相当前の話になりますが、YouTubeで山崎まさよしさんがポール・マッカートニーの前で、ビートルズの「All My Loving」を披露している動画を見つけました。相手が相手だけに、その緊張感がこちらにもヒリヒリと伝わってきます。

 

使用していたのはオールドのGibsonアコースティックギター。乾いた音色と山崎さんの独特のアレンジが実に素晴らしく、「なんだこの弾き方は!」と驚かされました。自分のアコギ奏法にはない要素が満載で、これはもうコピーするしかないと、すぐさまギターを手に取りました。

 

このアレンジ、面白いんです。肝はベースライン。そこに絶妙なタイミングで高音弦が絡んできます。コピーしながら思わず感心してしまうほど。「山崎まさよし、すげーなー」と心の中でつぶやきっぱなしでした。

 

一通りコピーできたところで、自分でも動画を撮ってアップしてみました。

 

 

どうも山崎まさよしと雰囲気が違う

 

まるでJazzのウッドベースのような音が鳴っていて、自分の演奏にはない低音の迫力があるんです。動画をよく見ると、山崎さんはブリッジ付近を手のひらでしっかりとミュートして、あの印象的なベース音を出していたんですね。納得です。

 

ちなみにこの私の動画、びっくりするほど多くの方にご覧いただき、再生数はなんと2万回近くに。コメントで「譜面がほしい」「奏法を解説してほしい」といった声も多数いただいたのですが、対応できず本当に申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。

 

使用していたギターは、S.YairiYM17というミニギター。小ぶりで取り回しがよく、音はチープですが、フルサイズのアコギよりもむしろオールドギブソンの音の雰囲気に近いかもしれません。

 

この時代の山崎まさよしさんの楽曲って、本当に名曲揃いですよね。私が彼の音楽に引き込まれたきっかけも、やはりYouTubeでした。彼がブルースのルーツを探してアメリカを旅する番組の中で、現地の小さなラジオ局に飛び入り出演するシーン。言葉も通じないのに、パーソナリティーが彼の演奏に感動している姿が印象的でした。

 

 

そのとき演奏されたのが「根無し草ラプソディー」。数々のライブ映像がありますが、私にとってはこのローカルラジオでの演奏が最高の「根無し草・・」です。

 

書いていたら、また「All My Loving」と「根無し草ラプソディー」を観たくなってきました。やっぱりギターと音楽って、時間を超えて熱くなれるものですね。