浅茅生の
小野の篠原
しのぶれど
あまりてなどか
人の恋しき
参議等
◯一般的な解釈
浅茅が生えている小野の篠原のしのではないが
忍び続けているけれどもどうにもこらえきれない。
どうしてあなたのことがこんなにも恋しいのか。
・浅茅生の
あさぢふと書いてあさじうと読む。
丈の短い茅(ちがや)
湿った草地に生えるイネ科の植物。
・篠原
細い竹が生えている原。
・茅、小野、篠原と続けることで小ささを強調している
・あまりてなどか
あまり→多すぎる
・人の恋しき
人は相手の女性。
◯山口志道の解釈
後撰集恋に、相手に送った歌とある。
浅茅が生える小野の篠原のような私の狭き心では
忍ぶといえどもその小野は忍ぶには余りありて、どうしてこんなにも恋しく思うのか。
・篠原
小竹林のこと。
・茅、小野、篠原という小さきものを自分の胸の狭さにかけている。
狭き心に包むには余りある恋しい想いがあるということを含んでいる。
◯一般的な解釈と志道の解釈の違い
だいたい同じですね
◎意訳
もう我慢しきれない。
たまらないほど君のことが大好きなんだ
◯参議等 さんぎひとし
880〜951
源等。
嵯峨天皇のひ孫。
滋賀県の平井商店さん
http://www.machidukuri-otsu.jp/shop/727/
なんと創業1658年だそうです。
この百人一首シリーズでは江戸時代の国学者、山口志道著「百首正解」を現代人にもわかるようまとめています。
山口志道は言霊や神代学に精通しており、ひふみ神示の岡本天明や合気道開祖の植芝盛平、大本の出口王仁三郎らに多大な影響を与えています。
鷹屋敷洋史
参考図書
・「百首正解」山口志道
・「言霊秘書 山口志道言霊霊学全集」八幡書店
・「原色小倉百人一首」文英堂
鈴木日出男 山口慎一 依田泰 共著
・「ちはやと覚える百人一首」講談社
漫画 末次由紀 著 あんの秀子
・「千年後の百人一首」リトルモア
清川あさみ+最果タヒ