まあ、今年は全くゆとりがなく、9/8は作品展のエントリー締切でした。
当初から予定していた3人の作品を何とか間に合わせて、今日提出することができました。
窓口受付は明日なのですが、ヒル研のある日に本人の責任で提出させたいので、無理を言って窓口に届けさせてもらいました。
F研究員は、「ヤマビルって脱皮するの?」 というテーマでまとめました。産卵実験の裏方のお手伝いしながら、ヤマビルの観察をしていていろいろな発見がありました。その中でも脱皮の話は、以前から何だろうと思って注意して観察していたものが、吸血後のヒルの死亡というケースをいくつか分析する中で脱皮に気づき、いろいろ調べた報告です。しっかり観察する中から「おやっ」を見つけて、研究テーマにまで高めていくプロセスが大変面白いです。なかなかの力作になりました。
夏休みに5泊も研究所に泊まり込み、まとめたものです。
S研究員は、9月の初めに体調をを崩し出遅れてしまいましたが、頑張って今回のヒル研で仕上がりました。彼は、去年から取り組んでいる目のないヒルがどのようにしてヒトを見つけるのか、というだれでも説明を聞いてみたくなる作品です。
今年は、ヒルは臭いに反応するかから調べて最後は、足のあのすごい臭いまでヒルにかがしていました。ヒルには完全に無視されて反応なしという結果が出ていました。
それでも、ヒルは私たちに簡単に上って来るので、もう一度熱について詳しく調べてみようということになり、いろいろ温度や人までの距離を変化させて調べていました。すると、とても興味のあるデータがとれました。これぞ科学という面白いものでした。
科学実験で得られた結果を実際の生活に戻すという、つまり逆から言えば役に立つ科学実験というものの報告になります。
M研究員は、中学生なので部活も夏休みは盛んだし、年頃で友達とも遊びたいし、やりたいことも沢山あるのでヒルの研究に回す時間がドンドン削られ、今日は朝から悲壮感が漂っていました。
もう余裕をかましている小学生二人に、いろいろ助けてもらいながら頑張っていました。
作品は、「ヒルは本当にカエルの血を吸うのか」というテーマです。実は、この本当にというところに今回の研究の重点があるのです。
昨年度、ヒルとカエルを同じ水槽に入れたら、簡単に吸血されてカエルは次々他界しました。それで、カエルの死亡はヒルによって吸血されたからだと結論付け、屋久島いきもの調査隊の総括会議で発表したところ、カエルの死を吸血の尺度にはできないとの指摘を受けました。その理由は、吸血されたからなのかカエルの餌が足りなくて死んだのか分からない、というものでした。
それで、今年はそのリベンジで、20mgまで測れる電子天秤を買って測った結果を報告して、間違いなくヒルは血を吸っているという証拠にしました。そういう意味で、本当にという言葉は大きな意味があります。何とか、お昼には出来上がり、1時から提出に出掛けました。
やっと一区切りがつきました。今年は、いろいろ大きな行事が入っていたので、ぎりぎりになってしまいました。
提出を終えて、マスカットジュースで乾杯をして、互いの努力をたたえ合いました。
ゆっくりするのもつかの間、9/30の発表目指してスタートです。
お時間の許す方は、是非藤原岳自然科学館にお越しいただき、作品を見てあげてください。
① 児童生徒自然科学作品展 9月17日(日) 〜 10月1日(日)
②児童生徒自然科学研究発表会 9月30日(土) 13:30〜
いずれも、いなべ市藤原文化センター2F で開催されます。