2024年「染井吉野」がいよいよ開花します | 総合診療医:誰もがわかりやすく医療を理解する事ができるブログ

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毎年必ず「桜の開花予想」が発表されますが、そもそも「桜」って、どれだけの種類があるのか、皆さんはご存知でしょうか?。

今回様々な資料から、調べてみました。

 

〜基本野生種〜

実は日本には、なんと600種類以上もあるとされており、分類方法の違いもあり、正確には数えられないそうです。

これだけの種類がある桜も、元を辿ると11種類の「基本野生種」から生まれています。以下、記載します。

・ヤマザクラ(山桜)

・オオヤマザクラ(大山桜)

・カスミザクラ(霞桜)

・オオシマザクラ(大島桜)

・エドヒガン(江戸彼岸)

・チョウジザクラ(丁字桜)

・マメザクラ(豆桜)

・タカネザクラ(高嶺桜)

・ミヤマザクラ(深山桜)

・クマノザクラ(熊野桜)

・カンヒザクラ(寒緋桜)

 

桜は突然変異しやすく、挿し木などで新種を作りやすく、また野生でもしばしば交配が起こります。

尚、下の写真は年に50種類の桜が咲く京都の平野神社です(真ん中は菜の花)。

〜『ソメイヨシノ』と『染井吉野』の違い〜

上の11種類の基本野生種のうち、「エドヒガン(下の写真上側)」と「オオシマザクラ(下の写真下側」を掛け合わせた"雑種全般"を「ソメイヨシノ」といい、この中の1つが全国に広がった「染井吉野」なんだそうです。

全国の「染井吉野」は全て同じ遺伝子を持っています。すなわち"クローン"なのです。「桜の開花予想」が可能なのは、このためです。

 

「ソメイヨシノ」の始まりは、江戸時代末期に江戸染井村(現在の東京都豊島区)の植木屋が「吉野桜」として売り出したと伝えられています。

1900年に植物学者の藤野寄命(ヨリナガ)により、「染井吉野」と名付けられました。この「染井吉野」は地域限定ではなく、全国幅広い環境で生きられる「強さ」と「美しさ」を持っていたのでした。

〜お花見の始まり〜

古くは平安時代の貴族が桜を見ながら歌を詠んだり、蹴鞠(けまり)をした行事が始まりでした。その後、農民の間でその年の豊作を願って宴会をするようになりました。

 

江戸時代の1660年代になって、庶民もお花見を楽しみ始めました。当時は、神社の境内に咲く桜の鑑賞でしたが、八代将軍吉宗が、飛鳥山(後々、渋沢栄一が邸宅を建てた場所)や隅田川堤(現在の東京スカイツリーがよく見える場所)、小金井堤などに数千本の桜を植えてお花見を推奨し、庶民にもお花見が定着しました。

 

〜600℃の法則〜

東京都の「染井吉野」に関しては、『600℃の法則』というものがあります。秋から冬の休眠から目覚めて、2月1日の「休眠打破」以降の日中の最高気温の合計が600℃に達すると、開花するのです。

過去の開花日を検証すると、合計600℃になった日から長くても3日前後の誤差しかありません。東京都に関してのみ検証されていますが、全国の染井吉野が同じ遺伝子である以上、おそらく全国にも『600℃の法則』が当てはまるのかもしれません。

 

2024年は1月から例年以上に暖かく、かなり開花の早かった2023年よりさらに早くなりそうでしたが、ここに来て冬の寒さに戻り、結局開花予想は例年より少し早い程度になりそうです(追記、その後も気温の上昇がなく、平年より開花が遅くなりそうです)。

〜開花宣言の目安〜

東京都の場合は、靖国神社にある「桜の標本木」が有名です。気象庁は染井吉野の開花を5〜6輪以上咲いた状態を「開花」と定めており、この時期になると、東京管区気象台の職員が靖国神社に赴き、花の咲き具合を確認します。

ちなみに染井吉野の寿命は平均60年とされており、現在の靖国神社の標本木は観測が始まってから50年は経っており、おそらく寿命に近いと思われます。ただし、小まめな手入れによって寿命を延ばす事は可能のようで、青森県の弘前城の染井吉野は100歳にもなるとされています。

 

さて、いよいよ2024年の染井吉野が開花しますね。

皆さんは、どちらへ花見に訪れるでしょうか?。私も色々と出かけて、直接見に行けない人へも画像をお届けしますね🌸

 

 

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