ベルサイユのばら ② ’24年・雪組・東京 「Half a century ago」 | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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『ベルサイユのばら』-フェルゼン編-
~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より~
脚本・演出/植田 紳爾 演出/谷 正純

令和6年9月1日 午前11時公演 東京宝塚劇場 2階11列上手側A席

初めて見た『ベルばら』が、オスカル編だったので、私は、ずっと、
、ベルサイユのばらって、「オスカル」のことだと思っていました...本当は、「アントワネット」のことなのでしょうか?...ネットで調べてみると......諸説あるんですね...今回のフェルゼン編をみて、私自身は、アントワネット説に一票入れたいと思います。

○ Why?
さて、ベルサイユのばら候補の一人 (?)

①  夢白 あや(103期・4番・研8 「あや」) マリー・アントワネット  芝居 ?  / 歌唱 ☆☆☆

アントワネット様こそ、油断していた私に、新たな衝撃をもたらした方でした。先ずは、(頭声を使って?) いつもよりも
「高音域でのやや甲高い発声」
に驚きましたが、それ以上に、
「大きく抑揚をつけたセリフ回し」
に衝撃を受けました。
「過剰に感情を込めている」
というか、普段の会話では勿論、通常の宝塚のお芝居でも耳にしないような、ある意味、
「歌舞伎っぽい」
とさえ言える独特のセリフ回し...
「どうして、こんな不自然でわざとらしい話し方をするのか?? (もっと普通に話した方がいいはずでしょうに...)
というのが、最初の正直な感想でした。


○ 初演同様?
とはいえ、アントワネットが特に際立っているだけで、こういった表現方法は、
「多かれ少なかれ、他の登場人物も同様」
なんですね。特に
「アンドレ、グスタフ3世」
辺りはそんな感じがかなり強く、「オスカル、メルシー侯爵」が続く感じ。ただし、「フェルゼン」は、そういった印象はあまり強くなかった気がします。
これって、初演の
「50年前の芝居作り」
が、そのまま受け継がれ、続けられているってことなんでしょうか? 現在のお芝居の作りでは、通常の会話とは異なり、しっかりと感情を込めた話し方ではありますが、あまり
「わざとらしさが感じられない」
ようなセリフ回しでの工夫が求められているように思えますから。


○ 対極?
それは、例えば、同じく1970年代の少女漫画原作ですが、宝塚での初演は2017年で、2020年に再演された
『はいからさんが通る』
での「れいちゃん/少尉」のお芝居のように...。勿論「はなちゃん/べにお」には、漫画っぽい演技が目立つところが多々ありましたが、あれは、あくまでの「コメディー芝居表現」なのであって、れいちゃんの
「繊細で緻密なお芝居」
と相性ピッタリだった「シリアスな芝居」の方が、むしろはなちゃんの「本領発揮」だったでしょう。そして、それと比べると、今回のお芝居の作りは、
「大仰で大味」
と評されても仕方ないところがあると思います。


○ Traditional?
ただし、観劇が進んでいくと、
「そういった表現に慣れてくる」
ということもあって、あまり気にならなくなってくる...というか、
「こういった表現じゃないと、満足できない」
ヅカ先輩の方々が沢山いそう...と思った...というか、原作自体 (って読んだことないけど、多分)、現実世界では絶対にありえないような
「濃厚過ぎる (ドロドロした?) 情感/熱情の絡み合い」
で成り立っていて、
「こういった方法じゃないと表現しきれない」
ものがあるのかもしれないって思うようになりました...(今回はなかったけれど、「オスカル編」での「アンドレがオスカルに毒を盛ろうとするシーン」とか、絶対に予想しえないような、あまりに激烈な展開でしたし...)...というか、やがて
「そういったお芝居を堪能している」
自分に気付きました(笑)。


○ いつの間にか...
私自身、TAKARAZUKAを見始めてから、ずいぶんと時間が経って、最近は、さほど観劇していないけれど、かなりドップリ、頻回に観劇していた時期もありましたし、
「宝塚自体が初観劇」
だったの〇〇年前のような強い衝撃を受けることはなく、
「宝塚版ベルばらの世界」
を十分に楽しめたようです。

でも、それって、すっかり
「ヌマにハマり切った後だから」
じゃないか...って気はどーしてします...ので、初めて宝塚を見る方に勧めるかというと...それは、
「やっぱりなしかな...」
...って、チケット取れませんけどね(笑)。






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