バスルームから出てきて、ベッドの際に立ったNさんは、やはり少し緊張しているようだった。
そんなNさんに私は追い討ちをかけるように、バスローブの紐を解き、全身を露わにさせた。
Nさんの身体は特に部分的に誇張しているところが無く、とても滑らかな曲線を描く女性らしい身体をしていた。
私「肌が綺麗ですね。下着の跡はついてないですね?今日はいいのが撮れると思いますよ!」
Nさんは静かに軽く頷いた。
私は静かにNさんをベッドに仰向けに寝かせた。そして上から俯瞰撮影。
私「ちょっと足を開いて!」
N「はい・・・」
実を言うと、私はこの時、表情しか狙っていませんでした。少しはにかんだ表情を撮影したかっただけです。
次はベッドにうつ伏せになって横からのアングルで撮影。少し上半身を持ち上げて、ヒップとバストの曲線を表現しました。
そこから、少しヒップを持ち上げて、いわゆるネコのポーズからライオンのポーズへ
少し休憩して次は窓の桟に座ってもらい、レースのカーテンを少し身体に巻いてもらった。
それは真っ白なキャンバスに薄っすらとピンク色をした桃を描いたような、とても爽やかな光景だった。
Nさんは私の指示に素直に従い、シャッター音だけが響く、静かな時間が過ぎていった・・・。
さて、ここまでの撮影で皆さんはどんな写真を撮っていると想像されたのだろうか?
実は・・・何も纏わないオールヌードではあるが、ヘアヌードは一切無し。バストトップもほとんど見えないようにポーズでカバーした。いわゆる、ソフトヌードだったのです。
私は撮影前にNさんと話してて、すでに感じとっていたのです。
Nさんは今日、最初からヌードを撮るつもりだったこと。そして、その写真を旦那さんに見せるつもりだろうこと。旦那さんが写真を見て、改めてNさんを見直してくれることを期待していること・・・。勿論、それは最悪の場合、離婚も覚悟の上であるという事。
Nさんは20歳前半で結婚。旦那さんは毎日仕事で忙しく、最近はあまりかまってくれない。もう、30歳が近いのにこれでは子供すら出来ない。もうこれ以上、期待が出来ないのなら、今のうちに人生をやり直したい・・・そんなNさんの思いを私は感じていたのだった。
だから、私は最初からNさんの初々しさを表現する事に徹した。
何も身に纏わずとも優しい光で身体を包んであげようと・・・。
さて、何時間が経ったのだろう。持ってきたフィルムが全て無くなり、撮影は無事に終了した。
私「お疲れ様。よく頑張ったね。とてもいい感じに撮れたと思いますよ。」
N「そうなんですか。とても嬉しいです。写真はいつ見れますか?早く見たいな!」
私「一応、来週にはお見せできます。プリントが出来たらすぐに送りますね。」
勿論、写真の送り先はNさんの仕事先だった。
撮影から5日後、私は出来上がったプリントをアルバムにセットし、厳重に梱包して送った。
2日後、Nさんからお礼のメールが届いた。旦那さんもとても気に入ってくれた・・・・と。
私も今回の作品はとても気に入っていた。写真展への出展も了承してもらえたので気分上々だった。
・・・が、残念な連絡が来るまでに1ヶ月とはかからなかった。
(つづく)