ヤマビルの観察(第2回ヒル研) | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

本日の天候は曇り、気温22度くらい。3日前から乾燥気味。さわやかな風が吹いていて、ヒルはあまり出てこないコンディションの中、第2回子どもヤマビル研究会が開催されました。


ヤマビルが大活躍する時期は、数か月。その間に一定の成果を上げたいので、今日の研究は、基本のデーターとりの勉強でした。今日は、運が良いというか、キララ峰登山道に向かう途中、鹿の群れに出会いました。10頭の親子と思われる一団でした。


今年は、会費を値上げさせてもらったので、いろいろ新兵器を買いました。その一つ、湿度計です。



うちの研究費からしたら、高額な部類に入りますが、なかなか便利なものです。


この湿度計と温度計を使って、ヒルの採集場所の環境記録としました。

採集場所その1は、キララ峰登山道でした。

日当たりはほとんどなく、風通しが良いところ。下草も刈り取られていて、乾燥している。気温22度。肝心の湿度を測るとき途中で落としてきたらしく、板についていない。がっかり・・・・・。

ヒルは、1匹もいない。でも、落とした湿度計を下山途中はっけん。ほっとする。


次の採集場所は、四日市少年自然の家南側の森の中。鹿がしょっちゅう遊んでいる場所である。

風通しが良く、表面は乾燥していて、ヒルのいる気配なし。


最後に向かったのは、いつもの宮妻峡カズラ谷鎌が岳登山口です。気温21度、湿度58%。日当たりは悪い。さすが、ここにはヒルがいた。30分で30匹採った。落ち葉のすぐ下は湿っていて、息を吹きかけると、でできた。

そのあと、食事休憩しながら、登山や渓流釣りから帰ってこられる人に、ヒルはどうでしたか、と質問して、いろいろ楽しいお話をしました。

すごく盛り上がる人もあれば、白けた反応しかしてくれない人もありました。でも、子どもたちは、自信ありげにヒルの話をするのが、とても誇らしかったです。


事務所に帰って午後は、ヒルの観察の仕方を学びました。特徴がわかるように、そっくりに描く。上手下手ではない。

ということで、こちらも新兵器の虫眼鏡です。ちょっと質のいいものを奮発しました。それを使って、ヒルを背の側から、横から、前から、後ろから、そして腹からと、いろいろな角度からわかることをスケッチしました。




チスイビルという親戚のようなヒルの解剖図をもらったので、それを参考に、ヤマビルにもあるか調べていきました。



口の様子や腎管口と呼ばれる排泄器官や目の痕跡のようなものを観察しました。







初めて生物のスケッチをする子もいて、慣れない手つきで頑張っていました。回を重ねるうちにだんだんうまくなっていきます。

今後を期待しましょう。

数少ない機材で、中身の濃い勉強になりました。楽しい一日でした。

来月は、このスケッチの続きの研究を考えています。楽しみに・・・・。