トラブル発生で実験中止 (第21回研究会) | 子どもヤマビル研究会

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2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

朝早く起きて、R君はみんなの朝食を作りました。今日は、オムレツです。一度やってみたいと言っていたのですが、卵の白身アレルギーの子がいるので、十分焼かないといけなくて、うまく折りたためずに苦労していました。

6時半から朝食を食べて7時30分に、今日の実験用の鶏を準備していただいている猟師さん宅に向いました。

ここまでは、順調でした。

 

今日は、30匹のヒルを鶏の首につけて、吸血させます。猟師さんは、今日は町内会の清掃作業だそうで、鶏を固定する装置に鶏を取り付けてもらって、研究所に戻りました。

首にヒルを付けるのは研究員は手慣れたもので、さっさと付けていました。8時30分吸血開始ということで、みんなはその様子を見守りました。

9時過ぎ、ちょっと様子がおかしいと研究員が気づきました。吸い方が変と言うので、見に行きました。

先程まで吸いついていたヒルが、満腹でもないのに離れ始めました。それも、一匹だけではなく、次々離れて落ちて行ったり、羽の奥の方に入っていったりと、落ち着いて吸いません。

少し見ていて、鶏の体温が下がっていることに気づきました。どうも、固定してある首の所が、暴れたので締まっていき、窒息死したようです。かわいそうな状態になってしまいました。

昇天した鶏からは吸えないようで、ヒルはどんどん落ちていきました。残念ながら、今日の実験は中止になりました。

死んだ動物からは、ヒルは吸血しないということが、はっきりわかりました。

 

でも、今日する実験は、みんなで考えた新しい方法で、ヒルの産卵環境を調べる予定でした。

昨日手分けして実験装置を組み立てて、吸血したらすぐそこに移して実験開始の手はずでした。

さて、どうしようということで、今からやり直すと、ヒル研の日程もあり、8月9日に吸血させて、その結果が出るのが9月中頃過ぎになります。もう来年送りにするか、今年もう一度やり直すかという相談になり、やり直すことに決めました。

そのことを猟師さんに話すと、次の鶏が手に入るのが、9月末ということでした。何とか探してみてあげるけれど、難しいと言われました。

それでも、今年中にもう一度やりたいということで、お願いすることにしました。

 

ショックが冷めやらない間に、午後のプログラムの時間になりました。高台の民家の動物監視カメラの電池交換とヒルの調査に向いました。あいにく、どしゃ降りになってきました。

民家の住人は、ご苦労さんと声をかけてくださいました。すぐ、裏庭のいつもの所にいきました。

いますいます。元気な大きいものがいくつか出できます。あっという間に、20匹弱捕まえました。でも、帰ってカメラの記録を見ても、期待していたサルは写っていません。もう、2週間ずっとカメラは回してありますが、サルが写りません。しかし、大きいヒルは沢山捕れました。

近所のお寺でも、同様です。小さいヒルがいないということは、ここはヒルの増殖場所ではなく、どこかから運ばれてきたと考えています。そのキャリアとなる動物は、住人によれは、サルということですが、遊びに来るというニッケイの大木にサルが来ないのです。雨が続いているので、来ないのかもしれませんが、もっと他のものが運んでいるのかも知れないという気もしてきます。カメラの向きを変えてみようか、相談してみます。

なかなか奥の深い話です。ゴールが見えそうで見えません。

今回の研究会は、消化不良ですっきりしない今日の天気のような気分で終わりました。まあ、こんな日もあるでしょう。

次回に期待して、前向きに進みましょう。

 

追伸、 中部圏の皆様にご案内です。7月31日金曜日の深夜、 24時26分からの「探偵ナイトスクープ」で 昼下がりのジョニーを製造販売するエコトレードの社長西村さんが、6cHメーテレで、ヤマビルは足から上がって来る、に出ます。是非ご覧ください。力作です。