藤原岳自然科学館の発表会でした | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

研究発表会は、今まで研究してきたことを自分なりに整理して発表できる、貴重な機会です。

例年藤原岳自然科学館は、この時期に発表会を実施してくださいます。私たちヒル研は、2016年から7年連続で発表させていただいています。

この発表会は第47回ということで、ものすごく長い歴史を誇っています。

 

今年の発表者は、5名でした。中学生1人、後は小学5年生4人という発表です。その中でヒル研から3名も発表させていただきました。

実は、今日は四日市市や鈴鹿市の小学校は運動会の所があり、ヒル研の二人もそれに重なりました。藤原岳自然科学館にご配慮をお願いして何とか出場させていただきました。改めて感謝申し上げます。

館長さんの挨拶に始まり、審査委員長さんからの諸注意がありました。

審査委員長さんからは、発表者は自分の研究なのでよくよく分かっているが、聞いている人が分かるように工夫して発表してほしいという話がありました。ヒル研でも、作品を作るときにやかましく言っていることなので、研究員たちも、誰もがそう言うね、と納得していました。

定刻に発表が始まり、3番目がヒル研M研究員の番になりました。いつもは余裕をかましている研究員、順番が近づくと落ち着きがなく緊張していました。

ヒルは本当にカエルの血を吸っているのか、というテーマでの発表です。昨年、同じ内容で発表していて、ヒルとカエルを一緒に入れておくとどんどんカエルが死んでいくので、血を吸われたからだと結論付けました。それは、根拠としてはおかしいという指摘をうけて、M研究員は、ヒルの体重を測って増加することを突き止め、吸血の論拠にして発表しました。

でも、最後の講評で体重増加は他の物を食べているかもしれないので、比較検討が必要という指摘がありました。実験室内はそうかも知れないが、自然界でいろいろなヒルが吸血されている場面を探すべきだ、という大変な注文もありました。どうも、カエルの味方の方が多い様ですね。もっと頑張ってやれ!!という激励ですね。

優秀賞をいただきました。

次は、S研究員。ヒルはどのようにしてヒトを見つけるのかというテーマで去年の続きを発表しました。

残っていたのは、臭いで寄って来るのかという話です。汗を使っての実験結果は、どの実験も寄ってこないというものでした。それで、ヒルは臭いセンサーは持ってないという結論にしました。

講評で、ここのところが指摘されました。汗だけを捉えて臭いセンサーなしというのは乱暴な結論だ。臭いにはいろいろあるし、人間の汗もすぐ採ったものと時間が経ってからのものとでは違うので、もっとていねいに調べるべきだというご指導でした。これは、臭いセンサーという言葉がよくなかったようですね。誤解を招いてしまいした。汗には反応しないという表現の方が良かったようです。奨励賞をいただきました。もっと頑張れという励ましです。

最後は、F研究員の ヒルって脱皮する? という観察から見つけた面白いテーマの発表でした。いろいろ観察して見つけたことを一つ一つチェックしていく研究の発表でした。最後の講評で、脱皮という定義が問題になったようです。単に古くなった皮がはがれただけではないか、という指摘です。本来脱皮というのは硬い皮が大きくなる時に邪魔になるので脱ぎ捨てていくものだ、ということです。でも、あの動画で皮を脱いでいくのはどう考えたらいいのでしょうか。もっと長時間動画を見てもらったらよかったのでしょうか。

F研究員は、8月のはじめに見つけて研究し始めたので、ご指摘いただいたことについてはこれから研究していく物ばかりです。いいヒントを沢山いただけてよかったです。奨励賞をいただきました。まさに、ぴったりの賞です。かれは、来年脱皮に取り組むといっているので、この続きが楽しみです。

最後に表彰式を終えて記念撮影をして、帰りました。運動会に発表会に、研究員は疲れた様子でした。お疲れさま。
 

小学生としては高度なご指摘もありましたが、いろいろ教えていただいたことを素に、来年も頑張っていきます。ありがとございました。