ENCHANTEMENT ’23年・花組・東京 「足りない」 | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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My Favorites:
①ちーずちゃん ②はばまいちゃん ③たけちゃん ④こっちゃん ⑤キキちゃん
①20世紀号 ②1789 ③ファントム ④王家に捧ぐ歌
①とうこさん ②あさこさん
①あすかさん ②おはなさま 

タカラヅカ・スペクタキュラー『ENCHANTEMENT(アンシャントマン) -華麗なる香水(パルファン)-』
作・演出/野口 幸作  

令和5年2月23日 東京宝塚劇場 午前11時公演 2階5列センターやや上手側S席



[解説]
“ENCHANTEMENT”とは、“魔法にかかる、恍惚とする”を意味するフランス語。
調香師のレイが魔法の香水を振りかけると世界は薔薇色に輝きはじめ、人々は魅惑の宵へと誘われていく…。時代のエッセンスを絶妙な香調(ノート)で再現し、人生を鮮やかに彩る香水。古今東西の様々な名香から想起される美しい恋、幻想、夢を、タカラヅカ・レヴューに昇華し、魔法のような時間をお届け致します。
世界中の人々を魅了する香水(パルファン)をテーマに、柚香光率いる花組が2023年の幕開けを飾る荘厳華麗なレヴュー作品にご期待ください。   
 


第1場 ENCHANTEMENTー華麗なる香水ーPrologue

えーっと、これって
「再演もの?」
...の訳ないですけど(笑)、前作『Délicieux』も同じような入りだった気がするし、それよりも、大劇場デビュー作
『THE ENTERTAINER!』
と感じが凄く似ている気がして、
「新作を見ている気が全くしない」
...っていうのは、さすがに、ちょっと如何なものでしょう? まあ
「マンネリ」的な指摘は以前からあった気がしますし、自分自身もそういう風に感じることはありましたが、それでも
「まあいいかな...」
って思うことの方が多かったのですが...。


○ 必要なもの?
こういった、ある意味
「古典的な構成のレビューシーン」
というのは、そこに
「斬新さがない」
故に、「演者の個性的な魅力」だけで魅せることは難しく、演者の
「パフォーマンスの品質」
が問われることになる気がします。つまり
「北翔 海莉&妃海 風」(または「望海 風斗&真彩 希帆」)
のような超実力派コンビ「+礼 真琴」みたいなショースターがいれば、
「いつか見たようなレビューショー」
でも、十分以上に楽しめますが...。それを今の花組に求めるのは...。


○ 足りない...
以前にも書いていますが、花組のショーを見ていているといつも
「男役の美声」
が足りてない...って思います。こういった場面だと、特にそう感じさせられますね。とはいっても、それは歌劇団全体でもいえることかもしれません。
トップスター5人で考えると、
「こっちゃん」
だけが群を抜いていて、「れいちゃん」は5番目で...で、あとは「○○の○比べ」...で、
「キキちゃん」
がもうすぐ2番目に入るってところ。
二番手スターでも、「ちなつちゃん」も「あーさ」も、まあまあ歌えて、もうすぐ「ずんちゃん」が入ってくるけど、図抜けた方はいない感じ...。
3番手、別格、若手路線系まで入れると、ダントツが、雪組の
「そらくん」
で、元月組の
「ARIちゃん」
が「キラキラ系」歌うまさん、現月組の
「おだちん」
が「いぶし銀系」歌うまさんとして存在感があるけど、あと浮かぶのは、星組路線系下級生
「かのんくん」
位かな...、最近、新人公演は見ていないので、さらに下級生に、もっと歌うまさんがいるのかもしれませんが、現時点で、大劇場公演の
「ショーの中心近く」
に入っていて来ることはないでしょうし...。このままでは
”歌”劇団」
としての将来が、ちょっと心配かも?(笑)


① 柚香 光(95期・研15 「れい」)  調香師S  歌唱 ☆☆ / ダンス ☆☆☆☆

前にも書いた通り、『うたかた』冒頭の歌唱と比べると、ずっと安定していましたが、お歌はまあ、いつも通り...。キレのあるダンスは、魅力的ですが、こういったクラシカルな振付ではない方が、その魅力がより発揮しやすい気がしました。


② 水美 舞斗(95期・研15 「マイティー」「みなみ」)  調香師AA  歌唱 ☆☆ / ダンス ☆☆☆☆

マイティーのダンスも、れいちゃんをも上回る「圧巻の身体のキレ」が一番の魅力だから...。それと、何だか凄く歌うのが難しそうな
「超難曲」
が割り当てられていて...かなり歌いこなせていなかった気がしました。「みっちゃん」のような「万能系専科さん役」はちょっと難しそうですね...。


③ 永久輝 せあ(97期・研13 「ひとこ」)  調香師A  歌唱 ☆☆☆ / ダンス ☆☆☆☆

「ひとこちゃん」は、基本
「万能型」
で、歌もしっかりこなしますが、声の響きがやや薄く、「歌声で魅了」するというタイプではないですよね。あと、プログラムの写真は、ちょっと怖いです(笑)。


④ 聖乃あすか(100期・研10 「ほのか」「あすか」)  調香師A  歌唱 ☆☆☆☆ / ダンス ☆☆☆☆

「ほのかちゃん」まで来て、ようやく
「豊かに声が響く男役歌唱」
が楽しめる感じかな。ほのかちゃんこそ、
「プロポーション」「美貌」「芝居」「歌唱」「ダンス」
と、いずれも質が高く、
「真の万能型」
と言ってもいいのかもしれません。ただし、それ故にか
「突出したものが感じられない」
っていうところもありそうです。
同じく「芝居」「歌唱」「ダンス」ともに揃った万能型の同期
「おだちん」
は、その中でも
「傑出した芝居」
の魅力が際立っていますものね。個人的には、ほのかちゃんの
「やや低めで発声に厚みのある」
男役美声が好きなので、その歌唱力に、さらに磨きをかけていって欲しいと思っています。
「ほのかちゃん」「かのんくん」
の二人が、「歌うまトップスター」として、並び立つ日が楽しみ...って、私に、そんな時間が残っているのかな?(笑)


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