先生!! 生きてるよ。
水槽の掃除を頼んだU研究員が、大声を上げました。
前々回のブログに、暑さで全滅しました。息を吹きかけても出できません、と報告しました。
かわいそうなことをしたけれど、越冬実験用にどうしても今シーズン中にヒルを確保しないといけないので、今日藤原自然科学館に作品を提出に行くついでに、ヒルをとってくることにしました。
それで、全滅した水槽をきれいにして、新しく捕って来る準備をしようと、U研究員とはじめました。
石灰砂と花崗岩砂を半々に入れていたので、全部石灰岩の砂にかえることにしました。それで、入れてあった落ち葉を取り出し、底に敷き詰めてあった花崗岩の砂を出していたときです。
「先生!! 生きてるよ」と石灰砂の中を指さしました。
よく見ると2cm位のヒルが砂の中から出できました。砂の層は、5mmくらい。捕獲してフィルムケースに入れました。U研究員の目はよく見えるのですね。すぐ別のヒルを見つけました。そうなると、人間欲が出て、更にと目を凝らして探すようになります。また、見つかるのです。
ヒルは砂の中に埋もれて暑さをしのいでいたのだろうと思われます。4匹も見つかり、今日の大発見だと喜んで出していました。
今度のために砂を洗おうかと、水を注入していたら、慌てて砂の中からヒルが飛び出してきました。結局、計6匹砂から出できたことになります。
そのあと、落ち葉も洗って使おうと水を入れたところ、ここからもヒルが驚いたように続々出できました。
今日来る予定のT研究員が、早く来ると、この感激を味わえるのにと言いながら、出で来るヒルを捕まえていました。30匹弱、出できました。ということは、ここに入っていたヒルは、おおよそ40匹ですので、ほとんど全部生きていたことになります。
わずかに死骸やとろけた痕を見つけましたが、ほとんどはあの41℃を耐え抜いていたのですね。
いやあ、息を吹きかけても出で来ないのに、葉の下や砂の中で生きていたとはびっくりです。
U研究員が、これだけでも来年の発表の材料になると言っていました。そう思います。来年の柱だなあ、と。
そのころ、T研究員が到着して、今の話をすると落ち葉の入っているケースを見て、
一匹見つけました。これが最後だったのですか、もう今日とりに行く必要がなくなり、沢山の命を救えました。
みなさんからすれば、真逆の反応かと思いますが、私たちヒル研のメンバーは、大興奮です。