小さな悪の華 | hiroyouのブログ

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平凡な日々の出来事を綴っています。
一度限りの今のひと時を刻みます。何気ない日常の他に映画、読書、スポーツ、昆虫がメイン


1971年フランス



出演 カトリーヌ・ヴァジュネール


   ジャンヌ・グーピル


監督 ジョエル・セリア




またまたマイナー系?作品レビュー。


私はなぜかこれ系作品の投稿が多いのかな?



やっぱり、これ系の映画を観て書くのが好きなのかもしれない。




この映画はどうみても「問題作」に該当するでしょう。


だから投稿するのはどうかと迷った。




けど、以前も「リリア 4ever」のような作品も書いてたので、賛否両論あるかと思うけど書くことにしました。



で、いつものようにネタバレです。


これから観る方はご注意!





ん〜、ちょっとなぁ........。





のひと言。




その「ちょっとなぁ」には、いろいろな感想が含まれる。


大半は「まずいんじゃない?」という.......。





日本風だと、高校生になるかならないかのような年齢の少女2人。



そのふたりが主役。


だけど主役はどうも黒髪のアンヌのよう。





アンヌの大の仲良しの相棒は、金髪のロール。


全寮制の学校に通う2人は、同じ教会にも通っている。



2人は行動するのも一緒で、次第に悪い行いをすることに魅せられるようになる。



その行いは次第にエスカレートしていき........。






過激なことをやってることを見せて、注目を引く映画ではない感じ。


どこか荒削りで淡々としている。


古い作品だから、なおさらそう見えるのか。




もっと言うと、観客にどう見えるか、どう思われるのか、配慮のようなものがあまり感じられない。


ほとんど監督が撮りたいように撮っているように思える。


ヨーロッパ映画らしいといえばそう。




それゆえに、嫌悪感に似た感情が沸き起こってくる。




小動物を虐待するのも、


放火まがいのことをするのも、


成人男性に対して、性行為をしたくなるように誘うのも。




自分たちは、悪魔に魂を売ったのだからと。



そして、最後の悪の行ない。


それがふたりの予想外の方向へ向かってしまう。





しかし人が生きていく社会で悪いことをしていくなら、必ず代償を払わなけばならないでしょう。





結局、そのような結末。


それがショッキングといえばショッキング。


後味はいいはずがない。




ことがそこまで進まないと気づけないなんて。



そうなる前にやめなければいけないのに、エスカレートしていく行動に歯止めがかからなくなってしまうふたり。


もはや手遅れになってしまう。






驚いたことがあった。



それは小動物の虐待の場面と、性行為の場面。



そこまではっきり見せるの?


っていうか、見せていいの?


普通なら、もうちょっと暗い画面にしたり、別なものを映したり、あいまいに撮ったりだと思うけど。




全然はっきり見せてる。


リアル過ぎて演技に見えないのだ。


これも監督や製作側の狙いか。




ズバリ、人の暗部を鋭く突いた内容。


誰でも負の面はあるけど、あえて悪人になろうとするのは人間性に反する。




製作国フランスでは上映禁止になった。


そうなるでしょうな.....。



子供たちに悪影響を及ぼすかもしれない、そうとられられてもやむを得ない。



現在なら、間違いなくR15以上だろう。

いやR18かも。




元になった実際の事件があったそうであるみたいで、


どこまでを映画化にしたのかまではわからないけど。






劇場公開されたのは日本とアメリカだけだった。


その後に日本では2008年にようやくDVDが発売となった。



私はつい最近にDVDで鑑賞。


タイトルは知っていたけど、観たのは今回が初めて。





フランス映画って、どこか感覚が普通でなくて、鋭くて、味わいが一味違う映画があるけど、今作は見てはいけないものを見せて、




「あなたはどう感じますか?」



と問いかける、みたいな。




だから、「それはちょっとなぁ........」です。