自然は思い通りにならない | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

去年、E研究員はカエルの血を吸わせてヒルに産卵させようと頑張っていました。その頑張る過程を自由研究にまとめて提出しました。

結局、産卵まで至らなかったので、今年リベンジすることにしていました。

でも、梅雨の時期がほとんどなく、しかも今年はカエルがいないのです。毎回、ヒル捕りのついでにカエルを探しましたが、吸血に耐える大きさのものは見つけられれていません。

 

今回は、宿泊しているメリットを活かして早朝のヒル捕りを敢行してみました。

時計は、朝の4時30分。研究所前の田んぼに出かけました。本当に今年は蛙の合唱が聞かれないのです。というこは、この付近にカエルはいないというこになります。でも、畦道を歩いていくと、小さなサイズのカエルはたくさんいます。小さいのがいるなら、大きいものも1匹くらいはいるだろうと出かけていくことになりました。

懐中電灯で足元を確かめながら、薄暗い田んぼ道でカエル探し開始。

5時になると少し明るくなりましたが、カエルはまったく見つかりません。親指サイズのものは見つかるのですが、それより大きいものは全くいません。

太陽も上がってきて暑くなってきたので、6時10分に本日の捜索は終了としました。

 

朝食を食べながらこの実験は今年はむりだなあ、と話し合いました。何しろ材料が集まらないので、実験のしようがないのです。

また、リベンジは来年に回そうということになりました。

それで、次のテーマに変更することを考えました。

 

E研究員は釣りが趣味なので、その趣味とヒルを繋ぐことを考えてみました。先々週、研究所近くの川に釣りに出かけましたが、河川改修後は魚がいなくなったようで釣れなかったです。いろいろ聞き込み調査の結果ヒルがいて、しかも魚もいる場所も少しずつ分かって来たので、来年本格的にすることにしていたこの研究を前倒しして、今年予備的研究のような形にしようかということになりました。

まだ、手を付けていないので、それすらできるかどうかわかりませんが、一度自分の考えを書いてくることにしました。

 

27日は、今期最後の吸血実験を行いました。一匹ずつ測定しての実験は今日が最後となります。

もう、猟師さんに鶏をお返ししてもいいのですが、飼料を追加購入したので、もうしばらくストック用のヒルに献血してもらおうと思います。ついでに、卵も産んでいただき、ヒル研の食事用に提供してもらいましょう。いま、卵の値段がとても高く、その方がコスパがいいです。実にエゴイスティックですが…。予算の乏しいヒル研ですから、許していただきましょう。

 

ヒルに吸血させているとき、トカゲが前を横切りました。目ざとく見つけたE研究員が追いかけてT研究員とともに捕獲しました。

とてもきれいなトカゲです。

T研究員がトカゲにヒルが付かないかと触っていたら、トカゲが尻尾を切って逃げようとしました。

そこは、ヒル研。逃がすわけにはいきません。

トカゲの尻尾にヒルを付けてみました。

付きました。

ここまでは、みんなの予想通りです。ヒルは、血液中のヘモグロビンを感知して吸血と始めるからです。

10分以上吸っていました。

尻尾から離れて、うろうろし始めました。

吸い終わったのかなと思っていたら、再びシャーレの中を一周して再度吸血し始めました。

ちゃんと尻尾への血管に頭を突っ込み、吸血しています。

吸う前のヒルの体重は測ってないのでだめなのですが、見た目でかなり膨らんでいます。血を吸っているのは確実です。

何度かトカゲから離れたのですが、再び戻ってきて吸血しています。

これって、不思議ですね。

だって、目もないし鼻もないし、どのようにして尻尾がある場所が分かるのでしょう。元のところにちゃんと戻ってくるのです。

この能力確かめるのも面白そうですね。

でも、研究といえどもトカゲを捕ってきて片っ端からしっぽを切ったら、これはちょっと問題でしょうね。自由研究のテーマにするのは、考えものですね。

 

簡単に自由研究というけれど、テーマを探すのは大変ですね。テーマがみつかったときには、半分自由研究は終わっていると言えるでしょう。