不死身のヤマビル!! | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

入院したY研究員のお見舞いに行ったとき、そっと布団の下から差し出したのが、フィルムケース。

これは、いつもヤマビル採集に時に持ち歩く採集瓶にしているものです。3年くらいたっている少し大きめのヒルが、その中に入っていました。

「さすが、ここで飼えないので持って帰ってください」と。

 

それは、当然のことですよね。それを受け取り、持ち帰ったのですが、途中で別の用事を済ませている間に、すっかり忘れてしまい、一晩車中泊でした。

次の朝早朝から、他の用件に従事していて、またもや忘れっぱなし。

やっと思い出したのが昼過ぎで、車内は暑くなっていました。フィルムケースの中のヒルは、白い泡を大量に出してもがいていました。

ああ、かわいそうなことをしたなあ、と思いながら付近にあった腐葉土を少し入れて水を入れ、諦めモードで再度車内に置きました。

夕方家に帰ってふたをとると、死んだようで動きません。あす、埋葬するかと戸外に出しておきました。

次の日、また置いたのを忘れて、一日そのまま空気の入れ替えもなく放置されていました。

4日目の朝、ケースを再利用するために洗おうと、中の腐葉土を出しました。ヒルは底の方にこびりついているので、水道水を入れて流しだそうとしました。そうしたら、ヒルがにゅーっと伸びて水面に口を出しました。

エッ、生きてる。びっくりして息を吹きかけると、ちゃんと二酸化炭素に反応します。こいつすごいや、と一人で小躍りしました。

マムシにかまれたY研究員の大事に持っていたヤマビルは、Y研究員と同じように強い。すごい生命力だ。

大事に大きな瓶に移して、飼育を開始しました。

Y研究員のお母さんにも電話して、Yに伝えておいてほしいと頼みました。

たかがヒル一匹、でも、私は大変興奮しています。 頑張れと応援しています。