積ん読になっていた
佐藤尚之さんの著書
を読みました。
15年以上、マーケティング
コミュニケーション業務に
関わってきましたが、
絶対に読んでおくべき本だった!
と後悔しています。
(今、仕事が変わってしまったので)
なぜ「ファンベース」という
考え方が必要なのか、という
説明だけでなく
非常に詳細に
ファンベースのイベントの
実施方法についても
紹介されています。
この本を読んで、
3つの反省、学びがありました。
一つ目は、
これまで自分が担当してきた
施策は本当にファンのことを
考えたものとは
なっていなかったのではないか、
という反省です。
ファンを大切にする
ということは
どの企業でも取り組んでいる
ことだと思いますが、
この本を読むと
残念ながら、本気の思想のない
上辺だけの施策になっていて
ファンには伝わっていない
ということも多いのではないかと
思わされました。
例えば、
動画やSNSでコンテンツを
さえぎる広告。
出稿側としては、
いかに見てもらえるか
ということが重要だというのは
自分もその立場にいた者として、
とてもよく理解できるのですが
「それは本当に相手のことを
考えたやり方か」と
問われると、
自信をもって「Yes」とは
言えません。
なぜなら、自分自身が受け手と
なったときに、そういった
広告を煩わしいと思うから。
他にもたくさんの事例があり、
そのひとつひとつに
唸らされます。
そして二つ目は、
自社商品を愛しているか
という反省です。
社員が自社商品を
愛していない企業を、
社外の誰が
愛してファンになるだろうか。
自分たちが楽しんだり、
面白がっていない商品を
社外の誰が、
友人にオーガニックに
おすすめするであろうか、と
問うています。
嫌いな商品を
扱っている企業で
働こうということは、
よっぽどの事情がなければ
考えられないことなので、
もちろん、嫌いと言うことは
ありませんが
では愛しているか、というと
これも自信をもって「Yes」という
ことはできません。
日本人は世界で一番、
自分が働いている企業を
信頼していない、
という調査結果が
あるそうですが、
それを言い訳にして
いいはずもなく、
この点は努力が必要だと
思っています。
「努力」といっても
無理矢理に愛するようにしよう、
ということではなく
この本の中でも
語られているように
その商品の裏にある
誰かの努力や苦労を知る
ということであったりします。
商品企画、開発から
離れたところで仕事をしていると
社内であっても
案外そういった話は
入ってこなかったりするものです。
そして最後の三つ目。
これが、今マーケティングの
仕事をしていない自分にとっては
一番重要なことだったのですが
ファンベース、というものは
仕事の場だけで活用する
ものではなく、
自分自身のあり方としても
活用できる、というか
活用すべきことだと
思いました。
例えば、相手の声をよく聞くとか
対等な立場を築くとか
本当に相手のためを考えるとか。
いずれも、個人対個人の
コミュニケーションの際にも
当てはまることではないでしょうか。
そしてまた、
時間をかけて、手間をかけて、
手を離さず、労力をかけて
付き合いたいものだ、
ということも
コミュニケーションにおいて
大切なことです。
この本にあるような
ファンベースの施策ができたら
本当に楽しいだろうな、と
過去を振り返って想像しながら
(決して過去が辛かったわけでは
ありません。。。)
これからの自分自身の
コミュニケーションの際に
活かしていくべきものだな、と
考えさせられました。
【今日のまとめ】
コミュニケーションは
時間をかけて、手間をかけて、
手を離さず、労力をかけて
育てていく。