「インフル集団感染1人死亡、秋田」の報道について | 総合診療医:誰もがわかりやすく医療を理解する事ができるブログ

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2019年1月6日、タイトルの見出しでの報道が、ネット上のトップに上がってきた。

ある老健施設でインフルエンザが集団発生し、うち1人が死亡したという内容。

  

  

記事にする必要なし!!

  

人が多く集まる場所は、どうしたってインフルエンザが集団発生しやすいものだ。わかりやすい例が、学校での学級閉鎖。また病院内でもお見舞いの人がインフルエンザにかかっていると分からずに院内に入り込んで、インフルエンザを入院患者にうつす事もある。

老健施設だから、全員がインフルエンザ予防接種を受けたかもしれない。確かに予防接種は感染したとしても症状が軽く済む。だが絶対に重症化しないというわけではない。

  

  

平成29年から死因として、それまでの「肺炎」が「肺炎/誤嚥性肺炎」に分けられたが、この両者を合わせると、従来通り日本人の死因の第3位に「肺炎」が来る。

  

高齢者の誤嚥ではない肺炎は、肺炎球菌が原因菌の事が多いが、この原因菌の他にはインフルエンザウイルスも含まれる。

インフルエンザによる肺炎が発生したからと言って、わざわざ報道する必要などない。肺炎で亡くなられた人の中に、インフルエンザが原因だった人が1人いただけ。

  

問題なのは、集団発生に対し責任の所在を求めるネトウヨが存在する事だ。責任の所在を考える必要などないし、責任を押し付ける必要もない。万全に感染を防ぐ事など不可能である。職員にしたって、通勤する以上、人が多い所を通過しなければならない。バスや電車の中のような密閉空間で、じっとしていなければならない。

  

毎年毎年こんな出来事を、ニュースにする必要などなし!!

 

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