後見業務におけるリーガルサポートの存在 | 横浜 コーディアル司法書士 所博之

横浜 コーディアル司法書士 所博之

LECと伊藤塾を通じて司法書士講師業25年のキャリアを活かしたブログ

先々週は、好天に恵まれ、静岡伊豆にある「達磨山」に登頂しました。

 

登りは富士山を背景に、帰りは富士山に向かって歩く行程で、とても気分よく山登りができました。

 

この達磨山は、座禅した達磨大師に似ていることが由来のようですが、さえぎる木々が少なく、風が強かったのが印象です。

 

下山後は、麓にある蕎麦屋さんでそばを食べ、修善寺温泉で疲れを癒し、とても心地よい山登りとなりました。

 

 

       達磨山からの下山の道

 

 さて、タイトルの司法書士がなぜ後見業務においては、成年後見センター・リーガルサポート(以下「リーガル」)という公益社団法人を置いているかを私なりに記載したいと思います。

 

そもそも後見制度は、判断能力低下に陥った被後見人等(以下「本人」)を、悪徳業者や欺罔者等から守る一方で、本人の人権を制限し、財産管理や処分の自由を奪うことになります。

 

そのために、本人に後見制度を開始させて良いのかの判断を家裁の審判にゆだね、それにふさわしい後見人等を選任し、家裁の監督下に置くことで適正な財産管理をさせます。

 

そこでは、本人の大切な財産を預かり管理する状態が長く続くため、監視体制を強化した組織に後見人等の監督をさせることにしたのが、リーガルです。

 

これは本来、司法書士が所属する司法書士会や日本司法書士会連合会がすべき監視をリーガルが担い、名簿を登録するには研修を必須にし、家裁では1年に1回の報告でよいのをリーガルでは半年に1回としたり、その報告が遅滞すればすぐにリーガルが調査を実施し、指導を強化しています。

 

 

後見業務を扱うリーガル所属の司法書士(以下「リーガル会員」)への苦情対応も、司法書士会ではなく、リーガルが直接対応しますし、それは家裁からや行政からの苦情についても、リーガルが直ちに対応し、その苦情を受けたリーガル会員への指導監督がより実効性を持ちます。

 

また、リーガル会員が業務上横領などの不正を犯した場合、司法書士の業務保険では故意となるためカバーできないですが、リーガル会員として後見事件を受任した(就任時に会員であった)場合は、たとえその後会員資格が無くなったときでも、当該加害会員やその関係者が補填できなかった被害者の損害につき、会員一人につき最大1000万円までの交付金でカバーします。

 

さらにその被害者には、法律上の親族だけでなく、同居の配偶者(内縁の配偶者等)へも交付可能としています。

 

このようにリーガルは、司法書士の業務から、後見業務だけを特化し、より強度の監視体制と補償制度で、本人の財産を守るための存在となっています。

 

それゆえに、リーガル会員は家裁や行政からの信頼は他の士業よりも高く、第三者後見人としては司法書士が一番多く選任されています。

 

これらは私がリーガルの支部役員を務める間に徐々に学ぶことができましたが、まだまだだと思われます。ここに至るまで、本当に多くの先輩会員の苦労や支えがあったに違いないと受け止めています。

 

今後も先輩等に恥じないよう後見業務にも精進していく所存です。

 

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