日本料理は文化ではなかった  | 近江八幡の料理人は  ~川西たけしのブログ~

近江八幡の料理人は  ~川西たけしのブログ~

近江八幡で寿し割烹と日本料理を楽しむお店「ひさご寿し」

料理長のかわにしたけしが料理のことや、近江八幡のこと、営業日誌などを徒然なるままに書いとります。

文化芸術振興基本法がやっとのことで改正された。

 

 

 文学・音楽・美術・茶道・華道・文楽・能・歌舞伎・雅楽とかいったいかにもというものだけでなく、漫談・講談・漫才・浪曲・落語・歌謡・映画・漫画・アニメにまで文化として国は保護振興するように法律ができていた。

 

ところがそこにいままでは食はなかったのである。

あんな料理に、こんな料理に、

いつもの身近なあの料理に、

伝統のあの料理たちは

実は国から文化と認めてもらっていなかった。

 

つまり、日本料理は文化ではなかった(笑)

 

 

冗談のような本当の話である。

 

 

数年前にユネスコに申請して和食を世界遺産にしておきながら。

 

 

名だたる料理人、料理関係者、食関連企業、政治家、右派左派中道派も垣根を超えて一つの目的のために協力してなしえたこの法改正。なんでこんな風に一致団結してできないのかねえ、いつも。

 

 

さて

そんな日本の食も正式に文化と認めてもらった事なので、いよいよ滋賀の料理もいかに文化的かをちゃんとしないといけませんね。

 

たとえば鮒ずし。

 

鮒ずしに代表される熟れずしは個々に美味しいものも多いものの、ともすればキョーレツなやつも往々にして存在している。

 

時間はかかるだろうがちゃんとだれでも評価できる「鮒ずし生産チェックシート」と食味を評価する「鮒ずし食味チェックシート」をオープンソースでつくらないといけない。

 

いまのままだと消費生活習慣が変わってしまったところで、過去の生活文化として消えていくことになるだろう。ビジネスとして鮒ずしを作る人たちにはやっぱりやってもらいたい。評価の仕方まで整えたところで、それで初めて鮒ずしの評価を海外の人にも評価してみて下さいと言えるのではないだろうか。