4月に入り、ヒル研も新年度の準備を始めています。
今年は、広報四日市に掲載され、多くのマスメディアのおかげて沢山の入会希望者がありました。ほぼ倍増です。
研究所が私の方の都合でリフォームをして、ヒル研として利用できる部屋が狭くなってしまいました。その工事が終盤を迎え、クロスを張るときがきました。壁の前に水槽や飼育瓶があると邪魔になるので、移動させていました。その時、はずみで大型水槽のガラスに足が当たり、壁面のガラスを割ってしまいました。
この水槽は、5年前からヤマビルのストックハウスとして使用していて、3年前からヒルは御在所岳と藤原岳のどちらを好むかの実験用飼育ケースとして使っていたものです。何度もブログやマスコミ用写真に写っているものです。
ヒルが元気な時なら大変なことになっていたのですが、まだ気温も10℃程度なので不幸中の幸いでした。
早速、ヒルの数を数えながらの後片付けになりました。
まず、藤原側から調べていくと、葉の裏にクツついて眠ってているものが2匹見つかりました。
葉の裏には、それだけでした。
続いて御在所側の葉を調べていくと葉の裏についていたのが、2匹です。残りの葉をあたたかいコンクリートの上に出したら、1匹ひょこひょこと歩いて出て来ました。見落としていたのですね。手前下の「く」の字型のものです。
葉の裏の点検を終わり、砂の中を調べました。初めに御在所側の砂をバットに全部出して、水を入れました。するとやせ細ってヒルが慌てて出てきました。藤原側も同じように調べましたが、こちらは一匹もいませんでした。
結局、御在所側に4匹、藤原側に2匹という結果になりました。
これらのヒルは、8月末に屋久島から送ってもらったヒルです。20匹ほど入れてあったものですが、半年たって生存は合計6匹です。どちらが好きというような判定は出来ませんが、御在所側に多くいたということです。
まあ、私の勝手な解釈ですが、屋久島は火山島で花崗岩の山です。ですから御在所と同じ地層です。御在所側が好きというヒルが多いのは当然かなと思います。でも、正月後のチェックの時は、藤原側に沢山棲んでいました。<U研究員が発表済>
もう一つ興味深いことは、ヒルが葉の裏で見つかっているということです。今年は寒い冬が長く続き、水槽の部屋も0℃以下になることはしばしばでした。でも、砂の中より葉の裏にしがみついていたのは、ヒルの生態を考えるうえで大きなヒントをくれましたね。
子ども研究員は、これをどう考えるか楽しみです。
ということで、4月早々とんだハプニングに見舞われてしまいましたが、これにめげずにがんばってまいります。よろしくくお願いします。
第1回の研究日は、5月中頃を予定しています。それまで、いろいろ継続研究員と準備をしていきます。どんなことに出会えますやら・・・・。