●息子を呼んだものの正体。
このお話は、昨日のブログ(●林檎(リンゴ)の木に呼ばれる息子)の続きです。
従って、昨日のブログ(https://ameblo.jp/hirosu/entry-12564144863.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
[前回までのあらすじ]
私がアメリカに居る時、霊能者の所に不思議な相談が舞い込みました。
それは1歳半になる息子が、リンゴの木に呼ばれると言うのです。
依頼して来た方は、私達が住んでいるキング郡(シアトルがある)の隣の
シェラン郡に住んでいる夫妻からだった。
私達に依頼してきたご夫妻の家の裏庭には1本リンゴの木が植えてあった。
それが問題のリンゴの木である。
いないなと思うと、なぜか裏庭にあるリンゴに木の側に立っているのだという。
今までそんな事が20回以上もあるといい、
ある時など、息子を車に乗せた後、忘れ物を取りに家に入った、
わずか数分のうちに、息子さんは車を降り、裏庭のリンゴに木に向かっていたと言う。
それはまるで、息子がリンゴの木に呼ばれているかの様だと言う。
また、発見される時は、必ずと言っていいほど、
息子さんは、リンゴの木と木のフェンスの間に立っているのだと言う。
■一体なぜ、息子さんはリンゴの木の方へ歩いて行ってしまうのか。
■そしてなぜ、毎回リンゴの木とフェンスの間に立っているのか。
夫妻は、この奇妙な現象に心配して、リンゴの木を切ってしまおうかとも考えたと言う。
しかし、もし本当にリンゴの木が息子を呼んでいるなら、
むしろ切ってしまった後、リンゴの木の祟りが息子にかかってきたら大変だと思い、
霊能者に相談してからという事になったという。
普通に見えるリンゴの木も、そういう話を聞いてしまうと、
なんか恐ろしい木にも見えて来るのである。
しかし、霊能者の方はというと、
どんどん裏庭のリンゴの木に向かって、スタスタと近寄って行くのである。
そして、リンゴの木から僅か1m辺りまで近づくと、止まって、
しばらくリンゴの木を見上げていると、目をつぶって霊視を始めたのである。
霊能者の方は、目をつぶりながら、下を向くと、
じっと何かに耳を澄ませているかの様に、
顔を少し斜め下にして聞き耳を立てている感じだった。
その間、多分4・5分だったと思う。
突然、霊能者の方は、クルリと向きを変え、私達の方に歩み寄ってきて、
「中に入って話しましょう。」と我々を家の中に入る様に指示した。
私達は急いで家の中に入ると、それぞれが近くにあった椅子に座り、
霊能者の方が話始めるのを、固唾をのんで待っていた。
しかし、霊能者の方は、何から話そうか迷っていたらしく、
1分ほど沈黙が続いたので、それにしびれを切らしたのか、
奥さんが、「やっぱり、リンゴの木に呼ばれたんでしょうか?」
と逆に霊能者を急かす様に先に質問したのである。
しかし、それに対する霊能者の答えは、意外なものだった。
「息子さんが、呼ばれたのは確かでしょう。」
「でも・・・」
「それは、リンゴの木じゃありません。」
なんと、息子さんを呼んだのは、リンゴの木では無いと言う。
では、
一体誰が、息子さんをリンゴの木の所へと呼んだと言うのだ。
真相は意外なものだった。
原因の一端は、息子さんにもあると霊能者は言う。
と言うのは、
この時霊能者の方は、奥さんに、こんな質問をしたのだ。
「変な事をお聞きしますが、
息子さん、とても霊感が強いと感じる事があるでしょ?」
すると、奥さんが、
「はい。
時々、誰も居ない所を指さして、笑ったり、誰か居る様な事を言ったり、
一人で遊ばせているのに、まるで誰かと話しているかの様に遊んでいるんです。」
「そうでしょ。
息子さん、とても霊感が強い子ですよ。
それで、奥さんにお聞きしたいのですが、
ここから、さほど遠くない場所に、古いお墓はありませんか?」
すると、奥さんが、
「はい。
ここから300m位向こうに、古いお墓があると聞いてます。」
それを聞いて、霊能者の方が、
「そうですか。
実は、息子さん、
そのお墓に呼ばれたんですよ。」
なんと、息子さんは、
家から300m位離れた位置にあるお墓に呼ばれたのだと霊能者は言う。
図にすると、こんな感じである。
つまり、お墓に呼ばれた息子さんは、
声のする方に歩いて行ったのだが、高い木の塀があって、
それ以上行けず、リンゴの木と塀の間で止まっていたのである。
もし、塀が無かったらと思うと、ぞっとする話である。
こういう話をすると、近くに墓地のある方は不安に思ってしまうだろう。
しかし、今回のようなケースは希だと霊能者は言う。
なぜなら、
■まず、まだ善悪の判断が出来ない子供で、
とても霊感が強い子でないと、あまり呼ばれないという。
なにしろ、霊の声が聞こえない事には、問題の起きようが無いからだ。
また、善悪の判断が出来る様になれば、呼ばれても行かないという選択が出来る。
そして、霊能者いわく10歳位になると、そういう能力も無くなる事が多いという。
■次に、墓地があるから呼ばれるとは限らないと言う。
なぜなら、今回のケースは、どういう理由で息子さんを呼んだのかは分からないが、
過去には、墓石が壊れたとか、墓の中にタヌキが住み着いたとか、
近くの木の根っこが伸びて来て墓が木に侵略されたとか、
誰も供養に来てくれない。などを訴える時、
普通は、その霊の子供や孫、親族に訴える。
しかし、墓が作られてから100年、200年経つと、
もう親族がどこに行ったか分からず、また家系が途絶えたケースもあるでしょう。
そうなると、霊は誰に訴えたらいいか分からず、
結局は、近くにいる霊感の強い人に訴えたり、助けを求めたり、
せめて話を聞いて欲しいと、呼び寄せたりするのだという。
つまり、
貴方の近くに墓地があっても、それが相当古い物でなければ、呼ばれないし、
もし、古い墓でも、ちゃんと子孫がお墓参りしていたり、
その場所を管理する墓守や僧侶がちゃんと管理していれば、
見ず知らずの住人を呼んだりはしないのだと言う。
その後、依頼者の御夫婦は、
一度その古いお墓に行ってみて、掃除でもして来るといい、
その後の状況によっては、引っ越しも視野にいれ考えると言っていた。
いずれにしろ、原因が判明したので、少しほっとした様子だった。
私達は、帰り道にドライブインに寄り、
美味しいアップルパイを食べてから、シアトルへの帰路についた。
参考:アップルパイの画像は、Cookpadの簡単アメリカンアップルパイの作り方より
https://cookpad.com/recipe/359536


