越境刑事:中山七里 | 図書館司書の読書日記

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こちらは主に備忘録的読書日記と映画の感想を記しています。
著作権法上、ネタばれしないように書いているので味気ないとは思いますが、こんな本があるのだと興味を持っていただけたら幸いです。


 日本の警察は都道府県ごとに組織されているので、この越境はせいぜい国内での話だと思っていたら、なんと中国まで行ってしまいました。

 これが現実だとしたら…。

 多様性について学んでも、どことなく身近に思えないこともある。

 金大中事件のようなことが、現在もなお起るのだとしたら…。

 平和ボケとしか言いようのない日本で、確かに繰り広げられている諜報活動。

 政治家のくだらない答弁がまかり通っているくらいなのだから、警察組織にスパイが入り込んでいることはあり得るのかもしれない。

 これがフィクションであることを願わずにはいられないほど、リアルで、想像もできない世界があると感じる一冊でした。

【おまけ】
 読んだ後の夢見が悪くて、本当に恐ろしい出来事が、世界のどこかで繰り広げられていることに恐れを感じてしまいました。