ある人のガン闘病記 | 総合診療医:誰もがわかりやすく医療を理解する事ができるブログ

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「否定の極論」記事に疲れたあなたへ贈る:「食事」「睡眠」「運動」・・これら「健康の三本柱」をねじ曲げずにポジティブに考えるブログです。

今回は私とFacebook上の「友達」が発信した言葉と1枚目の写真を、ご本人(63歳、男性)の許可を得て投稿します。
  

  
脳出血と2度のけいれん発作が、実は腎細胞癌による脳転移でした。
右腎臓の摘出手術後7年経過、肺転移後4年で脳転移しました。
  
正直、これで終わりかな?一瞬思いましたが、余命宣告されたら思い切り、遠慮なくやりたいことをやろうと思っていたので、ワクワクもありました(笑)。
ついてるのか、行為障害の少ないところで、サイバーナイフの治療もうけことができました。
これで、手術・抗がん剤・放射線と、西洋医学の3大治療を全て、経験しました。
それでも元気で、泳ぎたくて、スイミングを楽しみました(続く)。
  
  

#補足:サイバーナイフとは?
サイバーナイフは、細い放射線ビームをたくさん精密に集中させ、癌細胞に対してピンポイントで照射する定位放射線治療を実施します。
1回の治療時間は30分~1時間程度で、治療回数は数回程度です。
主に脳・頭頸部腫瘍や肺癌、肝臓癌などが対象です。
脳腫瘍の場合、発症部位によってサイバーナイフ治療が行なえる場所と行なえない場所があります。
  

▲サイバーナイフ
  
  
(続き)決して、無理は、していませんよ!。
抑えて、泳げると楽しんで、スパで温まりました。
  
1ヶ月の入院生活で学んだことをまとめてみました。
  
脳は宇宙で、自分でコントロール出来ものではない(妄想から)。
脳の損傷は大きさでなく、起きる場所で症状が全く違う(障害具合がまったく違う)。
  
治すのは自分であり、自己責任で勉強すべき。
お医者さんは、おおむね専門外部門には、あまり詳しくない。アドバイザーであり、パートナーです(サイバーDr.から)。
お医者さんは、対処療法はできても、完全な予防、治療はできない(サイバーDr.から)。
  
転移癌を完治することに、目標を持っていましたが、入院生活をている方とお話ししてみると、輸血しながら人工透析している人、人工肛門で皮膚のかぶれや、尿処理で苦労してい方も多くいました。
それに比べれば、絶好調の私です。
  
そんな中、自力で人工肛門から脱却して、輸血・透析をしながら、趣味の釣りや家族行事を普通にしている方がいました。
自己管理が、しっかりしていて、生きる迫力さえ感じました。
近寄りがたい雰囲気もありましたが、強い気を感じました。
  
お金のストレスを感じている人も多く、入院生活は明るくなりませんが、笑顔の患者さんには、患者さんからも、ドクター・看護師さんからも、人気があります。
  
みんな、明るさを求めていますね!
今多くのガン患者がいます。
少しでも、メッセージになればいいのですが?
  
・・・・・
(その後の彼の投稿でも)
今ここに、生きて、多くの方から刺激を受けて、自分の人生がある。
ありがたいです。感謝します。
  

  
いかがでしたでしょうか?
「サイバーDr」の件は、私にはよくわかりませんが、癌に罹患した患者さんの生の声は、当事者以外の人が発信する以上に、納得できるものがあります。
  
特に現在、癌と直接向き合っておられる方・・・
この方とは立場は違うとしても、色々と考えるものがあったと思います。
  

ただ長生きすればいいとうものでもなく、前向きかつ感謝の心を持ちながら、人生をいかに有意義に過ごすかという事も大切だと思いました。

  

追記:合掌

2018/1/15 天寿を全うされました、享年65歳。

⇒ 『またいつか一緒に走りましょう

  
(画像はネットより拝借)

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