あかねさす紫の花 ③ ‘18年・花組・博多座 「贅沢で完璧な公演」 | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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①ちーずちゃん ②はばまいちゃん ③たけちゃん ④こっちゃん ⑤キキちゃん
①20世紀号 ②1789 ③ファントム ④王家に捧ぐ歌
①とうこさん ②あさこさん
①あすかさん ②おはなさま 

万葉ロマン『あかねさす紫の花』
作/柴田 侑宏 演出/大野 拓史

博多座 平成30年5月4日・午後15時公演 1階H列下手側 / 5月5日・午前11時公演 1階M列上手側

1回目は、??が多く、二回目で、感じることが、グッと↑...本当は、もう一回見たかった...


○ 禁断のお楽しみ?
さて、『Santé!!』初演での個人的最大の (?) お楽しみといえば...前にも書きましたが

第6場 シグロ・レゼルヴァ(干しイチジク)
何度見ても、真ん中の出来事が中々印象に残らなかった...
それは、勿論、目の前を行きかう、白くてひらひらした存在に、目をもっていかれるため...。
この再演でも、特に、下手側比較的前方席だった初日観劇では、同様の結末に...(笑)。


○ 次は、いつ?
舞台への集中をかき乱す犯人?(笑)、「屈託のなさすぎる」笑顔いっぱいの
「アンジュ」
も、とーっても魅力的ですが...

① 華 優希(100期・23番 「はなちゃん」「のぞみ」)  鵜野皇女 ☆☆☆☆

「新公ヒロイン→ヒロイン→ほぼヒロイン」
と、大抜擢が続いていた「はなちゃん」。今回は、それほど、出番が多い訳ではありませんが、
「トップスターの正妻」
という役どころではあります。さて、
「鵜野皇女」
(うのおうじょ)と聞いても、どんな人物か分かりませんでしたが (諱は鸕野讚良。この「うののさらら」って、不思議に美しい響きがあって、「はなちゃん皇女」にピッタリな気がしますね (笑))、のちの
「持統天皇」
と聞けば、天武天皇の皇后であり、その死後即位したこと。(鎌足の子息) 藤原不比等を重用したことなどが思い浮かびました。はなちゃんの役作りは、
「知的で清楚な佇まいの気品のある皇女」
といった感じでしょうか。うら若き乙女でありながら (史実では、13歳で嫁している)「父親を深く尊敬し、さらに、その心情を推し測ることができ、また、自らの政治的役割をしっかり理解し、父の弟に嫁ぐ」聡明で魅力的な女性に、しっかり見えていたと思います。
そして、この芝居の最後の場面では、
「愛する夫の身を案じる妻」
の心情、苦悩が露わになっていて...
...実は、そちらに目をとられ、真ん中に集中しきれませんでした(笑)

やっぱり、「はなちゃん」の本領は、
「心を打つお芝居」
の方でしょう...
って、ショーでは、
「全く別の人 (?)
になっているのにも、めっちゃ驚かされて、また楽しませてもらえるんですけどね(笑)。
次のヒロインは...
「次の新人公演」
かな?


○ 同期生
さて、こちらも、ピッタリでしたね。

② 音 くり寿(100期・2番 「くり」「くりす」)  十市皇女 ☆☆☆☆

そうか、「大友皇子に嫁し、壬申の乱で、父と夫が戦う」という運命にあるのですね...。
でも、この作品の中に現れるのは、その屈託のない明るさで、場を和ませてくれるような、
「愛らしい幼~少女」
でした。
まさに、はまり役でしたが...こういった役がピッタリと言うのも...。
同期二人...色々、これからを考えさせるところもありました。


○ もう一人のヒロイン?
とはいえ、こちらの女性の方が、より大きな存在でしたね。

③ 桜咲 彩花(93期・27番 「べーちゃん」)  鏡女王 ☆☆☆

研12、安定の実力で、この切ない運命の女性を好演していました。ある意味、
「予想通り」
のはまり方でした。
ただし、この人物は、むしろ、中大兄版での役回りが気になるところかもしれませんね。


● ストーリー ☆☆☆ / 作品評 ☆☆☆☆

前にも書いた通り、私は、これが「あかねさす」の初めての生の舞台で、それ以前には「あさきり」の映像を1回だけ見ただけでした。そして、何となく
「大海人皇子の悲劇」
のような印象が残っていました。そして、演目が発表された時には
「みりりんの美しく苦悩するお芝居」
を堪能する公演かな...みたいに思っていて、実は、この作品には
「中大兄皇子版」
があることさえ知らず...(ヤレヤレ...)、ネット情報から、それを知っても
「大海人皇子版」
が観たい派でした。そして、それは、「中大兄」については「弟の妻を無理やり奪った」悪い奴的なイメージが残っていたせいもあったように思います。

そして、生の舞台を2回観て、自分の勘違い (とアホさ加減 (笑)) を思い知らされたように思います。
中大兄が「敵役」で、大海人が「正義の主役」で、額田が「悲劇のヒロイン」
みたいなとらえ方をしていては、また、表面的なストーリーの流れだけを見ていては、この作品の真価に触れることもできない。
むしろ、額田を「ファム・ファタール」的にとらえた方が良いくらいかもしれない。
大海人の言う、額田の
「言葉にひそむ陰り」
が、大きな主題の一つであり、セリフとして語られる「言葉」そのものよりも、その言葉の背後にある、登場人物の
「心情の動き、揺らぎ」
を感じ取らないと、芝居の本質が見えてこない。

「大海人皇子版」を2回見終えて、今は、とても「中大兄皇子版」が観たいと思っていますし、もしも、どちらかしか観れないのなら、
「中大兄皇子版」
の方が良かったような気がします。兄の方が偉大、かつ「より魅力的」な人物に思えますし...。
やはり「大海人皇子版」では、「中大兄」の出番が少なく、その心情は中々見えてこない...。さらに、「額田」の真の想いも、この版ではとらえきれないような気がします。「大海人」は、結構分かりやすい人物ですけど...。
「中大兄皇子版」なら、もっと色々見えてくるものがあるはず...で、それがとても楽しみです。


〇 至れり尽くせり?
とにかく、この両バージョンを引き続きで見れる、この博多座公演って
「何て、贅沢!」
な公演なのでしょう。そして、この作品を鑑賞する上では、正に
「完璧な公演」
とも言えるのではないかと思います。

そして、何と言っても出演者の
「芝居力」
が問われる作品な作品なわけですが、そういった点でも
「極めてハイクオリティー」
そして、次の観劇では「もの凄いはまり役」にしか見えなかった
「ちなつ中大兄/天智を超えるもの」
が見れるのかと思うと、本当に
「ゾクゾク」
します...。


華
こちらは、どなた?...(笑)。
実際の舞台には、このような姿では現れなかったような気がしますが...そーか、「はなちゃん」はこういった役もこなせるんですね...。やはり、沢山のヒロイン作品が見れる日も、そー遠くはないでしょうか。そして、それが、とっても、楽しみです)


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