星逢一夜 新人公演 雪組・東京宝塚劇場 平成27年9月17日 18時30分公演 2階センター最後列B席 作・演出・新人公演担当/上田 久美子
本公演では(まんまと)大泣かされでした。
和物の芝居、新公学年の皆さん、どんなふうにこなされるのでしょうか?
2階のど真ん中の15列。後ろには立ち見の方のみ。オペラグラスを駆使して観劇です。
● 公演評価 ☆☆
この作品は、ほぼ芝居だけでみせるものですので、やはり本公演との差がかなり出てしまいますね。本役さん方のうまさが良くわかる、普通の新人公演です(それに、随分と下級生が抜擢されてもいるんですね。まだまだこれからの生徒さんが多い公演でした)。
端的にいえば、あまり泣けなかったということですね。子供たちの別れの場面と最後の晴興と泉の場面はほろっときましたが、ハンカチは不要でした。これは、本公演では、主役3人(+ちょび康、氷太)の濃く、情感が目いっぱい入った芝居の力で、感情を大きく揺さぶられ、泣かされていたということですね。
ただし、会場ではすすり泣きが結構聞かれました。私が4回目の観劇で、悪い意味で慣れたということもあるかもしれません。
作品自体が、本役さんに合わせた当て書きでしょうから、分が悪いのはしょうがないところもあるでしょうし。
● ストーリー ☆☆☆
やっぱり、傑作とまでは言えない気がします。勿論、駄作ではありませんが。
本公演では、すごく泣かされましたが、新人公演ではさほど...。
泣けないとなると、ストーリーには気になる点が色々あります。
● 出演者評価
① 月城 かなと(95期) 天野紀之介 [晴興](三日月藩藩主の次男) ☆☆
立ち姿/所作はなかなか良いですね。ちぎさんが、かなりやせていた感じだったので、一回り大きい感じかな。れいこちゃんは、見た目、好/美青年といった感じなので、晴興になってからの演技がどうかと思いましたが、目つきが鋭くなって、悪くはありませんでした。ただし、やっぱり、ちぎさんの役なんですね。子供時代の溌剌とした紀之介は勿論、晴興となってからの濃い影のある暗い眼差しと表情、源太との対決~泉との別れのシーンの感情の表現など、まさに、ちぎさんに、はまり役だったのが良く分かります。
あとは歌。一曲目『星逢一夜』からサビの部分の発声が苦しそうです。高音域が出きらず伸びない。声量も響きも今一つ足りず、マイクのボリュームを少し上げて(エコーをかけて)欲しいと思いました。(ちぎざん向けの歌だし)それほど難曲とも思えない。ちぎさんの声は少々苦手なのですが、歌の方も本役さんがずっと上でした(ちょっと意外)。良く歌えているパートもあるのですが...、少しノドの不調でしょうか?
② 彩 みちる(99期) 泉(三日月藩ほたる村の娘) ☆☆
本役さんと比べては可哀そうかな。本も、ゆうみちゃんへのあて書きでしょうし。芝居、歌、容姿、いずれもかなり落ちてしまいます。芝居や所作は仕方ないとして(ゆうみちゃんの芝居は凄く濃いですから)、歌は期待したのですが、緊張のせいか、ちょっと危なっかしかった。
③ 永久輝 せあ(97期) 源太(ほたる村の民、紀之介の親友) ☆☆
こちらも、本役と比べては...。だいもんは、歌は宝塚一、二、演技も、宝塚屈指の実力も持ち主ですから。でも、全体的には破綻なく、芝居、歌ともによく頑張っていたと思います。でも、ちょっと声が伸びきらないのかな?
主役3人とも、本役さんを良く見て、真似ているのがよくわかります。でも、それだけだと本公演より薄い芝居になるだけなので、情感が薄れて、泣けなくなります(長の期、れいこちゃんには、もう少し、自分なりの表現があってもいいような気もしますが。ただ、この作品自体が、本役3人にしっかりとあて書きされている感じなので、仕方ないのかもしれません)。
④ 真條 まから(98期) 徳川吉宗 ☆☆☆
一番心配していた役の一つでしたが、声がとても良く、立ち姿もなかなか。じゅんこさんとは全く違う趣きですが、それなりの貫録も感じさせて、良い出来でした。まだ研4なんですね。
⑤ 陽向 春輝(99期) ちょび康 ☆
⑥ 真地 佑果(96期) 氷太 ☆☆
まだまだ勉強ですね。
⑦ 妃華 ゆきの(96期) 湧
⑧ 星南 のぞみ(98期) 涼
二人とも可愛らしいですね。評価を付ける程のみせ場はないですけど。
⑨ 有沙 瞳(98期) 貴姫(吉宗の姪) ☆☆
比べると、見劣りしてしまうのは仕方ないでしょうか。本役さんのあの凛とした強さも、この学年で出すのは難しいでしょうし。
⑩ 叶 ゆうり(97期) 細川慶勝(熊本藩藩主、晴興のライバル) ☆☆
やっぱり、れいこちゃんは格好良かったんだなー、と思いました。でも、演技は悪くありません。晴興のライバルと書いてありますが、そんな存在にはなっていないと思いますけど。
● 個人的萌えポイント
真條まから君(愛称ゆいたん) 声質、響きともにとても良く、これからに注目です。
徳川のお姫様で、とても綺麗な方がいましたが、ちょっとお名前がわかりません(妃桜ほのりさんかな?)。さらささん、このみさんが退団されても、雪組和装美女軍団は不滅かな?
(1/10位しか、泣けなかった...)
●2016年宝塚スターカレンダー
みっちゃんのカレンダーのりは9月。少なくとも、『こうもり』での退団はなさそうですね。
みりおんは7月かー。
新たにのったのは、キキとゆりかさん(勿論、ふうちゃんも) これも予想通りでしょうか。
まさお君は1月、月組はどうなるのかな?
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