さて月一ペースの観劇ですが、今回は普段お伺いしている小劇場より、ちょーっと大きめのところに行ってきました。
今回観劇したのは、演劇ユニット「ソラリネ。」の公演「ニンギョヒメ」
まぁ「ニンギョヒメ」というタイトルからお察しの通り、話のベースはあの超有名な童話「人魚姫」がモチーフになってます。
実はこの作品自体、何度か再演されている舞台で、実際「ソラリネ。」でも今年初めに公演しています。
今回お伺いしたのは、この作品にインディーズアイドルとして活動するある方が出演すると聞いて、拝見しようと思ったからなのですが、昨年、別の団体での公演時にお伺い出来なかったので今回こそは……と思ったのがキッカケです。
さて本編の感想を述べる前に、この「ソラリネ。」について軽く説明しますと……。
自体は昨年から活動が始まった、いわばプロデュース公演的な演劇ユニットです。
代表の永井友加里嬢は「3年B組金八先生」でデビューした方で、2007年頃からプロデュース公演を続けており、昨年「ソラリネ。」を立ち上げた経緯があります。
ちなみに過去の公演を調べたところ、良くお伺いする劇団ジャングルベル・シアターの代表・浅野泰徳氏も昨年出演してますね……(#1「アメリカ家族」に出演)
今回の「ニンギョヒメ」は「ソラリネ。#3」として公演ですが、今年初めに「ソラリネ。#1.5」として公演した作品の再演となります。
「ソラリネ。」としては今回が……4回目?の公演という事です。
まぁそんな訳で説明も程ほどにして……。
今回はとある観劇ツアーに参加。
おかげさまで会場までの道程は全く迷わないで済みました。
会場の「劇場CBGKシブゲキ!!」はビルの6階にあるのですが、劇場の前には大量のスタンド花が……。
実はこの公演、芸能界で活躍されている方も多数出演しているので、著名人のスタンド花もチラホラ……。
その中でも一番目を引いたのは「石田純一・東尾理子」夫婦のスタンド花(笑)
……まぁ今回の主役があの方ですからね……。
そんな訳でチケットも引き換え入場。
椅子がいい(笑)ふかふかしていて、普段の小劇場の椅子などと違って、心地よいのですよ(爆)
(かと言って、小劇場を否定している訳ではないのですが)
でもこの椅子と、劇場全体を拝見して……チケット代で(前売)5,800円は取られると妙に納得(笑)
横一列20席くらいで縦に10数列だから……小劇場よりは収容人員はちょっと多いくらいですね。
それが当日、満員売り切れですから、大盛況と言って過言では無いでしょう。
さて本編に関するあらすじ……と思いましたが、誰もが知っている「人魚姫」の話がモチーフになっています。
さらにこの一年で3回も上演されている経緯もあるので、再演の可能性も非常に高いため、あまりネタバレになると……。
なので童話版と違うところを中心にあげます。
・ニンギョヒメが住む「上の海」の世界と別に「深海」が結界で隔離されて別世界として存在している。
・海の世界でも「上の海」と「深海」の格差が存在している。(現代社会に対する皮肉とも取れる)
・ニンギョヒメに薬を与える魔女は「西の魔女」として存在し、それとは別に「東の魔女」も存在する。
・実は「西の魔女」は昔、人間になった時期があったのだが、その結果あまりに悲しい結末を迎える……。
などなど……元ネタの童話「人魚姫」を知っている方でも、そうでない方でも楽しめる作品になっております。
でもこの作品……主役はニンギョヒメ……そしてもう一人・西の魔女と言って過言ではありません。
この西の魔女の悲しい結末なった悲恋と、ニンギョヒメの悲恋がオーバーラップして、更に様々な登場人物の想いが積み重なって、一つの物語を紡いでいく様がとても見ていて切なかったです。
ただし公演時間は約2時間半で、若干冗長だと思う部分も……。
もう少し短く絞っても良かったとは思います。
そんな訳で西の魔女を演じたのは……いしだ壱成氏。
……ええ。魔女ですよ。いしだ壱成(笑)
でも舞台の上では彼……ではなく「彼女」なんですよ。
男性の自分から見ても、本当に美しく艶やかな魔女を演じていました。
最近、テレビで拝見する機会は減りましたが、こういう演技が出来るからこそ、一時はテレビドラマでも引っ張りダコだったんでしょうね。
オーラが違いました。
ニンギョヒメを演じたのは小松彩夏嬢。
実写版「セーラームーン」の愛野美奈子/セーラーヴィーナス役やら、日テレジェニックとして活動していたのが有名だと思いますが、めっちゃキレイでしたな。
前半はまだ幼さが残るニンギョヒメをはつらつと演じ、後半は一切喋らずに悲しい恋に身を投じるニンギョヒメを好演してました。
また演出の都合上、後半で生脚を披露する事になりますが、脚キレイだった(笑)
そして今回のお目当て。
その1は牡丹嬢。
どちらかというと【レポート】でお馴染み、インディーズアイドルユニット・大和撫子のメンバーです。
今回彼女が演じたのは、ニンギョヒメの姉・ドクモ(ダブルキャストで今回拝見した[空]チームのみの出演)
とにかくミーハーで活動的で、ニンギョヒメの良き相談相手となります。
物語後半ではニンギョヒメを救うために、東奔西走しますが……。
演技の印象としては、普段自分の知っている彼女のキャラがそのまま活かされていると思いました。
普段の彼女をそのままに、だけど演技じみてない自然体とも言える演技が印象的でした。
昨年夏では別の役だったようですが、そちらも今更ながら観てみたかったと思わせるくらいの演技でした。
その2は永戸武士氏。
実は以前から面識があり、何度か彼の舞台は拝見しておりました。
さて今回彼が演じたのは、西の魔女が恋した男性……パンフレットには、ずばり「夫」とあります。
人魚だった西の魔女と出会った時はまだ若い男……どちらかというと、若い男としての演技は今まで知っている彼そのものでした。
しかし圧巻は年老いてからの演技。
この夫、西の魔女とめでたく結ばれますが、人魚と人間は寿命が違いすぎるため、やがて老いてしまいます。
今回の物語で唯一、時間と共に老いていったのが彼の役でしたが……年老いてからの別人っぷりに驚嘆。
実は冒頭でも年老いてからの彼が出るのですが、最初、永戸氏と分かりませんでした。
若い頃の彼を観て、それから物語が進むうちに永戸氏と認識しますが……演技が素晴らしかった。
特に西の魔女との別れを迎えなくてはいけないシーンは……涙無しには語れないです。
他の出演者の方も素晴らしかったのですが、両主役とお目当ての印象が強すぎましたので、この辺にとどめておきます。
まぁ時間があったら[鈴]チームも拝見したかったのですが、それは叶わず。
【レポート】でもたびたび取り上げている遊佐麻友美嬢が出演されていたのですが……無念だとすれば、この点ですかね。
以上となります。
なおこの「ソラリネ。」6月上旬には早くも「#4」の公演が決まっているようです。
どこかで機会があれば、また拝見する事になりそうですね。
ソラリネ。公式サイト↓
http://sorarine.com/index.html