのコラボ(笑)
しかしまりえちゃんの衣裳でその違和感すら相殺されていた感がある(笑)
今回の友情ゲストの中では、数少ないFICEより長いキャリアを誇るまりえちゃん。
これからも共に業界を逞しく生き抜いて行って欲しい……そう思えるコラボでした。
・7番手:あさくらはるか17
芸歴の長さならまりえちゃんに負けず劣らずのあさくらはるか17。
歌ったのは「17%の片想い」
意外と楽曲の懐かしさを感じるメロディラインとかに気をとられがちですが、実は振りつけもハード。
今回、FICEのお二人もコラボして、サビで常にサイドステップを踏んでいる事に気付き、息絶え絶え。
FICEの二人が息を切らすんだから、相当なんだろうなぁ……。
逆にはるか17嬢は「永遠の17歳」名乗るだけあるわ。いや素晴らしいわ。
そんな訳であさくらはるか17とのコラボでした。
・8番手:森永まみ
あさくらはるか17も所属した事があるMarvelYell。そのMarvelYellの現エース・森永まみ登場!
歌うのはもちろん「トルネード」
友情ゲストの中でも一、二を争う盛り上がりを見せたと言って過言じゃないステージでした。
まさに新宿に巻き起こした「トルネード」
もう天晴れにつきます。
面白かったのはMC。
実は衣裳を某キ○イダーよろしく、右半分青、左半分赤にしようと画策していたとか(笑)
更に先日コントを披露して、なんと芸人デビューを果たすとか(笑)
いいのか!?MarvelYell(笑)
でもそんなとっても面白くて楽しい、まみぴょんとのコラボステージでした。
・9番手:noisy
ここで登場したのはnoisyのお二人。衣裳は結構お馴染みのピンクの衣裳でしたが……。
コラボでもってきたのが、まさかの「私の彼は石油王」(爆)
この選曲には会場、大爆笑!まぁFICEとのコラボっちゃ、コラボらしいですが……(笑)
正直「Crazy Night」か「KISSの℃」と踏んでいたので……意外といえば意外。
ただFICEもコラボしていおいて「しょーもない歌詞だよね」って言ってしまうあたり最高に笑えました(笑)
でも一緒にパラパラもして楽しかったとは思います。
以上、noisyとのコラボステージでした。
・10番手:小泉千秋
コラボも終盤戦。ここで登場したのは小泉千秋ちゃん。
コラボしたのは「Shake It!」
スタイリッシュでカッコイイ仕上がりにはなっていました。
FICEのお二人にしてみると、この楽曲のイメージが一番強いんでしょうね。
でもなんだかんだ言って、千秋ちゃんとFICEはスタイリッシュな面においては(ベクトルが違いますが)共通しているところはあると思います。
だから見ていて違和感も無く溶け込めたんだと思います。
以上、小泉千秋ちゃんとのコラボでした。
・11番手:美弥乃静
コラボステージでもラストを飾ったのは、美弥乃静ちゃん。
ちなみにソロの時はピンクのタンクトップが、この時は水色のタンクトップになってました。
コラボしたのは「あつくあつく」
本当に熱かったですよ!
ちなみにそんな静ちゃん、実は先ほど流れたFICE10周年ヒストリーのナレーションを担当していました。
さすがそこは声優としても頑張る静ちゃん……改めて、その実力を認識しました。
思えばFICEと一緒にアメリカに遠征したりなど、事あるたびに一緒だった彼女。盟友と呼ぶにふさわしいですね。
こうして美弥乃静ちゃんとのコラボは終了しました。
しかしこうして振り返ると……11組のゲストの楽曲を全部覚えて臨んだFICEが凄すぎ!
自分たちの楽曲を一曲ずつ、ゲストとコラボするのと違うんですからね。
改めてFICEのプロフェッショナルな一面を垣間見た瞬間でした。
最後はコラボ前半に出てきた5組も加え、友情ゲスト全11組と並んで挨拶するFICE。
こうして友情ゲストタイムは終了……と思いきや……。
「ちょっと待った!」
名乗り出たのは、ひゞかなの二人!
友情ゲストではないが歌いたいとの直訴!
これにはFICEの二人をはじめ、皆が了承。
そして歌ったのは……。
「愛鯛」
もちろんFICEバージョン!
まさかFICEのお二人も自分たちの作った楽曲でこうしてお祝いされるとは思わなかったでしょう(笑)
ひゞかなの音頭に乗って、同じく前説隊長だった☆★朋★☆、そして友情ゲストたちも共にお祝いムード一色に!
そして最後は皆からクラッカーを浴びて終了となりました。
こうして友情ゲストパートは全て終了。
全てのゲストたちの熱い友情が感じられた、素晴らしいステージでした。
そして友情ゲストの次は……FICEが憧れて、どうしても呼びたかった……あの歌姫の登場です!
●特別ゲスト
FICEが憧れるほどの存在……。
かつてオリジナルが少ない頃はFICE自身が、彼女の楽曲を多くカヴァーしたほどの……憧れの存在。
しかしこの夜、彼女はFICEの呼びかけに応じ、この新宿に舞い降りた。
彼女の名は……桃井はるこ。
元祖「アキバ系」の礎を築いた、大物シンガーである!
彼女がステージに立った瞬間、そのオーラがハンパ無い事がすぐに分かる。
ファンの熱気だけじゃない。その立っている姿に既に圧倒されている自分がそこにいるのを感じた。
そして歌い始めた一曲目「WONDER MOMO-i」
桃井はるこの初期の代表曲。
一曲目から、会場のテンションは明らかに熱気を帯び、先ほどまでの友情ゲストに負けず劣らず……申し訳ないが、それ以上のものだった!
桃井はるこのファン……モモイスト盛り上がりもそうだが、それ以外の会場にいたファンの盛り上がりも目を見張るものがあった。。
モモイストが盛り上がるのは当然として、我々、長年インディーズアイドル業界のファンが盛り上がった背景にやはり彼女の楽曲に親しみがあるからではないかと感じた。
5~6年前のこの業界においてはメジャーシンガーのカヴァーは今以上に当たり前の風潮があり、特に桃井はるこは、前後に組んでいたユニット・UNDER17の影響もあり絶大な人気を誇っていた時期でもある。
近年こそオリジナルを持つ歌い手の増加、またカヴァーでもAKB48などメジャーアイドルのカヴァーが多い傾向から、彼女の楽曲のカヴァー聞かれなくなってはいる。
しかし桃井はるこの存在は当時「アキバ系」の象徴として、カリスマ的なものもあり、多くのインディーズアイドルがその存在に憧れ、尊敬し、楽曲はカヴァーされてきた。
そしてその楽曲はオリジナルを仮に知らなくとも、インディーズアイドルファン層の耳にも数多く届いた。それ故、桃井はるこ本人を知らなくても、彼女の楽曲と知らなくても、実は耳馴染みの楽曲は非常に多かったりする。
この辺りが桃井はるこという存在が、インディーズアイドル、及びファン層にも支持される大きな所以でも無いかと思いました。
それを証明するかのように実際、今回の友情ゲスト、前説メンバーの中にも、桃井はるこのステージ見たさに楽屋から出てきている出演者を数名確認している。
元々のファンの垣根、分類関係なく、支持層が厚い存在とは言え、インディーズアイドル及びファン層にとっても、桃井はるこはいかに大きな存在かをこの一曲で再確認しました。
二曲目はそんな彼女のデビュー曲「Mail Me」
楽曲自体は2000年のもの。そんな当時にメールが欲しいというような趣旨の楽曲。
当時はまだメールは携帯電話ではなく、PC上でのものであった事を考えると前衛的な楽曲だが、今思うと違和感が無く、楽曲が既に時代を先取りしていたのかもしれない……。
FICEがデビューする前の楽曲だが、これもやっぱり5~6年前ならざらに歌われていた楽曲である事を思うと、名曲であると再認識させられる。
もっとも桃井はるこ自身によると「全く売れなかったデビュー曲」らしいのですが(笑)
続いて三曲目「アキハバLOVE」と続くこの流れ。
うーん……会場はたったこの三曲でFICEのものから、完全に「モモーイ」の世界になっていた。
やっぱり桃井はるこ、凄い。
FICEの二人が尊敬してやまないだけの事はある。
三曲目を終えた時点で、ここで桃井はるこはFICEを呼び出す。
次の楽曲でなんとコラボをするというのだ。
これにはファン総立ち。
そしてここでMCになるのだが、FICEの二人の表情がまるで少女のように目を輝かせながらトークを展開しているのだ。
いや……これまでに、幾度と無く満面の笑みの彼女たちは観て来たが、過去のそれらの表情と比べても一際目が輝いているのが分かる。
特にえんちんの興奮は特筆すべきものがあり、こんな彼女を観たのは私自身、記憶にありません。
実はFICEとして世に出る前(俗に言う「製造前」)の時代に、桃井はるこを出会った思い出など、とにかく話題が尽きない。
それだけ感動も、喜びも大きかったのが、このやり取りだけで分かりました。
一方の桃井はるこも、FICEの事を非常に尊敬している気持ちがMCの中でビシビシと伝わってきました。
今までこのようにお互いをゲストとして呼ぶ機会は無かったものの、FICEの存在は周知しており、そして同じ世界を生きる……いわば盟友として感じていたのが分かった。
名目は「特別ゲスト」だったかもしれない。
だけど桃井はること、FICEの間には間違いなく友情にも近い絆がそこにあった。
こうして長いMCを経て歌った四曲目「天罰!エンジェルラビィ」
こちらはUNDER17時代の名曲。
桃井はるこに加え、FICEの二人も加えたステージはもう留まるところを知らないくらいに燃え上がった!
ステージの上で桃井はるこが、FICEが躍動する!
FICE自身、過去にカヴァーした経験のある思い出ある楽曲で、こうして本人と一緒に歌えるとは思わなかっただろう。
ここに「アキバ系」の元祖と、インディーズアイドル界のトップランナーによる夢の競演が実現した!
しかしこれだけでは終わらなかった!
ラスト一曲を前に桃井はるこは、友情ゲスト、前説メンバーの一部をバックダンサーとしてステージに呼び出した。
そしてラスト一曲……歌ったのは「LOVE.EXE」
……会場全体に響き渡る「エ・グ・ゼ!」の大合唱!そして一体になって盛り上がる、モモイストをはじめとする客達。
ステージの上では桃井はるこが歌い上げ、周りをFICEをはじめゲスト達が盛り上げる。
……もうこの瞬間、「アキバ系」もインディーズアイドルも関係無かった。
桃井はるこが、FICEが、お互い道は違えど、10年間築き上げたものの集大成がそこにあった。
……こうして桃井はるこのステージは終了。
最後に自分と出演者の写真を撮りたいと専属カメラマンにお願いした。
既にあちこちのブログなどでその写真が見れると思うが……桃井はるこ自身、誰よりも嬉しそうな笑顔で映っているのが印象的だった。
こうして「モモーイ」はステージを去った。
しかしそこに残された熱いバトンはこの後、クライマックスに向けて、更なる熱さを帯びるのであった……。
いよいよクライマックスへ向け……という準備段階だったが、会場には映像が流れる。
そこに現れたのは……「ジャパネットたがわ」さん(笑)
ちなみにオススメの商品は、Tシャツ、タオル、ハッピの3点セット(笑)
って、今回のグッズやないかーい!(笑)
そんなショートなコントを経て(笑)
さてここからは各界からのお祝いのコメント映像集が目白押し。
全ての方を上げればキリが無いですが、懐かしい方から、意外な方、そして今までAnB本編でゲスト出演してくれた著名な歌い手まで……超がつくほど豪華なメンバーがお祝いにコメントを寄せていました。
この事だけでもFICEがこれまで、どれだけの各方面に影響を与え、そしてそれに感銘する方が多かったが分かります。
本当に改めて、FICEの偉大さが分かる映像でした。
……更に時間を要する事、10数分……。
いよいよこのステージの集大成を迎える瞬間がやってきた……。
ステージの上にはそれぞれの楽器を持ち、つなぎに着替えたバンドメンバー。
マットも、ひびぃも、既に準備は万端!
そして現れたFICEの二人……。
いざ!10周年の集大成へ!
●FICE 座 RAINBOW
一曲目「伝承」から静かな立ち上がり……。
そして激しいヘッドバンキングが会場内で巻き起こる!
静から動!激しいクライマックスの始まりだった!
会場内はきれいに下手側の水色のTシャツ、上手側にピンクのTシャツと二分されていた。
激しいレボメンによる演奏が、会場全体に響き渡る!
元々はカラオケ音源で二人で始めたFICE。
結成当初はこのような形での進化は想像もしなかっただろう。
実を言うと自分も当初、FICE 座 RAINBOWでの形態は全く予想だにしなかった。
しかしFICEの二人自身の性質上だろうか。思いの外、生音と相性が良かった。
普段はカラオケ音源のみで、何かの記念で生バンドを結成する歌い手は良く見かける。
だけど「FICE 座 RAINBOW」は違う。
毎回とはいかないまでも、ほぼ定期的に生演奏しているから、筋金入りなんだ。
だからFICEのヴォーカルだけが浮く事なく、楽器隊との演奏と見事に融合を果たしている。
この光景を目の当たりにして、先ほどまでの「モモーイ」の作り出した「アキバ系」とはまた違う、一つの進化系の形を目の当たりにしたように思える。
それにしても目まぐるしい!
FICEにしても、友情ゲストにしても、桃井はるこにしても……作り出すものがまるで違う!
もうこの日、一日、この会場にいた者なら分かってくれるだろうか?
この時、自分の心境はまるで遊園地に放り込まれた、子供のようだった……と。
ましてや、FICEと「FICE 座 RAINBOW」は似て非なる別の物なのだと!
そんな目まぐるしいステージはどんどん続く。
二曲目「開花」で左右に激しく揺さぶられ、更に三曲目「宵酔」ではまるで今、酒を飲んでいるような錯覚に陥りそうなメロディに酔いしれる。
四曲目「浪漫」はまるで未知なる世界への憧れを歌い、魅了される様を歌う(ただしサブタイトルは「モザイクの向こう側」・笑)
五曲目「裸執事」、六曲目「緋螺旋」は連続。某ニコ動を介し一世を風靡した、BL的耽美な調べが心地よい。
FICE 座 RAINBOWの作り出す世界に、その会場にいた全ての者が魅了されていた。
そしてその世界に皆が、その体一つで飛び込んで行った。
圧巻だった。言葉はいらなかった。
ただ体一つ飛び込んで、ステージの上のFICE 座 RAINBOWのメンバーたちと、心を一つに体を動かせば、それだけできっと分かり合えた。
そして終盤は四曲連続!
まずは七曲目「妄想」
怪しげな世界観を体現してみせたかと思えば、八曲目「猫癒」ではこれでもかという超高速のリズムに乗せられる!
まさに……まさにこれが、FICE 座 RAINBOWの世界!
FICEが10年経ってたどり着いた、「FICE」には無い、もう一つの進化形がここにあった!
しかし……終わりの時は刻一刻と近づいてきた。
ここで流れたのは九曲目「伴奏」
……良く「目から汗が出る」と表現する人がいる。
まさにこの時の自分はそれだった。
何かが自分の中から溢れ出した。
自分の中の感情が、また涙とは違うものとして溢れ出した。
確かにFICE 座 RAINBOWが神々しかった。
今までの中でこんなに感動した事は無かった。
だけど溢れているのは、自分の中で涙とはまた違った「何か」
見た目は涙だと思う。だけど感涙で片付けられるもんじゃない。
そんな感動がこの時の自分を襲っていた。
凄すぎて言葉が出なかった。
しかしこれで終わりじゃない。
最後の最後で……ある言葉を連呼する事になる……。
聞き覚えのあるドラムのリズム。
そして会場から自然発生的に出てくる、四文字の言葉……。
それはFICEと客を繋げる……絆で結ばれた合言葉だった!
耳を澄まして聴こえてきた、その言葉……
「……おっぱい、おっぱい……」
やがて会場全体を「おっぱい」コールが包み込む!
傍目から見れば変態かもしれない!いや十二分に変態でもいい!
むしろここで「おっぱい」叫ばないで、何が終われる!
ラスト・十曲目「乳様」
「おっぱい」という単語はエッチな単語ではない!この場で何よりも皆の合言葉なのだ!
FICEを讃えるための、FICEと自分たち客を繋げるためのたった一つの言葉……それが「おっぱい」で何が悪い!
会場のボルテージは最高潮!
最後の最後まで「おっぱい」を叫び続けるFICE、コーラスのひびぃ、踊り続けるマット、激しい演奏を奏でる楽器隊、そしてFICE同様「おっぱい」と叫ぶ会場の客たち……。
皆が心を一つにして叫んだ!「おっぱい!」と……。
皆が心を一つにして跳んだ!「おっぱい!」と叫びながら……。
皆が何度も繰り返し、跳んで、跳んで……そして最後に……足が地に着いた。
「おっぱい!」
こう叫びながら……。
……「おっぱい」の大合唱の余韻が残る会場に背を向けて、ステージを下りるFICE 座 RAINBOWの面々。
こうして10周年の祝大祭は幕を閉じる……はずが無かった。
FICE 座 RAINBOWが掃けて間もなく……ほんの一瞬の静寂の後に、その声は沸き起こった。
「アンコール」
誰もが望んでいた事だった。
このままでは終わらないよ。
いや終わってほしくないよ。
そう思ったはずだ。
「アンコール」の大合唱はやがて会場全体を包み込み、後は主役の登場を待つだけとなった。
そしてその声に応えて、再び……FICEは登場した。
●アンコール
再びステージに現れたFICEと、FICE 座 RAINBOWの面々。
皆の声は届いていたし、そして彼女たちが何より終わらせる気は無かったのが、表情からすぐに伝わった。
そしてとっておきのプレゼントを我々に用意してくれた。
「魂唄~いまいちばん伝えたいこと~」
……FICEの二人の、これまでの感謝の気持ちが溢れていた……。
ここはもう言葉はいらないですよ。
言葉に出来ないですよ。
本当はFICEにありがとうとか、感謝の言葉を伝えなくちゃいけないのは、自分たち客のはずなんですよ。
FICEがいたから、一緒に楽しい時間も共有できたし、一緒に素晴らしい夢が見れたんですよ。
それなのに……ねぇ。
FICEの二人の歌声はどこまでも優しくて、そして全てを包み込んでくれるようでした。
本当に素敵だった。
本当にありがとう。
凄い二人の暖かい気持ちが伝わる歌声でした。
でもここで……終わらせないのも、FICEらしい(笑)
やっぱりめでたい事だし、お祝いムードで、盛大に楽しく終わりたい……。
って事で、最後に「コンチ音頭 ~びんびんバージョン~」!
会場全体がまさに一体となって、まるで真夏の縁日、最後の最後の盆踊りみたいになって踊る踊る……。
そうだった!この日は盛大なお祭だった事をすっかり忘れていました!
そしてFICEなりの終わり方という事で「コンチ音頭」で祭の最後を締めてくれました!
今度こそやりきった!
そんな満足感一杯の表情でFICEはステージを後にしました……。
……が、巻き起こった「FICE」コール!
最後の最後までとことん祝いたい!そんな客層の気持ちがビッシリと、最後の最後「FICE」のコールになって巻き起こりました!
そして三度、FICEが登場。
さすがにこのダブルアンコールは予想していなかった模様。
だが一つだけ問題が……何を歌おう……。
既にこの日、歌う予定だった音源は全て尽き、もう他に歌う曲が無かったのだ……。
すると自然発生的に……再び、あの歌が候補となり……そしてこの日最後のFICEの歌声が響いた。
●ダブルアンコール
最後に再び「愛鯛」
最後にもう一度だけ、盛大に祝いたい。
そんな会場の空気と一体になって、この日二度目の「愛鯛」が会場に流れた。
FICEは自らを祝うような気持ちで歌っていたかもしれない。
だけど自分たち客が祝ってもらっているような気がしないでもない。
そうこの「愛鯛」はFICEの二人だけのためのものじゃない!
この日、この会場にいた、全ての皆に向けた「愛鯛」だった!
共にこの日、この場所で、10周年の集大成を迎えられた全ての皆に向けての「愛鯛」だった!
今ならそう思います。
最後に残っていた業務用のでっかいクラッカーが発射され、会場全体のお祝いムードがこれ以上無いほどクライマックスになりました!
……そして流れ始めた映像。
この日、この場にいた客も、そうでない方も含め、FICE10周年に向けてのメッセージが延々と流れました。
その脇に流れる、スタッフロール。
多くの人の名前が流れて、全てのメッセージが終わり……。
……こうしてFICEの10周年祝大祭は、大きな大きな拍手と共に、その幕を閉じました……。
●総括
自分はこのイベントが始まる数日前から、頻繁に今回の祝大祭をこう表現していました。
「これはFICEの10周年じゃない。このインディーズアイドル業界10年の集大成なんだ」
……と。
終わってみて思った事は、自分の期待していた以上に、まさに10年の集大成でした。
今までFICEというユニットが歩んできた10年(厳密には11年)がこの一日に凝縮されていたと言って過言ではありません。
しかしFICEだけを切り取って、この10周年を祝う事は到底出来ない内容でした。
FICEの10年は即ち、この業界が成長した10年の歩みでもあるのですから。
FICE自身はもちろんですが、FICE 座 RAINBOWの存在も、10年の歩みが無ければ無かったものです。
友情ゲストや、前説64で出演したメンバーたちは、FICEが走り続けてきた10年があったからこそ、集ったメンバーたちだと思います。
何より「アキバ系」の代名詞とも言える、桃井はるこが、多少道や形は違えど、FICEを共に歩んだ盟友として認めている。
これが全てだと思います。
これまでの10年があったからこそ、この日一日にFICEは全てを出し切れたんじゃないかと思います。
しかし……同時にもう一つ、新たな想いが芽生えてきました。
それはFICEのセットリストから。
今回の楽曲、実は最近のライブで良く歌われる楽曲が殆どなのです。
10周年だから、今までの楽曲全部やるのかな……とも思いましたが、それはありませんでした。
10年の歩みを振り返る上で、この楽曲があったらいいな……という楽曲が何曲かありませんでした。
「夢旅」「願い」「告白」などなど……。
恐らく上げればきっとキリが無い。
何故、FICEがこれらの楽曲を持ち出す事無く「今」の自分たちのセットリストを中心に行ったのだろうか……。
終わった直後は疑問に思わなかった事。
もっともその疑問も自分の中のもの。
でも思い返せば疑問「だった」事。
その疑問の答えを翌日、自分は東高円寺で既に見つけていました。
8/19……FICE10周年祝大祭の翌日。
昼夜に渡って行われたアイドル&バンドイベント。
そこには前日に「前説64」で出演したメンバーも数多く出演していました。
皆が皆、一所懸命、今度は自分自身が主役として、目の前のステージで、自分自身を輝かせていました。
特に前説隊の隊長だった、ひゞかなの迫力ある生バンドのステージには圧倒されました。
こうして大きな大きな祭の後でも、この日もどこかで誰かが精一杯のステージを披露していました。
そう祭は終わったけど、祭の後も誰かが歌い続けていく限り、続いていく。
確かに今回、FICE10周年は「インディーズアイドル業界10年の集大成」でした。
だけどそれは同時に「これからのインディーズアイドル業界」の始まりでもある……その想いを強くしました。
だからFICEは10周年を振り返るためのセットリストではなく、「今」のFICEである事を前面に押し出したセットリストで、10年の集大成を見せてくれたのではないか。
そしてこの「今」をベースに、これからも駆け抜けていくという姿勢を見せたのではないか。
あくまで自分の推論ですが。自分はそう思います。
さすがにこれまでの10年、ほぼ休み無く走り続けたFICEの二人。
今はほんの少しだけ休んでいます。
だけどまた月が変わったら、これまでと変わらず……いやこれまで以上に再び走り続けるでしょう。
既にFICEは次の10年に向けて走り始めている。
私はそう信じています。
最後に……FICEのお二方へ……。
10年分の「おめでとう」は言い尽くしました。
10年分の「ありがとう」も言い尽くしました。
でもこれから先、もっと「おめでとう」と言わせてください。
そして「ありがとう」と言わせてください。
姐さんなら、きっとこれからも、それを自分……いや、この業界にいる皆に言わせてくれると信じています。
2012年8月28日 ヒトデ大石