R4予備論文再現 刑実 | 趣味で受験する司法試験予備試験からの司法試験受験、中小企業診断士試験その他各種資格検定試験

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旧司法試験(論文6回不合格)や中小企業診断士試験(2次不合格5回)、過去に合格した行政書士、社労士・日商簿記1級、基本情報・応用情報技術者、第14回紛争解決手続代理業務試験、司法試験予備試験(H29R1,3,4論文不合格R2口述不合格R5合格)、R6受験する司法試験の話など

第1 設問1

1 小問(1)

(1) 供述の信用性は、客観的事実との整合性、供述内容の一貫性、供述者と被告人の関係などから判断する。

(2) まず、3月1日の夜、AとBが電話で話したという供述内容は、証拠⑪のB使用の携帯電話機の精査に関する捜査報告書によれば3月1日午後8時32分にもAからの着信があり約14分間の通話があったという事実と一致している。また、BとAが何回かV方付近に行き、V方の様子を観察していたという供述内容と、証拠⑮のQマンション防犯カメラ画像の精査に関する捜査報告書の内容とが一致している。さらに、Aが、「親父のだから、落としたりするなよ。」と言いながらナイフをBに渡したという供述内容も、Aの父がAの部屋から発見されたサバイバルナイフを自分のものに違いないと言っていることから、客観的事実と一致している。

 以上から、供述内容と客観的事実との整合性は高い。

 次に、Bの3月12日付けの警察官面前の供述録取書(証拠⑩)と3月26日付けの検察官面前の供述録取書(証拠⑰)とでその内容が一致していて、取調べに対して一貫して本件犯行を認めていたので、供述内容は一貫している。

 さらに、Bは、地元の先輩であるAには昔から面倒を見てもらっていて、学校でいじめられていたときに助けてもらったり、金に困ったときに金を貸してもらっていたというのであるから、Aに恩義を感じており、Aにあえて不利益な証言をするような関係にない。

(3) 以上から、検察官は供述部分の信用性が認められると判断した。

2 小問(2)

 証拠⑦より、青色のズボンを着用した犯人と思われる男「甲」が3月9日午後1時39分から1時41分までの間、UコンビニエンスストアのATM前に立っていたところ、それはBの証拠⑩の供述内容のAの行動と一致している。また、A宅でV名義のキャッシュカードが発見されている。よって、犯人甲がAであると強く推認される。また、証拠⑯のAの債務に関する捜査報告書から、Aが金に困っており、本件犯罪の主犯となる動機も認められる。そして、Bの供述などから、AとBの共謀も認められ、Aに共謀共同正犯が成立する。

 第2 設問2

1 公判整理手続の制度趣旨は、充実した公判審理を計画的かつ迅速に行うために、事件の争点及び証拠を整理することにある(刑訴法316条の2第1項参照)。

2 本件では、争点はAとBの共謀であるから、公判審理でその認定が迅速に行えるように、証拠を厳選したうえで(規則189条の2)新たに証人尋問が必要かどうかなどを確かめる必要があったから。

第3 設問3

 ㋒の時点では、Aは証人となりうるBに対して、威迫などにより有利に証言するように働きかける客観的可能性があり、Aは共謀を否認しているから、その主観的可能性もあった。㋓の時点では、すでにBの証人尋問は終わっており、そのような可能性がないと検察官が判断したから。

第4 設問4

1 小問(1)

 「やむを得ない事由」があることを争わなかったのは、AとBの共謀が争点であり、その事実を直接証明する直接証拠として重要性が高く、取調べの必要性が高かったからであり、証拠能力が認められると考えたのは、Bに不利益な供述であり、法322条により証拠能力が認められると考えたから。

2 小問(2)

 Bの自己矛盾供述であり、そのような矛盾した供述をしていること自体で公判廷供述の証明力を争うものであり、非伝聞としての使用である。

 よって、弾劾証拠(法328条)であり、伝聞証拠(法321条)に証拠能力を付与する同意(法326条)ではなく、関連性について「異議なし」と述べた。

以上(約2ページ半)

 

追記

 

時間不足で気合での高速筆記でした。

主観的にはボロボロだと思っていましたが、

今見直すとそこまで酷くも…

(設問2なんかは今でも何書いて良かったのかはわかりませんw)

本当は書きたかったことの7割程度しか書けてませんが、

まあ、それはそんなもんでしょう。

 

やや厳しめに、

自己評価Eとしておきます。