恋すてふ
わが名はまだき
立ちにけり
人しれずこそ
思ひそめしか
壬生忠見
恋をしているという私の噂が早くも立ってしまったなあ。
人に知られないように、想い初めてたのに。
・恋すてふ
「てふ」は「といふ」がつづまった形。
「恋している」+「という」
・わが名はまだき
名は噂、評判。
まだきは早くもの意。
・立ちにけり
けりは今初めて気づいた気持ち。
気づいたら(噂が)立っていた。
・思いそめ→思い初め
恋はまだ始まったばかり。
・しか
だけれども
◯山口志道の解釈
常々、恋しい人だなあと思っていたけれども、そのことを未だに誰にも言っていないので、あの人さえもそのことを知らないでいて、私一人の胸の中だけで思っている。
かくの如しであるにもかかわらず、早くも世間の人は私が恋をしていると言って、私の噂は、早々と人の噂に立ってしまった。
いまだに恋もしていないうちから、様々に人の噂が立ったことを言っている。
◎一般的な解釈と志道の解釈の違い
うん。
だいたい同じようですね
◯壬生忠見 みぶのただみ
十世紀半ばの人。
壬生忠岑の子。
三十六歌仙の一人。
この百人一首シリーズでは江戸時代の国学者、山口志道著「百首正解」を現代人にもわかるようまとめています。
山口志道は言霊や神代学に精通しており、ひふみ神示の岡本天明や合気道開祖の植芝盛平、大本の出口王仁三郎らに多大な影響を与えています。
鷹屋敷洋史
参考図書
・「百首正解」山口志道
・「言霊秘書 山口志道言霊霊学全集」八幡書店
・「原色小倉百人一首」文英堂
鈴木日出男 山口慎一 依田泰 共著
・「ちはやと覚える百人一首」講談社
漫画 末次由紀 著 あんの秀子
・「千年後の百人一首」リトルモア
清川あさみ+最果タヒ

