『1789 －バスティーユの恋人たち－』
Produced by NTCA PRODUCTIONS, Dove Attia and Albert Cohen
潤色・演出／小池 修一郎
東京宝塚劇場 令和5年8月3日 午後18時30分 新人公演LV
○ 予想以上
そっか、「長の期」なんですね．．．。
マリー・アントワネット［フランス王妃］ 瑠璃 花夏（るり はなか 103期・次席・研7・新公ヒロイン１回 「ちな」「るり」） 芝居 ☆☆☆☆ ／ 歌唱 ☆☆☆☆
とはいえ、まだ
「研7」
．．．とは思えないほど、とにかく
「上手い．．．」
小柄で華奢な方という印象が強く、
「あまり合わない役なんじゃ．．．」
という愚考は吹き飛ばされました（笑）。
「王妃の威厳」
的なものは、やや希薄でしたが、そこは、本役さんもそんな感じだったし、
第１幕第４場「パレロワイヤル」～～～第２幕第７場「ベルサイユ宮殿」
まで、場面場面に応じた芝居の作りは文句なし （本役さんの模倣と言うよりも、自分で作ったみたいだったし）。さすが
「次席」
さんって感じかな。また、新公での最大の聞かせどころ
「神様の裁き」
も見事な歌唱で、その
「透明感ある美声」
といった点では、本役さんを超えていたでしょう （逆に言うと、「くらっち」の声って、結構クセがあるんだな．．．って思いました。まあ、そこは役作り的には必ずしも欠点ではないけれど）。前回の新公よりも、１曲減っているのがとても残念に思えました。新公を卒業し、これからは
「実力派娘役」
さんとして、星組の舞台を支えていく大きな存在になっていきそうですね。
○ こちらの方が．．．
そして、こちらもよかった．．．
ジョルジュ・ジャック・ダントン［弁護士、カミーユ・デムーランの友人］ 碧音 斗和（あおね とわ 104期・首席・研6 「あおね」） 芝居 ☆☆☆☆ ／ 歌唱 ☆☆☆☆
まずぱっと見て．．．雪組元トップ
「みずさまのご親戚？」
って思いました（笑）。
．．．はともかく、容姿にインパクトがあって、セリフ声もよく響き、声量もある、わたし的なこの役のイメージである
「豪放磊落」
さという点では、本役さんを超えていたでしょう。力強い歌声の
「第1幕 第4場A パレ・ロワイヤル」
も、とても良かったですね。ダントンは
「線上の主な配役」
のは入らない役なので、
「104期・首席」
だとは、全く予想していませんでした。実力的にも、もっと抜擢されてもおかしくないと思うし、この舞台でも
「ロベスピエール」
は、「あおね君」の方がよかったんじゃないかな？って思いました。
○ 別人？
さて、こちらは．．．
カミーユ・デムーラン［革命家でジャーナリスト、ロナンの友人］ 御剣 海（みつるぎ かい 104期・22番・研6 「つるぎ」「まもる」） 芝居 ☆☆☆ ／ 歌唱 ☆☆☆
「背の高いデムーラン」
という記憶はあるのですが．．．あまり、パフォーマンスの印象が残っていなくて．．．「悪目立ち」していた方は、それなりに覚えているので、多分、芝居も歌唱も、きちんとこなされていたのだと思います。ただ、これまでとは、また
「全然違うデムーラン」
だな．．．って思った気がします。前にも書いた通り、やや
「キャラ立ちの弱い」
役なので、演者の持ちキャラが、そのまま出やすいってことかもしれませんね。
○ 謎？
あとは．．．
マクシミリアン・ロベスピエール［第三身分出身の若い議員］ 凰陽 さや華（おうひ りんか 106期・18番・研4 「りんか」「りー」「おーひ」） 芝居 ☆☆ ／ 歌唱 ☆☆
106期だから、主要キャラの中では、
「最下級生」
ですね。ということは、それなりの
「抜擢」
ということなんでしょうけど．．．キャラにハマっているとは言い難いし、パフォーマンス自体も．．．。前にも書いた通り、
「適材適所」
的なキャスティングが多いように感じていただけに、正直なところ、ちょっと、ここは
「？」
でした。
にほんブログ村