殺意の産声:鏑木蓮 | 図書館司書の読書日記

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こちらは主に備忘録的読書日記と映画の感想を記しています。
著作権法上、ネタばれしないように書いているので味気ないとは思いますが、こんな本があるのだと興味を持っていただけたら幸いです。


 とっても自己中心的な警察庁キャリアが京都府警に赴任してきます。

 男社会の警察で、肩肘張ったような行動を取る女性キャリア。

 なんだかとっても独善的で、読み始めは心がゾワゾワしてしまいました。

 とても美しい染織家が殺されたところから物語は始まります。

 唐突に出てきて、別次元で進んでいく男女の話と、20年前の事件、5年前の事件。

 犯人が自己中心的なのはよくありますが、登場人物それぞれが、自分の思いだけで行動していて誤解が誤解を生んでいきます。

 なんだか盛りだくさんにして、ギリギリ回収したような作品でした。