今回の体験希望者は、四日市市の広報で私たちのことを知り、本をんでヒルの勉強をしたうえでアクセスしてこられた新中1の子です。
土曜日に来てもらうことにしていました。
というのは、ヒル研の1年間のまとめを作る仕事の仕上げ工程で、U研究員が手伝いに来てくれることになっていて、それに合わせて来てもらい体験してもらうことにしていました。ところが、自然はなかなか味方してくれなくて土曜日は、激しい雨ふりになりました。風邪をひくといけないので、体験会を1日延期しました。
予定を変更したので、土曜日は冊子づくりに専念しました。昼食をはさみ、たっぷり4時過ぎまでかかって30冊を仕上げました。
第一期から毎年作っているので、それだけでも膨大な研究物になって来ています。最初言っていたことも、新しい発見があり、今迄の定説を訂正しているものもいくつかあります。その最たるもののひとつに、ヒルは血を吸ったらメスになる、というものです。第1期の発表では、子どもたちはそういう噂をそのまま発表しています。
でも、第2期以降は、それはおかしい。そんな不思議なことが起こるとは考えにくいということで、雌雄同体のいろいろな生き物の交尾行動を調べて互いに精子の交換を同時に行い、一方がメス化するというような不思議なことは起こらないということが分かりました。でも、それを確かめるのにいろいろな話し合いがあり、今から思えば楽しい思い出です。カタツムリの交接中の動画なども見つかり、みんな釘づけで見ていたのを覚えています。
もう一つ仕事があり、私たちの本を読んでくださったご高齢の方から便箋10枚にもなるお手紙をくださいました。達筆過ぎて子どもたちには読めないので、私が代わりに読んでやりました。折角これだけ思いを書いてくださったのだから、お返事を差し上げないと、ということでU:研究員が代表でA4 1枚、思いを綴ってくれました。それと、先程出来上ったまとめの冊子を一緒にして、郵便で送りました。おばあさん、もう届きましたか?
日曜日は、打って変わっていいお天気になりました。午後の約束だったので、待っていました。とても元気な子がやって来ました。
早速、ヒル捕りにでかけました。今日は、先々週より暖かいので、少しはいるだろうと思います。ヒルのことを私たちの本やCTYのテレビで見て勉強してきているので、とても初心者とは思えない子でした。
毎回、最初にヒルを見つけるのは初心者なのですが、今回も例外ではなく、体験者が最初のヒルの発見者になりました。
そう言って、そっと指を差し出す姿は、テレビに私たちが見せた通りでした。
1時間ばかりいて、6匹の収穫でした。研究所にもどって、きっとお腹を空かせているので血を与えてみようということで、吸血実験を体験してもらいました。豚の血やろ。ちゃんと知っていました。
U研究員の指導で、楽しく吸血実験の体験ができました。
すっかりヒル研を気に入ってくれたので、私たちとしては4月からどうぞと言いたいのですが、この先中学校の部活との関連で、難関が一つあります。
というのは、この辺りの中学校は部活が必修なので、土日も拘束されます。ヒル研は、土日にしか開催できないので重なってしまいます。自分のやりたいことを曲げて中学の部活に行くか、やりたいことを突き通すのかという大きな選択です。
今いる中学生は、ヒル研を選んだ子です。学校側と話合って、熱意を押し通してきたのです。
だから、それだけの成果を出さないといけないので、ヒル研のこどもたちは頑張っています。そして、CTYの特別番組を作ってもらったり、みちのく潮風トレイルフォーラムに招いていただいたり、各地の発表会で発表したりと、大活躍しています。ヒル研は、学校外の活動として十分価値ある活動をしています。